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2018年12月24日 (月)

30年間憧れだったお皿を手に入れました。エルメスの「ピエール・ドリアン・エ・ドクシダン」と卵菓子(その3)

その2の続きです。

この(その3)ではお皿の現物と、カタログ内の石の記載の紹介です。
(お皿の画像はクリックで拡大します)

私の写真の腕がよくなくて、写りが悪いのですが
こちらが私が入手したピエール・ドリアン・エ・ドクシダン。
八角のデザートプレート24cmです。
中央に扇が描かれています。
Hermes_p1
八角で花鳥が描かれているからでしょうか。
オリエンタルな雰囲気がありますよね。
Hermes_p2

ゾエ氏は大理石のテーブルにインスパイアされ、
嵌め細工の鉱物の色や模様を再現しようとしたのですね。

その1でご紹介したカタログによると、
23色以上を使って、27種類の石を再現したのだとか。
カタログには27種類の石のサンプル画のうち、18種が掲載されています。

見開きページを小さくご紹介しましょう。
Hermes_p3
眺めるだけでうっとり。
写真ではありません。鉱物をスケッチ(絵)で再現したものです。

それぞれの鉱物の名前がフランス語で記されています。
日本でおなじみの名前に私が訳して挙げてみますと。

ラピスラズリ(アフガニスタン)、ジェード(ガテマラ)、ジャスパー、
アンバー、メノウ(アゲート)、斑岩(ポーフォリー)、珪化木などが描かれています。

お皿の柄の石模様を私の推測であてはめてみました。
Hermes_p4

Hermes_p4name

ところで作品名の「東洋の石と西洋の石細工」
東洋の石とはなに?と思う方もいらっしゃることでしょう。

1998年秋冬のスカーフのカタログに答えが書かれています。


果実と葉と花が、繊細な構成で石の中にちりばめられています。
これは、フィレンツェにあったメディチ家の大理石を飾った細工を模したものですが、
この細工は、その後17世紀のイギリスやフランスの黒壇家具の飾りにも用いられていました。
いにしえの石工たちが、硬質な石を飾るモチーフとして柔らかな植物をあえて選び、
しかも限りなく優しく、はかなさを感じるほどまでに描こうとしたことは、考えてみれば不思議なことです。
が、創作とは、常に挑戦であると理解すれば、
これは素材を調節した幻想の勝利なのです。
スカーフの名前にある「東洋の石」は枠部分の大理石(中国の大理という都市に由来)を、
「西洋の石細工」は中央のアサンブラージュを指します。


つまり、
東洋の石とは、縁を飾る大理石のことなのですね。

東洋の石が使われている、ということからでしょうか。
花鳥の描かれ方からでしょうか。

オリエンタルな雰囲気のこのお皿、
私は勝手に江戸時代の殿様を想像してしまうのです。

江戸時代は鎖国されていましたが、セレブな大名たちや商人はかなり西洋舶来文化を享受。
西洋の辞書や科学的な本を入手していたり、
遠目鏡(望遠鏡)、虫眼鏡(顕微鏡)で観察に興じたり、
おらんだ正月と称して、今でいうクリスマスのお祝いのようなことをしていたり。

そんな江戸時代の舶来文化を受け入れていた殿様たちが
このお皿を目にしたら絶対、手に入れ、愛でていただろう。
そんな想像をしてしまいます。
とりわけ、鳥類、植物類のスケッチなどを自らもおこなうなど
自然科学に造詣が深い「博物大名」だったら
絶対このお皿に心を奪われたでしょう。
今からタイムスリップしてお見せしたいくらいです。

ピエール・ドリアン・エ・ドクシダンに「エド」って入っているってことも
江戸を思い出させる一因かしら。

というわけで、ピエール・ドリアン・エ・ドクシダンは
私の中で「江戸時代の博物大名が愛でたお皿」。というイメージ。

なので、白木のテーブルや明るい北欧風のインテリア。
ではなく。
この皿を載せるなら黒い我谷盆。
その背景は。
こげ茶色の木の柱が目立つ古い洋館。暗い照明。ギヤマンのグラス。

というのが似合うと思うのです。
いつか我谷盆か黒い木のテーブルを手に入れたいです。

江戸時代の博物大名が愛でた皿、というイメージがするため
最初にこのお皿に盛りたいものは
カステラでした。

天保時代の文献などをみているとカステラは
「嘉寿天伊羅」「加寿天羅」などの漢字もあてはめられたりしていましたが、
当時大変ハイカラで高級な食べ物で大名たちが贈答で使っていたのです。
(江戸時代のカステラについてはこちらにも)

じゃ~ん。
Hermes_p5
やっぱり、カステラ、合う! と思います。

気をよくして、別の日。
南蛮渡来の卵菓子三種盛り~!
Hermes_p6
カステラ(奥)、カスドース(左手前)、鶏卵そうめん(手前右)。
Hermes_p7



【鶏卵そうめん】
濃い黄色は神々しいほど。
糖蜜に卵黄をくぐらす、歯がしみるほどパンチのある甘さ。
甘~いけれどそうめん状の歯ごたえがいいんです。
タイにも鶏卵そうめんそっくりなスイーツがあるんですよ~。(詳細はこちら)。

【カスドース】
カステラに卵黄をからめ、糖蜜にくぐらせたもの。
中がカステラ、外は鶏卵そうめんの甘さ。
そこにザラメのサクサクが効いています。

シンプルなお皿もいいけれど、
目の中に光が飛び込む!くらい
カラフルでゴージャス(でも自分好みの色や柄)もいいな~と思いました。
--------
先日、銀座に行った時、エルメスカラーのオレンジ色のケリーちゃんたちがいっぱいいました。
レゴで作ったかのようなギザギザのフォルムで。
Hermesginza1

後ろのケリーちゃんが、「ひょっこりはん」しています。
Hermesginza12

このギザギザはインベーダーゲームのインベーダー風だったのですね。
エルメスのHPで、インベーダーケリーちゃんのゲーム&メッセージがあることを
今日教えていただいて、キュンとなりました♥
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私メモ
鶏卵そうめん(鶴屋八幡さんのパッケージより抜粋)
我が国が鎖国をしている間にも、長崎出島を窓口として外国の文物と共に伝わってきた物の一つ。
古法通り熱々の糖蜜の中へ糸を垂らすように卵を流し込み束ねる製法


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emi 

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。月に魅せられ、毎日、月撮り。月の満ち欠けカレンダー(グリーティングライフ社)のコラムも担当。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。
    コンタクト: メールアドレスはhoshibiyorihappy*yahoo.co.jp このyahooの前の*を@に変えてご連絡下さいませ
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