30年間憧れだったお皿を手に入れました。エルメスの「ピエール・ドリアン・エ・ドクシダン」(その2)
その1の続きです。
デザイナーのゾエ氏は大理石の嵌め込み細工のテーブルに着想を得て、
ピエール・ドリアン・エ・ドクシダン(東洋の石と西洋の石細工)の柄を発表しました。
私の推測ですがそのテーブルというのが
フランスの国立自然博物館の鉱物学と地質学のギャラリーに所蔵されている
この作品と思われます。
Plateau de table en marbre noir des Ardennes avec oiseaux, Italie, XVIIe
by Eunostos/WIKIMEDIA COMMONS
手持ちのカレ(スカーフ)の柄と比べてみましょう。
エルメスのスカーフは同じ柄で色違いのバリエーションがいくつも作られます。
この柄は、テーブルウエアの印象そのままの鮮やかな、コントラストの強いものが多いのですが、
私はシックな色合いのものを選びました。
地はベージュ。落ち着いた赤、青、深緑が基調。
ですので、黄色いジャスパーをイメージして描かれたところも赤などになったり、
石細工の鉱物の色は厳密な再現とはなっていません。
色数も少なく、地味な色合い。
それでもシルクの生地自体の艶やかさもあり、
<地味な色でも華やかさを醸し出して>います。
それがエルメスのスカーフの魅力だと思います。
物撮りって難しいですね。
スカーフの色が綺麗に写っていませんが、
テーブルとの比較をご覧いただきましょう。
鳥がリボンがひゅるんひゅるんとした上に立っています。
スカーフでも鳥がひゅるんひゅるんの上に立っています。
翼が2段階で描かれているのも一緒です。
テーブルでラッパ水仙のようなものが描かれていますが(中央右上)、
このスカーフにも同じようなフォルムの花が描かれています。
、
花や葉の躍動感あふれる動きも
テーブルに肉薄。
テーブルでは真珠もひゅるんとしていますが、
スカーフでも真珠がひゅるん!
スカーフに記されたデザイナーZoeの署名。
ゾエが鉱物のギャラリーで見たテーブルにいかに心動かされ、
それをリスペクトして作品に仕上げたのか、
その時の感動を追体験できてうれしくなりました。
さて、このスカーフ。黒地で縁の色がブラウンのものもあったんです。
この色合いは一番、黒大理石のテーブルのテイストに近い気がします。
昔の雑誌の切り抜きから↓
雑誌では、ベージュのステンカラーコートの首元に巻いていました。
「ゴージャス」ではなく、「小粋」な雰囲気がとても素敵でした
その3に続きます。
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