宇宙遊泳/坂本龍一
宇宙遊泳気分を楽しむ音楽。
そのイチオシは坂本龍一の「ア・カーヴド・ストーン」。
モリサ・フェンレイというダンサーとのコラボレーションのためにつくられたアルバム『エスペラント』の中の1曲です。
1985年に新宿の文化服装学院遠藤記念館で、あるイベントが行なわれました。
坂本龍一、アルバム『エスペラント』に参加しているパーカッショニストの YAS-KAZがステージで演奏。
その音楽をまとうように、
ベリーショートヘアでボーイッシュでキュートな前衛舞踏家モリサ・フェンレイが踊りました。
(このパフォーマンスコンサートイベントを企画制作した会社の新米スタッフとして、
私も現場にも関わっておりました。
それで、伝説コラボを生で見る機会に恵まれたのです(*^。^*))。
前衛といっても攻撃的なものではなくて、
素朴であり、未来的でもあり、青い光の中で神聖な空気を発し、
アーティストたちのエネルギーが調和した素晴らしいコラボがそこにありました。
以来、名盤『EAPERANTO』を聴いてきましたが、手持ちはレコードだったので、手軽に聴けるようになったのはCD化されてから。
さて、「ア・カーヴド・ストーン」ですが、独特の浮遊感があります。
マリンバとピアノとシンセと太鼓系の不思議な音が中心の曲です。
マリンバの深い木の音色が、ポロロン、ポロロン、ポロロットゥンというフレーズを繰り返します。
それに呼応するかのように、太鼓のような音が、トゥン、トゥーン、トゥン、トゥン、トゥンを繰り返します。
そして、ピアノやウインドチャイムのような音が遠くの方で、時には右の方から、左の方から、自由自在に加わります。
シンセのファーという和音が奥の方で長い螺旋を描くように流れてゆきます。
エコーのせいでしょうか。すべての音に奥行きがあります。
音楽というよりも、分子構造のモデルのように、
3次元の空間の中に、立体的に音をデザイン・レイアウトしてみました!というかんじ。
それぞれの楽器があまり絡み合わずほどよい距離を持って、自分の場所で回転して漂っています。
それがなんだかスペイシー。
マリンバのリフレインや、すべての楽器の音色の心地いいこと!
漠とした空間にゆるゆると自分が拡がっていくような、
それなのに感覚はどんどん研ぎ澄まされていくような不思議な曲です。
『A CARVED STONE』を聴きながら、さらに宇宙遊泳を楽めるアイテムにJAXAのビデオライブラリーがあります。
おすすめは星やプラネタリウムのカテゴリーのこちら で。
こちらもご覧ください。
星と楽しむ音楽INDEXはこちら
« ガガーリン10 原文にたどりつく! | トップページ | ガガーリン11 ソ連邦大使館による冊子 »
「 星と楽しむ音楽」カテゴリの記事
- 幻の名曲の名前がわかりました。一風堂の「NEVER MIND」(2017.08.16)
- きらきら星 と なんて素敵な世界なんでしょう!!(その2)(2016.04.24)
- きらきら星 と なんて素敵な世界なんでしょう!!(その1)(2016.04.24)
- 春の雨や曇りの日に聴きたくなる音楽(2016.03.14)
- 可憐で力強い名曲 西村由紀江の「野ばら」(2016.02.07)
ブログ開設おめでとうございます!
坂本龍一、なつかしい名前です。
ロシア情報もディープ…。
さっそくお気に入りに入れます。
投稿: ポポ手 | 2006年3月19日 (日) 10:45
ポポ手さん。いらしていただきありがとうございます。ガガーリンマニアとしてディープな情報くわえていきます。ワンちゃんや猫ちゃんとまったりする時に気持ちのいい音楽も紹介していきますので、ぜひまたいらしてくださいね。
投稿: emi | 2006年3月19日 (日) 10:56
☆ブログ開設おめでとうございます☆
新緑の春のような色、とってもすてきですね。
初めてこーゆーの見るので作法がわかってない
です。またお邪魔しま~す。
投稿: pisces | 2006年3月20日 (月) 16:47
piscesさん。ようこそお越しくださいました。新緑の春のような色を楽しんでいただけてうれしいです。私もこの萌黄色、気に入ってます。また、どうぞいらしてくださいませ。
投稿: emi | 2006年3月20日 (月) 20:25