沖縄/西武門節
↑(2012.3.10追記)CDの取扱いは現在usedのみのようですが、mp3で購入できるようです。
(2番目のジャケットをクリックいただくとリンクします)
やわらかな南風や沖縄からの海開きの便りに触れて、南国の海や島へ心がそぞろゆく季節。
そんな時は新良幸人・上地正昭のアルバム『アイランド・イリュージョン』の中の「西武門節(にしんじょうぶし)」をぜひ。
三線とシンセと波の音が南の島の時間のようにゆったりと流れます。
この曲は、たとえるなら、笠置衆さんのようなおじいちゃんやNHKの『ちゅらさん』の
おばあのような曲です。哀しいことがあった時に、縁側でそっと隣に居てくれる。
何かを語るわけではなく、慈しみあふれるようなまなざしで包んでくれる存在。
そんな感じです。
心があらわれる音楽はいろいろあるけれど、
「アヴェマリア」のように母性で包まれるような曲を『マリア系』とするなら、
この曲は、年月を重ね、酸いも甘いも噛み分けた人がすべてを受け入れ、許してくれるような『おばあ系』。
この曲を聴いていると、海の彼方にある理想郷『ニライカナイ』ってこういうところなのかなあと思います。
ひたすら穏やかで、あたたかくて。
人は亡くなった後、こんな安らいだ気持ちになって、
彼岸を渡っていくのかもしれません。
悔しかったこと忘れきれなかったことを解き放って、
楽しかったことだけを魂のまわりにまとい、光の玉となって、ゆらゆらとニライカナイへ渡ってゆくのかもしれません。
楽器もテイストも違うけれどマーラーの交響曲第五番のアダージョにつながるものを感じませんか。
「西武門節」をCDプレイヤーに入れて1曲リピートでセット。もう1つ音を出せる機械には波の音だけのCDをセット。
波の上で漂うような心地よさに包まれて眠りにつくのもこれからの季節にいいですね。
そして、胸につかえるものがあって苦しいときにもこの曲を・・・。
私は、浜辺の砂の城が波に洗われてとけてゆくように、
寄せては返す一波一波で自分自身がとけてゆくイメージでを浮かべながらこの曲を聴くこともあります。
もし、つかえているものがあったら、いろんなものが水に流れてゆくことを思い浮かべながら聴いてみてください。
ちなみに、「西武門節」は男女のせつない恋を歌った沖縄民謡。わりと明るい恋歌です。
テンション高めです。
たとえば、饒辺愛子の「西武門節」の試聴はこちらの『沖縄名曲バラードコレクション』で。
こういう曲がアレンジであんなに穏やかな曲に変わるのが不思議です。
それと、沖縄ゆらキラ(ゆらゆらしていてキラキラしている)音楽といえば、
忘れてならないのがTINGARA(てぃんがーら)。
TINGARAのアルバムにも「西武門節」があります。こちらもすごくいいです~。
音が蝶のように舞ったり、螺旋の光になって流れていくようなイメージ。です。
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