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2006年5月31日 (水)

バラ星雲はハテナがぐるぐる その2

Rosettenebulaバラ星雲その1の続きです。

すると、フラムスティードがイメージしたのは華麗な真紅の薔薇ではなく、素朴な可憐なオールドローズ。
「あー、バラ星雲のイメージが変わるわ」と思いながら、英語の資料を見てみることにしました。

そこで、びっくり。星雲は英語でnebula。ということはバラ星雲ってrose nebulaだと思いますよね。
違ったんです。バラ星雲は「rosette nebula」だったんです。
ロゼットという言葉の意味を調べてみました。

ロゼットとは
・バラの花の形の飾りもの。
・タンポポやオオバコのように放射状に広がる葉の形のこと。
・バラでロゼット咲きというとガートルードジェキルのような花形。
のことのようです。
また、草土出版から出されている「バラブック」によると、ロゼットとはバラのようなという意味で古いバラを象徴する呼び方だとか。

ローズ星雲ではなくて、ロゼット星雲だった。ニュアンスは微妙に変わります。
と思っているうちにふと気づきました。

バラ星雲の赤い花びらは肉眼では見えないんですよね。望遠鏡にカメラをとりつけ写真を撮ってはじめてガスがバラの形にみえる。写真が発明されたのは1800年代になってから。

そうなると、フラムスティードの時代ではバラ星雲がバラの形をしている。赤い花びらが美しいなんて知るすべがないわけで・・・。

あらためて、フラムスティードのことを調べてみました。
SEDS(Students for the Exploration and Development of Space)のHPのフラムスティードに関する
記述やいくつかのサイトによると、フラムスティードが1690年にNGC2244を発見したと書かれていますが、rosette nebulaと名付けたとは書かれていません。

ロゼット星雲と名付けたのは、星雲を写真に写すことができてから19世紀以降の天文学者の可能性が高いということでしょうか。誰なんでしょう。そのネーミングに託したイメージは?この疑問解決には天文に詳しい方、バラに詳しい方、英語に明るい方のお力が必要です。
なのでバラ星雲に関するハテナが、薔薇の花びらが描く螺旋のように頭の中をぐるぐる回っているままで、今日のブログは終わります。
Rstamp
最後に1999年に発売されたふるさと切手「東大木曽観測所と御嶽山」をご覧いただきましょう。
星がモチーフになっている切手は結構ありますが、星雲というのは珍しいようです。
バラ星雲のまわりの星がまるで朝露のようですね。

バラ
 その1 その2 バラ星雲その1 バラ色の人生

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2006年5月30日 (火)

バラ星雲はハテナがぐるぐる その1

Redrose 5月ももうあとわずか。私の住んでいるエリアでは遅咲きの薔薇も咲き揃って、
薔薇の季節はフィナーレを迎えています。皆様のところではいかがですか。
さて、世界で一番大きな薔薇といえば、
それは漆黒の宇宙に咲く大輪の「バラ星雲」。
バラ星雲の写真を見ると、こんな真紅の
ベルベットのような花びらのバラをイメージしませんか?

バラ星雲を発見した人は、同じ赤い花でもカメリア(椿)とは名付けなかったのですね。バラが好きだったのでしょうか。

1)バラ星雲は誰が発見したのか。
2)なにバラをイメージして名を付けたのか。   この2つが知りたくなりました。
Complicata_1
バラと一言でいっても花形は様々ですもの。
一重咲きのコンプリカータ。
Brothercadfael__1



ブラザーカドフィールのようなカップ咲き。

Gartrudejelyll
ガートルードジェキルのようなロゼット咲き・・・。

イメージは一番上の真紅のバラですが、
果たしてどうなんでしょう。


すぐにわかると思いました。
「天文学者00氏が00年に発見。00氏は星雲の姿をお気に入りの00というバラに重ね、バラ星雲と名付けた」なんて感じでエピソードが出てくると考えていたのです。けれど・・・。
ガガーリンの「地球は青かった」のロシア語原文がすぐみつからないように、こちらもなかなかわからないのです。

まず、おさらいとして、バラ星雲の基本データを。
バラ星雲は、いっかくじゅう座にある散光星雲。(いっかくじゅう座はオリオン座のベテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンを結んでできる冬の大三角の中にあります)。
地球からの距離は約4600光年。(5000光年とも)。
NGCは2237~39、2246。中央には散開星団NGC224があります。

こんな風に書かれているものが一般的です。発見者の名前などが記されている文献はみつけられませんでした。
ネットで調べていくと、〔1690年にジョン・フラムスティードJohn Flamsteedによって発見〕と書かれているものがありました。
ジョン・フラムスティードというのはグリニッジ天文台の初代天文台長を勤めたイギリスの天文学者です。

これを見て「あれ~」と思いました。
バラは年代では大きく2つに分けられます。オールドローズとモダンローズ。その境は一般的には1867年といわれています。この年に最初のハイブリットティの薔薇「ラ・フランス」が誕生し、以後、剣弁高芯咲き(くるりんとした花びらがとがっていて、花の中央がひゅんと高くなっている)が特徴のモダンローズが次々誕生しました。(この他に分類としては、原生種としてワイルドローズ。オールドローズとモダンローズの長所を受け継ぎ1969年に誕生したイングリッシュローズがあります)。

つまり、フラムスティードが生きたのはロゼット咲きやカップ咲きや平咲きが主流のオールドローズの時代。私達がいわゆる薔薇の花束としてイメージするような上記の真紅の薔薇のような、剣弁高芯咲きの薔薇はたぶん知らないのです。


バラ星雲その2に続く
バラシリーズ
 青葉農園のバラ 生田緑地のバラ バラ色の人生

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2006年5月28日 (日)

樹形がかわいいアルテシーマ

Altissima 皆様はお部屋にどんな観葉植物を置いていらっしゃいますか?
大きく伸びていったパキラがいつしか天寿をまっとうしてしまった後、ずっと探しあぐねていたんです。
観葉植物って南国っぽいものばかりで、南国テイストではない自分の部屋に合うものがなくて。

それがやっとみつかりました。その名はアルテシーマ(Ficus Altissima)くん。
我が家に来てもう半月になります。横浜にあるヨネヤマプランテイション「ザ・ガーデン本店」で買いました。

ゴムの木の仲間ということなのでやはり南国系のようですが、まっすぐに伸びた幹、ではなくて、こんなふうに育てあげられた樹形のせいかトロピカルな雰囲気はあまりありません。
明るい黄緑から緑のグラデーションの丸い葉っぱも可愛いです。
以前、ジュエリーショップのホアキン・べラオに、葉っぱと枝がひゅるんひゅるんとカーブを描くモチーフのイヤリングとかネックレスのシリーズがありましたが、そんなイメージです。
フレンチ、ナチュラル、北欧モダン、どんなインテリアにもぴったりはまるはず。
トロピカル植物も樹形次第で表情が変わるというのは発見でした。

新羽の「ザ・ガーデン本店」は大きいですね。ハーブから樹木の苗から、コンテナも充実。そのうえ横浜市営地下鉄の新羽(にっぱ)駅から歩いて約3分というのもポイント。園芸大型店はたいてい郊外にあって、車の運転ではなくて、電車&徒歩で行ける駅近の店ってなかなかないんですよね。
鉢や他の花苗含め1万円を越えたので自社配送をしてくれました。(それ以下の場合はたぶん宅急便可)。なので、帰りも手ぶらで帰ることができて楽チンでした。

2006年5月27日 (土)

漂う/空を飛ぶ夢

Ohirune プラネタリウムの一番の魅力は
ドームいっぱい広がる満天の星空。
だけど、同じくらいイイナと思うのが
〔雲〕の演出です。


星と同じ場所(ドーム状のスクリーン)に
映し出されているはずなのに、
もっと手前、空中に雲があるように見えるんです。
薄く流れる雲が星をそっと隠す時、                                  (C)いのうえまこと「おひるね」
ドームの天井に映し出されている星々が
はるか彼方で輝いているように見えて、とても奥行きを感じるのです。

雲の切れ間から瞬く星が現われたり、また隠れたり・・・。
メーカーによってリアルさに若干差はありますが、ドームの空中に本物の雲が
浮かんでいるように見える雲投影機って本当にすぐれもの。
雲のゆっくりした流れがドームの中の空気をゆるませます。
雲が出ることによって、プラネタリウムの星空がより一層本当の夜空に見えて、私達が実際に星空を眺めていた時の体感をよみがえらせながら楽しむことができます。

空からのおくりもの

そんな雲の演出に欠かせない曲がピアニスト巨勢典子(こせのりこ)さんのアルバム『空からのおくりもの』の中の「空を飛ぶ夢」。
わずか3分ぐらいの小曲なのですが、1曲リピートを3時間ぐらいしたくなる心地よさ。
ピアノって、キーを叩くことによって音がでる楽器なのに、どうしてこんなにやわらかな音色なんだろうと思うほど軽やかにふんわりと、一つ一つの音が鍵盤から生まれていきます。
この曲に身をゆだねていると、身体中の力が抜けて、心の中のいろんなものがもわもわーって蒸発して、自分の身体すらも気化して、ぷかぷか空を浮かんでいるような気分~。

プラネタリウムのドームの中にハンモックを吊るして、ゆらゆらとこの曲を聴きながら星空を眺められたら最高!もちろん、これからの季節、お部屋の中やベランダで風に吹かれながらうたたね、って時にもシアワセの1曲です。



ところで、女の子がハンモックで気持よさそうにしている絵は、私が気に入ってずっと持っているポストカードなのですが絵本作家いのうえまことさんの作品です。
こせさんの「空を飛ぶ夢」の心地よさはまさにこの絵の世界。
星の光や木漏れ日の中、そよ風に吹かれ、「空を飛ぶ夢」を聴きながら、ゆらりゆらりと夢の世界へ・・・。
Umitoongaku 心の楽園です。(絵をクリックして大きな画像をご覧くださいね)

5月29日から6月4日まで、東京・国立の
ギャラリーゆりの木で「海と音楽」いのうえまこと展が開催されます。

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2006年5月26日 (金)

太古の太陽その2

昨日は吉祥寺のスターパインズカフェでのツルノリヒロさんのライブに行ってきました。STAR PINE'S CAFEは昨年12月のケロポンズのライブ以来です。

編成はヴァイオリン:ツルノリヒロ、ギター:古川正義、パーカッション:山本恭久、
オーボエ:和久井仁、ゲスト ボーカル:花実。

すごくよかったです。都留さんのヴァイオリンの音色の艶やかなこと。翼がはえて、空間を自由に飛翔するようです。新体操のリボンって空間にいろんな波形を描きますよね。あんな感じで曲調にあわせていろんな形を描きながら艶やかな音色が空間をダンスしていました。ヴァイオリンとギター、ヴァイオリンとキラキラしたウインドチャイムの音色の組み合わせはもちろん素敵。
さらに、今回、イングリッシュホルンとヴァイオリンの組み合わせがこんなに素敵だったんだと魅了されました。
南の楽園を想わせる「Rape-blossom Field」も生で聴けてうれしかったです。
6月に発売されるDVD『黄金の都バーミヤン』のための楽曲も、〔心を静かに揺さぶりかきたてる〕都留さんならではの世界でした。

そして「太古の太陽」ももちろん演奏されました。

こちらで触れたように、この曲は都留さんのヴァイオリンが何かをもとめて空間をさすらうイメージがあるのですが(しつこいようですがあくまでも私のイメージ)、後半、花実さんのボーカルがふわーっと高いところを幻想的に霧のように流れてきて、やがてヴァイオリンの音色とその花実さんの声が溶け合うのがぐっときました。
モダンバレエなどで、舞台で一人何かを求めるように踊る人。そこにステージの上手からもう一人あらわれて、舞台に二人、それぞれの場所で踊っている。やがて二人、互いの存在に気づき、一緒にパドドゥ、みたいなシーンありますよね。あんな雰囲気でした。

音は目に見えないのに、とても表情があって動きがあってドラマティックなものだなあとあらためて実感。
〔ライブコンサート〕は演奏している人の姿そのものがパフォーマンスであるけれど、今回のライブはみんなが奏でるそれぞれの楽器の〔音〕そのものがパフォーマンスダンサーのように空間を構成して踊っていました。

太古の太陽その1は こちら   

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2006年5月23日 (火)

せつなさ/太古の太陽

皆様はどんなときに星をながめますか。
大自然の中にでかけて満天の星空を眺める機会があった時。帰宅のバス待ちの時間を持て余して夜空を見上げた時、視力を上げたくてベランダで星ウオッチング。
いいことがあって眠れなくて夜風に吹かれて星を見上げる時もあれば、せつなくて、眠れなくて、ベッドから置き出して、星を眺める夜もあるでしょう。

せつない気分で星を眺める。そんな時に寄り添ってくれるのは、きっと、ヴァイオリニスト都留教博さんの「太古の太陽」のような曲。
私はlonelyな気分になった時、「太古の太陽」を聴きながら、遠くにぽつんとある星を眺めます。まわりには星がなくて一つだけ取り残されたようにみえる星を。

都留さんはプラネタリウムでのリラクセーションプログラム「スターライトヒーリング」に幾度となく楽曲を提供いただき、また、プラネタリウムの満天の星の下でライブコンサートもおこなっていただいたヴァイオリニスト。
都留さんのヴァイオリンはとてもせつなくて、懐かしくて、心の奥の何かをかきたてるものがあります。

星の光のように繊細で、空間に広がる奥行きのある音色。何かを圧倒するために攻撃的に発せられる音ではなく、ふわふわと漂うのでもなく、しいていえば、何かを求めて、さすらうように伸びてゆく音。

そんなヴァイオリンの調べを聴きながら、あの星から送られてくる光はいったいどのくらい漆黒の宇宙空間を旅したのだろう、と思いを馳せます。私たちもきっと、たった一つの何かに出会うために、暗闇の先を自分のわずかな光で照らしながら自力で前に進むことが、さだめなのだなんて思ったりしながら。

ぽつんと光ってる星に孤独な気分を重ねる一方、あんな遠くの星の明かりがこうして私の元へ届いたんだもの。いつかこの想いも誰かに届く、と星に励ましてもらったり。
タイトルには「太陽」という言葉が入っているのですが、おごそかな星の光を感じさせられる音楽です(私の主観デスヨ)。

「太古の太陽(The Ancient Sun)」が収録されているアルバムはたぶん3枚です。

『太古の太陽』都留教博/ソニー・ミュージックエンタテインメント
『For Your Loneliness』アコースティックカフェ/アンサンブル
『10人のヴァイオリニスト』ツルノリヒロ/
ロックチッパーレコード
  2006年4月に発売された、ツルノリヒロ、葉加瀬太郎、川井郁子等
  ヴァイオリニストのオムニバスアルバム



太古の太陽その2は こちら

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2006年5月20日 (土)

大きな虹がでました

今日、夕方の通り雨のあと、横浜で大きな虹を見ました。副虹も見える見事な虹。久しぶりです。
デジカメでその色合いの精妙さは撮れなかったのですが、こんな感じです。
Nijihidari_1 Nijimigi_2









左のふもとから右のふもとまで大きなダブルレインボウが架かりました。主虹はアーチの一番下が紫のはずですが、その下にもう一度、青色がみえました。(過剰虹)
なので、下から、青、藍、紫色、藍色、青、緑、黄色、オレンジ、赤。
主虹の上にかかった副虹は色が逆なので内側が赤、外側が紫になってます。

この世のもので、一番この世のものと思えないのが虹。
虹ってなかなか見られないからちょっと幸せな気分になりますよね。
見晴らしのきく場所で虹を見ていたのですが、スタンディングオーベーションのライブのようでした。みんな集まって、見知らぬもの同士で空を見上げながら、感嘆の声。「きれいですね」「こんな見事なのはひさしぶりですよ」と一緒に盛り上がり。デジカメや携帯でカシャッとその姿を撮ったり、友達に携帯で虹が出ているのを伝える人もいたり。
20分ぐらい経ったでしょうか。雲にかきけされるようにして虹が消えるとスタンディングオーベーションのストリートライブは終わり。それぞれ、あちこちに散ってまた見知らぬ人に戻りました。

Nijihachiohji 虹のふもとには宝物が埋まっているってきいて、追いかけたことはありませんか。

同じぐらいの時間に友人から送られてきた携帯で撮影した八王子での虹。
こんな風に、今日、多くの携帯同士、虹の画像が飛び交ったのでしょうね。


さて、虹ってなんで虫ヘンなのでしょう。
学生時代に習ったことなのでちょっとうろ覚えですが、古代中国では、虹は蛇が横たわったものと考えられていました。
Nijihahebi
虫へんの虫はへびのこと。
工はなにかというと、長く横たわったものを表す言葉だそうです。
「空」は穴が長く横たわっているから「空」。
河を表す「江」は水が長く横たわっているから「江」。
「にじ」は蛇が長く横たわっているから「虹」なのだとか。

図版は「山海経海外東経」より。右端が蛇の顔になっているのがおわかりいただけますか。


虹は太陽の光が大気中の水分に反射して現われるものですが、月の光でも現わます。
月の光が作り出す神秘的な夜の虹を撮影されているのが写真家高砂淳二氏。
サンシャインスターライトドーム“満天”でのヒーリングプログラム『
night rainbow 祝福の虹 高砂淳二写真集より ~ハワイの夜の虹は見るものを祝福する~』でコラボレーションさせていただきました。

night rainbow 祝福の虹
高砂 淳二
4093941254
高砂さんの写真集『night rainbow 祝福の虹』。自然がプレゼントしてくれる恵みに感謝したくなる写真集です。


バラ色の人生

Lavieenrose_1 うれしことがあって、このまま眠りにつくのはもったいないなあって
夜空の星を眺めたくなる時、おすすめの音楽は
フランスの3人組のユニット「ナデージュ」の
「バラ色の人生(ラヴィアンローズ/
La Vie en Rose)」

ご存知エディット・ピアフのシャンソンですね。
映画『麗しのサブリナ』で「薔薇色の人生」を
口ずさむオードリー・ヘップバーンがとてもチャーミングだったと
印象があります。

ナデージュの「バラ色の人生」はアルバム「NADEGE MEETS NADEGE」に2バージョン収録されています。
ハウスとフレンチポップスのミックスというとても軽い感じのアレンジのものとアカペラで口すざんだものと。
小粋でどちらもおすすめ。フランス語の響きもとっても心地いいです。

バラシリーズ
 青葉農園   生田緑地ばら苑
  バラ星雲その1 その2

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NADEGE MEETS NADEGE

生田緑地ばら苑

Michelemeiland 昨日、予定のあいまをみて、生田緑地のばら苑(川崎市)に寄ってみました。
向ヶ丘遊園地がなくなってから行くのは初めて。
川崎市と市民ボランティアの方々によって管理運営が続けてこられたのですね。

多くのバラが見頃でした。生田緑地の起伏ある森を背景に赤、黄色、白、ピンク、オレンジ・・・色とりどりのバラの綺麗なこと。緑とのコントラストがぱきっと効いています。そして一輪一輪の花の香りのかぐわしさ。バラ園で1時間、花の香りをかぐことはエステ1回分の美容になるような気がします。
Swanlake
スワンレイク swan lake
まさに白鳥の羽のような白。中心はほんのりピンク色。涼しげに風にそよいでいました。

Condesadesastago

コンデサ・デ・サスタゴ condesa de sastago
鮮やかなマセンダ色のはなびらで、裏はサーモンオレンジ。花びらの質感がペーパークラフトみたい。バリ島のお供えなどの花飾りを連想させます。
Shinsetsu
シンセツ(新雪)
その名の通りピュアホワイトの花びらが美しい~。


Dianaprincessofwales

ダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ
Diana Princess of Wales
クリーム色の花びらのふちがほんのり染まって。雨上がりの雫も甘い香りに染まりそう。

Ponyscotland_1 ボニースコットランド Bonnie  Scotland
あでやかな気品あるたたずまい。

なのに。
P5190115


茎はこんなに太くトゲもいかつく、パンクしてます。「美女で野獣」ってかんじ。Pierrderonsard1
ピエール・ド・ロンサール pierr de ronsard
健在でした!
ゴージャスというよりも可憐という言葉がぴったり。

Pierrderonsard2

生田緑地ばら苑で一番好きなバラです。
苑内で開花が遅い方の一つで19日現在では3分咲きでした。週末見頃になりそう。

Obelisk アーチ状に植えられていると思っていたのですが、オベリスクだったのですね。2本並んでいました。

びっくりしたのは「マタンギ」という名のバラがあったこと。綺麗な赤い薔薇だったのにいくらなんでも「マタンギ」はないだろう!と。外国でこの響きが薔薇っぽくないとは思わなかったのでしょうか。

さて、庭やベランダの薔薇をめでたり、ローズジャムを入れた紅茶を飲んだり、ローズのエッセンシャルオイルの香りを楽しんだり・・・。
季節の薔薇を楽しむ時、音楽でも薔薇にちなんだものを部屋に流したくなりませんか。おすすめの音楽はカテゴリー「星と楽しむ音楽」のこちらで。


バラシリーズ その1
 青葉農園 バラ星雲その1 その2 

2006年5月19日 (金)

オレンジのほろ苦い香り

Newsummerorange 4月のことなのですが、「ニューサマーオレンジ合宿」をしに伊豆に行ってきました。

ニューサマーオレンジというかんきつ類でおいしいジャムを作る女性が知人にいて(本業をジャム職人にしてもいいくらいの達人です)、毎年、ニューサマーオレンジのジャムを大量に作ってまわりの方々に配ってくださり、そのおすそわけを私もいただいていたのです。

このジャムを自分でもつくりたいという人が増え、いつからか毎年4月、〔名人と一緒に伊豆へ行き、ニューサマーオレンジを実際に木から自分でもいで、名人と一緒にジャムを作りそのやり方を覚えよう〕という合宿がおこなわれるようになったのです。
今まで私は予定があわず、今年が念願の初参加となりました。

現地でみんなでジャムをつくったあと、ジャムにせず、持ってかえった12個のニューサマーオレンジを使って、復習がてら自力でジャムを作ってみました。画像はその時のものです。

Shiru_2 このオレンジは普通のみかんよりは皮が厚手ですが、手でむけます。
生で食べてもおいしいです。
グレープフルーツのように半分に切り、ぎゅーと汁をしぼります。12個分の汁。

Kawa 絞ったあと親指で白い薄皮に残った実をかきだし、それも鍋に入れます。

白い薄皮は捨てます。


Kawakawa 皮は6~7個分をカット。
この皮がほろにがいおいしさの素。
皮はゆでこぼしをせず、少し水にさらしたあと、なんどかきゅっきゅっともみ洗いのようにしてえぐみを落としました。

鍋に、汁、皮、グラニュー糖150~200gぐらい入れて、ぐつぐつ煮ます。お水は入れません。ニューサマーオレンジ自体にパンチの効いた酸味があるのでレモンも加えませんでした。20~30分ぐらい弱火でコトコト。

Jam 汁気はほとんどなく、ジャムというよりもオレンジの皮の甘ほろにが煮というかんじ。ヨーグルトに入れてもおいしいですが、デザート代わりにジャムだけで食べたくなる一品です。大匙3杯ぐらいぺろりといけます。
ジャムを煮ているあいだ、ほろにがいオレンジの香りがキッチン中に漂って、あーしあわせ。

2006年5月17日 (水)

青葉農園のバラ

Diamondjubilee_1 この季節、街を歩くといろんなお家の庭の薔薇に心がときめいてしかたありません。
今日は用事を済ませた後、「青葉農園」の看板をみかけて訪ねてみました。戸外でいろんな苗を売っていたのですが、別棟で温室がありました。ここにも一般の人が入っていいのかなと思って中を覗くと、剪定をしていた方が「どうぞ」と。そこにはたくさんの植物、そしてバラがありました。平日なのにたくさんの人がいらしてました。

鑑賞用のローズガーデンというわけではなく、あくまでもバラの苗を販売している正しい園芸場。
庭師の物なのかなという年季の入った靴や道具が何気なくバラの鉢の脇にあったり(絶対、庭師の生活の演出ディスプレイではないはず)、温室内に流れているのは優雅な音楽、ではなくて、ラジオのおしゃべりだったり。
こじゃれた雰囲気は一切ありません。

けれど数々のバラの中を埋もれるようになりながら歩く気分はまさに「秘密の花園」。ちょうど、年配のご婦人が車椅子を押してもらいながら、咲きほこる花々に顔をよせて、バラを愛でていらっしゃったので、なんだかよけい「秘密の花園」を思い出しました。

一番上の画像はダイアモンド・ジュビリー Diamond Jubilee
薔薇といえばまず思い浮かべるのがこの気品あるフォルム。小さい頃、バタークリームのデコレーションケーキに飾られていたバラのイメージです。

Andrelenotre アンドレ・ルノートル Andre Lenotre
ふっくらまるみを帯びた花びらがつくる陰影が、どこか東郷青児の絵と重なりました。
Nobleantony ノーブル・アントニー Noble Antony
サンバを演奏する人のフリフリ袖みたい。




Brothercadfael_
ブラザー・カドフィール Brother Cadfael
私が親指姫ならこんな花びらの中に埋もれて
うたたねしたい~。


Wildeve
ワイルド・イヴ Wild Eve
ロゼット型。タグには香りは中程度と書かれていましたが、すっごくいい香りでした!


Complicata コンプリカータ Complicata
一重平咲き。花びらが螺旋状になっていないこんな形も薔薇なのですね。
Awaiviolet紫がかった薔薇も何種類かありました。
淡いバイオレットの花びら。華やいだ雰囲気の中で、このバラのまわりだけシーンと静まるようなクールビューティーなオーラを発してました。

Kaeru かえるも発見!
美しいバラの中に住むなんてうらやましい。
魔法でかえるにされた王子だったりして。




私の憧れのバラはピエール・ド・ロンサール。
向ヶ丘遊園地のバラ苑(現、生田緑地バラ苑)でアーチ状になっているロンサールに一目惚れしたのです。
青葉農園で尋ねてみると、苗はあったけれど完売だとか。

近くの村田バラ園には苗がありました。ただ、3~4mに育つものなので、ベランダでは無理とのこと。諦めて帰りました。

家でブログ検索で「青葉農園」を調べてみたらびっくり。
さる子の「こんな毎日」というブログのさる子さんが青葉農園に行っていたのです。そして同じくかえるを発見していたのです。しかも最新記事を辿っていたら、さる子さんも一番好きなバラが「ピエール・ド・ロンサール」だとか。見知らぬ方なのになんだか近しく感じました。

知っている人は知っている、知らない人は近所でも見逃してしまう秘密のバラ園って思わぬところにありますよね。目黒区駒場のバラ園とか。皆様の近所にも思いがけないバラ園があるのかも。

ところで、世界で一番大きなバラといえば?
そう。答えは宇宙に咲く大輪のバラ、「バラ星雲」ですね。バラにはいろんな形があることを知ると、バラ星雲のバラはなんのバラ?って気になってしまいました。
この続きは「星やプラネタリウム」のバラ星雲
その1 その2で。
バラシリーズ その2
 生田緑地ばら苑

青葉農園/横浜市青葉区鉄町726 tel.045-979-4187

青葉農園シリーズINDEXはこちら
 

バラと一緒に楽しみたい音楽「薔薇色の人生」は こちら

2006年5月16日 (火)

ガガーリン43 名前に託されたもの

宇宙船の名前やコールサインに託されたもの。

1961年、ガガーリンが人類初の有人飛行を成功させた時の宇宙船の名前はВОСТОК(ボストーク。発音的にはヴァストークが近いです)。この単語の意味はご存知の方も多いと思いますが「東」のことですね。なぜボストークという名前なのでしょう。

ガガーリンは『宇宙への道』の中で、〔ボストーク〕は夜が東の空から明けるように、新しい時代を明ける、という意味をこめてなづけられたと語っています。

この1961年4月12日の飛行の際、ガガーリンのコールサインはКедр(ケードル)でした。これは英語ではcedar。「杉」のことです。

ガガーリン(ケードル)と交信する地上側はロケット設計責任者のセルゲイ・コロリョフを中心としたスタッフで、彼らはЗаря(ザリャー)のコールサインをつかっています。ザリャーとは「朝焼け」のこと。
また、無線はザリャーがつながらない時の手段として他のものが用意されていました。そのシステムの名前はВесна(ベスナー)。こちらは「春」の意味。

「東」「朝焼け」「春」・・・。
歴史的プロジェクトが4月に行なわれたものだからというのもあるかもしれませんが、新しい宇宙時代の夜明けを自分たちが切り拓くんだという意気込みの表れかもしれません。
寒い北の国の人々にとって、春の訪れに対する歓びはきっと私たちの想像を超えたもの。フルシチョフはガガーリンの快挙に触れ、「宇宙船ボストークの飛行は、いわば宇宙へ飛び立ったソビエトの最初のつばめである」と発言しています。

ボストーク時代の後、1964年10月、1965年3月に打ち上げられた有人宇宙船の名はВОСХОД(ヴァスホート)。こちらは「日の出」のことです。

ところで、ガガーリンのコールサインはなんで「杉」なのでしょう。まだ調べはついていません。
ちなみにボストークの1号から6号までに搭乗した宇宙飛行士のコールサインをみていくと。
1号 Гагарин ガガーリン  Кедр/ケードル(杉)
2号 Титов チトフ Орёл/アリョール(鷲)
3号 Николаев Сокол/ソーコル(鷹)
4号 Попович ポポビッチ  Беркут/ビェルクト(イヌワシ)
5号Быковский ブィコフスキー  Ястреб/ヤーストレフ(鷹)
6号 Терешкова テレシコワ(テレシコーヴァ)Чайка/チャイカ(かもめ)

ガガーリンを除いてみんなコールサインは鳥の名前です。
なぜ、ガガーリンだけ植物名がコールサインだったのでしょう。

女性初の有人宇宙飛行を成功させたテレシコワの言葉「Я чайка./ヤーチャイカ(私はかもめ)」も日本では有名です。ロシア語を勉強するまで、テレシコワが宇宙を飛ぶ様子を詩的に表現した言葉だと思っていたのですが、彼女のコールサインで「こちらはかもめ」という応答していた言葉なんですね。

ガガーリンも地上とのやりとりの交信記録の最初はЯ кедр./ヤーケードル(こちらケードル)」と言っているのが交信記録でわかります。
交信記録の閲覧はロシアのサイトcosmo worldのこのぺージをどうぞご覧ください。ttp://www.cosmoworld.ru/spaceencyclopedia/gagarin/index.shtml?doc10.html

(ガガーリン4交信記録発見も参照ください )

ガガーリンINDEXはこちら

2006年5月15日 (月)

ふたたび旧奥津邸へ

昨日5月14日、カモミールを摘ませていただきに、ふたたび旧奥津邸を訪ねました。母にもフレッシュカモミールティーのおいしさをおすそわけしたいなと思って。

昨日はカモミール染めの講座が開催されていて、旧奥津邸の主屋に入るとに、カモミールの甘い匂いが漂っていました。

Chamomilebest 摘み頃は花が咲いてほんの少し経ったもの。
白い花びらが下の方へ広がって、はねつきの羽みたいになっているものがいいそうです。

ちょうど雨上がり。
雨の雫が残っていても甘い香りがしています。

Lavender ラベンダーもさらに育っていました。穂が一番開いているもので、これくらい。
開花時期はもう少し先ですね。
葉っぱをこするだけで、ラベンダーのかぐわしい香りが。

カモミール摘みを一緒にさせていただきながら、ハーブとアロマのインストラクターである小池佐知子さんから、いろんなハーブのお話をうかがいました。

Geranium ローズゼラニウムも何株かありました。ピンクの花が愛らしいです。
こちらも葉っぱをコスコスしただけで、エッセンシャルオイルのゼラニウムと同じく薔薇に似た、ふわんとフローラルな香りが。

主屋の玄関と廊下には、炭になったまつぼっくりetc.が置かれていました。
これは「お花炭」というもの。
Uni お花炭をつくる講座も3月に開催されていました。

見えづらいかもしれませんが、とげとげしたものは、「うに」を炭にしたもの。
ではなくて、プラタナスだとか。

Chamomilesome いろんな分野の達人が旧奥津邸活用実行委員として、様々な活動を支えていらっしゃいます。

カモミールの染色講座を覗かせていただきました。
ぐつぐつ煮だした褐色のカモミール汁の中に布が浸されています。

Kukan 主屋は平成6年に建てられた新しい建物ですが、ゆったりと時間が流れるような、とても落ち着ける空間です。

これ、素敵です~。
Hashigo カーブした2本の木が梯子みたいになっていて、その段々に小物がディスプレイされています。けっして2階に続く階段ではありません。
最近、ベルメゾンなどのインテリア通販のカタログで、壁に立てかけて小物をかける梯子のようなものが売られていますが、こんなカーブ状のフォルムのものは見ていません。
部屋にもほしい~。

浦和の伊勢丹に期間限定でピエール・ド・エルメが出店。
マカロンを買いました。

Teatime 母と一緒にフレッシュカモミールティーとマカロンを。エルメのマカロンもおいしいですね。サンドされているクリームは、むしろペーストとか餡に近い食感。
口に入れると、サクッ。そのあと、クチャーとおいしさが広がります。
とくにバニラとキャラメル最高。

旧奥津邸第一弾は
こちら 第三弾は こちら  第四弾はこちら

2006年5月14日 (日)

ポール&ジョーの花や鳥や猫

Pauljoe ポール&ジョー PAUL&JOEは、ちょっぴりレトロで乙女な絵柄プリントが素敵な洋服やお化粧品のブランド。

このコスメが最初に発表された時の雑誌広告やパンフレットのキャッチコピーは
「くるおしいほど幸福な人生に」。
このコピーとともに古き良き時代を思わせる夢溢れる女性の部屋のたたずまいのビジュアルはとても心にぐっときました。

いろんな花々や鳥などがモチーフのプリント柄は見ているだけでうっとり、ぽーっとなります。

ポール&ジョーのHPではいくつかの絵柄が壁紙用にダウンロードできます。
私も使っていますが、パソコンが一気に「女子の世界」になります。
壁紙使用もおすすめですが、さらにおすすめなのが、cannonやepsonから出ている写真用の光沢紙に印刷すること。
私はA4サイズの光沢紙に印刷して、そのまま部屋に飾ったりしています。

今回印刷してみたのは、赤い花、黄色い花、ブルーの花が美しい絵柄と、青い鳥のクラシカルなもの、黄色地に子猫いっぱいのもの。とってもラブリーなのがご覧いただけますか。

PAUL&JOE BEAUTEのHPは
こちら
Downloadをクリックすると壁紙のコーナーになります。普通の紙で印刷しても綺麗ですが、光沢紙で印刷すると色の発色が本当にいいんですヨ。
ProductsをクリックしてさらにCOLLECTION SPARKLESをクリックすると過去のシーズン限定のプリント柄のラインナップが見られます。冬の夢とか宇宙の宝石とか北極の蜂蜜とか、名前も絵柄もどれもスイート&ロマンティック。

(2011.10.15追記)現在はHPの仕様が変わり、上記のProductsのページはみることができません。

↓ポール&ジョーテイストがうれしくなる雑貨です

2006年5月12日 (金)

原寸美術館

原寸美術館 画家の手もとに迫る

先日美容室に行った時、プレシャスという女性誌を手にとりました。(小雪さんの表紙でおなじみの雑誌ですね)
そして、『原寸美術館 画家の手元に迫る』(小学館)という美術書の紹介記事にうっとり。
髪を切ったあと、速効で本屋さんに駆け込みました。

この本は結城昌子さんが、絵画を原寸で見たらいろんなものが見えてきて、印象が変わることに着目し、名画を原寸で紙面に掲載、紹介しているものです。

とりあげられているのは西洋名画33点
『春(プリマヴェーラ)』サンドロ・ボッティチェリ
『最後の晩餐』レオナルド・ダ・ヴィンチ
『モナ・リザ』レオナルド・ダ・ヴィンチなどなど。

モネの『睡蓮』。美しいです。
引きの絵全体を眺めるだけでも色の点描が綺麗ですが、原寸でみると印象が変わります。
かなり大胆なタッチ、緑、スミレ色、いろんなコントラストの効いた色がとなりあわせになっていて。
『睡蓮』の原寸アップだけを見たら、ゴッホの『星月夜』ぐらいにタッチが躍動していて、これ描いたのはゴッホ?って思ってしまいそう。
モネが、絵筆をパレットからキャンバスにリズミカルに置いていく呼吸や勢いが伝わってくるような気がしました。これが、画家の手元に迫るということなのですね。

ターナーも意外でした。ターナーというときめこまやかな色の変化、煙るような、ミスティというイメージがあったのですが、とても迫力があったことにびっくりしました。

2006年5月11日 (木)

ガガーリン42 2つのギャップ

1)ガガーリンは1961年4月12日、27歳の時に宇宙へ行くまで、海外旅行をしたことがなかったと『ダローガ・フ・コスモス』の中で語っています。海外に行ったこともない若者にとって、初めての国外がいきなり大気圏外、宇宙っていうのが面白いと思いませんか。

2)乗り物のギャップ。

4月12日の朝、オレンジ色の宇宙服を装着したガガーリンと、サブの宇宙飛行士チトフはバスに乗って、銀色のロケットが春の陽光に輝く発射場へ向かいます。
このバスは特別なものらしく、『宇宙への道』の中で、

特別装備のバスが着いた。私は宇宙船キャビンの座席のようにすわり心地の良い『宇宙用』の椅子に腰をおろした。宇宙服の酸素供給用の通気装置をバスの電源につなぐ。(江川卓訳/新潮社より引用)
と書かれています。
どんなにハイテクなバスだろうと思いますよね?

ガガーリン40でご紹介したビデオにもその様子がちらりと出ているのですが、別のサイトに、バスの様子がよくわかる動画があります。
ぬあんと、とってもレトロなフォルムです。丸みがあるボディです。60年代のバスってこんなかんじが一般的だったのでしょうか。へこへこ走っています。SF映画ででてくるミニチュアのバスみたいにみえます。

その後、バスが発射場につくと、ガガーリンだけが宇宙船のキャビンに乗り込むことになります。
『宇宙への道』の日本語版はどれも、キャビンに通じるエレベーターにガガーリンが乗ると書かれているのですが、実際に使われているものはエレベーターという言葉で想像するものとはぜんぜんかけ離れています(あくまでも私の主観)。
高いところにあるキャビンの入り口まで、はしごのようなものが伸びています。コンテナみたいな縦長の箱がどういう仕組みかわからないのですがはしごを伝ってキャビンへと昇っていきます。この中にどうやらガガーリンがいるはずなんです。キャビンにむかってひょろひょろっとはしごを昇っていくコンテナ。それはエレベーターというよりも強いて言えば昇降機。ほとんど、引田天功マジックショーのボックスのよう。

大気圏外に行くという〔科学の最先端の宇宙船〕に乗り込む直前に使った乗り物が〔レトロな風情のバスと昇降機〕。そのギャップが面白いです。

このバスと昇降機の様子が見られる動画はРГАНТДのサイトにあります。ttp://vystavki.rgantd.ru/gag70_cd/data/video.htmを開いていただくと右上にВидеоと言う文字があるかと思います。ビデオのことです。
中央に1から5まで文字が並んでいますが、そのどれもが動画になります。
一番下の5.На стартがガガーリンがボストークに乗船し発射されるまでの映像になります。
音声はありません。

ガガーリンINDEXはこちら

2006年5月10日 (水)

ガガーリン41 お宝映像

ロシアでガガーリンの有名な言葉というと「поехали(パイエーハリ)」。
これは Let's go! さあ出発だという意味。
出かける時、車などで出発するときなど当たり前に「さあ、行こう」と使う掛け声です。
この言葉をガガーリンは、宇宙へ飛び立つ直前午前9時7分に発しました。(
ガガーリン6の交信記録参照)。

その時の映像があります。
ガガーリン以前に犬を宇宙へ送った時から、船内での様子を観察するため、宇宙船にテレビカメラは搭載されていました。ガガーリンの時にも彼の様子を地上から観察するためにテレビカメラがありました。それによる映像です。

わずか3分20秒あまりのものですが、ガガーリンの宇宙への旅立ちから帰還までのダイジェスト。お宝映像です。

見られるのはロシアの
cosmoworldというサイト。映像はこちらのアドレスttp://www.cosmoworld.ru/spaceencyclopedia/gagarin/index.shtml?video.html
になります。
Windows media playerが見られる環境であればたぶんご覧いただけます。

〔プチ解説を〕
まず、空色の飛行服、その上にオレンジ色の宇宙服を着込むガガーリン。

バスに乗り込むガガーリンとサブの宇宙飛行士ゲルマン・チトフ(チトフはガガーリンに次いで1961年8月にボストーク2号で有人宇宙飛行。ほぼ1日、宇宙空間にとどまり、地球の軌道を17周して無事帰還)が映っています。

スタッフと固く抱擁を交わすガガーリン。一番最後に抱き合う黒いコートに帽子をかぶり、左腕にオレンジ色のスカーフを巻いている男性、この映像だとわかりづらいですが、たぶんプロジェクトの設計主任であり、ロシアの宇宙開発の父とされているセルゲイ・コロリョフでしょう。

発射するロケットの耳をつんざくような轟音。

そのあとに、ボストーク内のガガーリンの姿と「パイエーハリ」という肉声が。テロップでLet’s go! 他、「パイエーハリ」の各国語訳がでます。

帰還後、にこやかな笑顔でフルシチョフと電話で会話する元気そうなガガーリン。

モスクワの空港に到着後、赤いじゅうたんの上を歩く軍服姿のガガーリン。

最後は赤の広場へ、花が飾られたオープンカーでフルシチョフと並んでパレードするガガーリンの姿。

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2006年5月 9日 (火)

ガガーリン40 夜間飛行その2

ガガーリン39の続きです。

夜間飛行で描かれているのは、夜間飛行を確立するために、犠牲があっても業務を断念するわけにはいかないと考えるリヴィエールの志、南極に近い地方の荒れた気象条件や南米の高地の上を危険を承知で飛ばずにいられない操縦士たちの性(さが)、夫の仕事を覚悟していても心配でならない妻の愛情です。
3人の心模様が微妙にすれちがっているのが、たんたんと語られているところもずしりときました。

〔航空会社支配人リヴィエール〕
リヴィエールは決して操縦士たちを使い捨てと思っていたわけではなく、
操縦士たちとは友情で結ばれていた と書かれています。
それでも頭にあるのは夜間飛行を途絶えさせてはならないという志(こころざし)。
一台の機を、時速200キロの快速で、暴風雨と、霧と、夜が秘め隠している千百の障害物に向かって放つということは、彼らの目(政府筋)からは、わずかに軍事飛行にのみ許される冒険
と思われていた時代に
汽車や汽船に対して昼間勝ち優った速度を、夜間に失うということは、実に航空会社にとっては死活の重大問題
と使命に邁進するリヴィエール。暴風雨や危険があっても操縦士を送りだす決意をひるがえしはしません。

〔ファビアンの妻〕
一方ファビアンの妻は・・・。
夜間飛行の中である晩のことが描かれています。わずか4ページの場面なのですが、見事に夫と妻の気持ちが描写されています。

妻は、ファビアンと眠りについているところをリヴィエールからの電話で起こされます。夜間飛行の任務依頼です。妻の心情はこう描かれています。
彼女は夫のがっちりした腕をながめた。この腕が、やがて一時間もすると欧州行の飛行機をささえるはずだった。(中略)。こう思うと彼女の心が乱れた。この男が、数百万の男たちの中で、ただ一人、この珍しい犠牲のために準備されているのだ。(中略)彼女は彼に、音楽だの愛情だの花だのという優しい絆を負わせるのだが、出発の一度々々にそれははかなく断たれてしまう。しかも彼にはそれが、いっこう気にもならない様子なのだ。
このあとも、妻が「いざ出発というときにも、寂しそうな顔ひとつしてくれないのねえ」

と言うと、寂しいなんてとんでもない。平野や山々を征服しに気楽に出発しにいくのだと思うファビアンは、にっこりと
「夜の出発は実に愉快だぜ」
と答えるのです。
そして、妻は夫の心がすでに出発していると知るのです。

短い場面なのにものすごくリアリティ持って語られているのは、サン=テグジュペリ自身の経験も入っているのでしょうか。

〔星はお星様で舗装されているわ、という言葉にこめられた想い〕
ガガーリンが夜間飛行で特に強く心に残っている言葉として挙げた
「道はお星さまで舗装されているわ」はこのファビアンと妻の会話の中でのセリフです。
妻は自分の不安をよそに、空へと思いを馳せている夫の操縦士としての性(さが)がよくわかっています。そして夫が妻の不安を一切感じ取ってくれていないことも承知しています。そんな中のセリフです。

「ご自分の家を愛さないの?」
「いや、愛しているさ・・・」
だが妻は、すでに夫が歩み去りつつあることを知っている。その幅広い肩は、はやくも空に重みをかけているのだ。彼女はその空を指さした。
「いいお天気ね。道はお星さまで舗装されているわ」


妻はこの言葉を「快晴、星が出ていていい晩よ」とただ能天気に言ったのではなく、「穏やかな気象が続きますように。夫の航路の行く手に星々がどこまでも広がりますように。星の光が彼を照らし道中を守りつづけますように。無事に任務が終わりますように」という祈りにもにた思いで口にしたのではないでしょうか。

さて、妻のこのセリフに夫がどう答えたのか。
彼は笑った。
「ほんとうにそうだ」


言葉多くない描写なのですが、夫と妻の想いのずれが巧みに描かれていますね。

このあとも、妻は念入りに身支度を整える夫に
「お星さまのため?嫉妬しちゃうわ」と口にします。

サンテグジュペリ。何気ない心理描写が上手な作家だったと再認識。

そして、ガガーリンが、このファビアンや妻の気持ちがわかっていたことがとても興味深かったです。
ファビアンの妻のように、妻ヴァレンチナさんも自分(ガガーリン)の選択に不安を持っているとわかってはいたのですね。
空へ憧れ、戦闘機のパイロットとなり、まして、宇宙飛行士を志願してしまった自分の道。

サンテジュグペリについて共感しているガガーリンの記述から、ガガーリンの夫や父としての素顔や人間性がかいまみられる気がしました。ガガーリンが挙げたもう一つの言葉
「彼、飛行士がただ両手をひろげるだけで~」というくだりは、ファビアンと妻の会話のあとの場面になります。
「あなたの道は星に舗装されていますわ」と見送られたファビアン。
けれど、天気は一変し、暴雨風となります。燃料不足。
その危機の中で、今自分が操縦桿を握る手を放したら、自分の命も同乗している仲間の命も奪ってしまうのだと、ほんのわずかなことに二人の命がかかっていることの恐ろしさを実感する場面のセリフです。

世の中、危険な職業はいっぱいあります。
宇宙飛行士、戦闘機のパイロット、兵士、F1レーサー、登山家、冒険家、海猿(海猿はこのブログを読んでくれている友人が「海猿とも重なるわねえ」と教えてくれました)etc.。
恋人や妻は朝、どんな気持ちで最愛の人を送り出すのでしょうか。
きっと多くの人が夜間飛行のファビアンと妻の場面(第10章)に共感していることでしょう。

このガガーリン40で青文字は堀口大学訳(新潮社)から、スミレ色は山崎庸一郎訳(みすず書房)からの引用です。

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2006年5月 8日 (月)

ガガーリン39 夜間飛行

38の続きです。
ガガーリン。いつからサンテグジュペリを知っていたのでしょう。
サン=テグジュペリは1935年にパリ=ソワール紙の記者として1ケ月モスクワに滞在しています。その頃からソ連でも知られてきたのかもしれません。ソ連でサン=テグジュペリ本がいつ出版されたのかはまだ調べはついていません。

ガガーリンが好きだと挙げた言葉二つがどんな場面で使われているのか。
手元にある新潮社文庫
夜間飛行堀口大學訳を開いてみると、『ファビアン・・・二つの心臓・・・』のくだりはわかったのですが、『きみの道は星で舗装されている』というくだりが見当たりません。

夜間飛行のロシア語版があればすぐわかるのに、とネットで探すとすぐみつかりました。
そうなんです。ロシアの出版物はなぜかインターネットでもその本文全文が公開されている作品が結構あるのです。

早速、
夜間飛行のロシア語版と日本語で出版されているもの(堀口大學訳の新潮社版と、山崎庸一郎訳のみすず書房版)を見比べることにしました。
江川卓訳でも日本共産党版でも朝日新聞社版でも『きみの道は星で舗装されている』となっている箇所は、堀口大學の訳で『あなたの道の行く手には星がまかれておりますわ』、山崎庸一郎訳では『道はお星さまで舗装されているわ』となっていました。

『君の道は星で舗装されている』と随分ニュアンスが違いますよね。
ロシア語の紛らわしさのせいかもしれません。
ロシア語の2人称を表すтвойは、お前、君という男言葉のように使われる場合もあれば、夫婦や家族など親しい間で相手を呼ぶ、お前、あなた、にも使われるのです。
なので、翻訳者が、ガガーリンがどこから引用しているのかわからず、あなたの道はではなくて、男子言葉で訳してしまったのでしょう。

これを機に、
夜間飛行をもう一度読んでみました。

この作品は、サン=テグジュペリ自身が〔飛ぶこと〕で体得した哲学が感じられる一冊ですが、今回、「ガガーリンは登場人物の操縦士ファビアンとその若妻のどこに自分たち夫婦の姿を投影して共感したのだろう」と思いながら読み返すと、いろんな発見がありました。

〔黎明期を支える冒険魂〕
ガガーリンは人類として初めて大気圏外に乗り出し、有人宇宙飛行を成功させました。
既に犬を乗船させた宇宙船が無事帰還していることで、生物への安全性はほぼ確認できていましたが、無重力状態、放射線・・・どんな影響が人体に及ぶかわからない未知の空間です。宇宙船自体のトラブルもないとはいえません。
そんな未知の世界をガガーリンは自らの肉体で体験したのです。
そして後に続く宇宙飛行士に自らの体験を語りました。そのノウハウはソ連の宇宙飛行士の訓練にも活かされました。

一方、飛行機の操縦士たちにも危険な黎明時代があったのですね。
その一つが夜間飛行。

夜間飛行の序文にアンドレ・ジッドが夜間飛行の危険性を次のように書いています。

この小説に取上げられている時代には、なお極めて冒険的な事業であった。(中略)
人跡未踏の蛮地の探検と等しく、航空事業にあっても、英雄的な初期の時代があったわけだが、あたかも空のパイオニアのひとりの劇的冒険を描いて僕らに見せてくれるこの小説『夜間飛行』は、その当然の結果として叙事詩風な作品となっている。
(夜間飛行
堀口大學訳/新潮社)。

ガガーリンが〔宇宙飛行〕の黎明期を支えたのと同じように、登場人物のファビアンやサン=テグジュペリ自身が〔夜間飛行〕が危険な時代に、命を賭けて操縦士の任務の礎を築いていた。
ガガーリンが、ファビアンやサン=テグジュペリに共感する気持ちがわかります。

〔南の果て〕

夜間飛行は郵便貨物飛行機の操縦士であるファビアンと妻、同僚、そしてファビアン達が勤務する航空会社の支配人リヴィエールが描かれた話です。
その飛行区域は南米大陸の南端から、パタゴニア、ブエノスアイレスなど。荒れた気象や南米の高地を覆い隠してしまう闇の怖さなどが描かれています。

今回読み直して、印象に残ったフレーズの一つがが「快晴。満月。無風」
飛行中の操縦士と無電局の係が交わすやりとりですが、これが一番ベストの飛行条件。ならば、雨で視野がきかない、月の無い夜。嵐による突風の中の操縦はどんなに危険だったのだろうと察せられます。
ファビアンは暴風雨と燃料不足という危険にまきこまれますが同じ体験をガガーリンは北方勤務中にしています。だからこそ、南の果てで勇敢に任務にあたるファビアンの姿に自らを重ねたのでしょう。

・ロシア語版 『夜間飛行/Ночной полет(ナチノーイ・パリョート』 が読めるのは
 こちらです。 ttp://lib.ru/EKZUPERY/nochnoypolet.txt
・本からの引用部分は文字を青にしています。

ガガーリンに40に続く。

ガガーリンINDEXはこちら

2006年5月 6日 (土)

カモミールの甘い香り

Niiharu2 天気がいいから里山歩きということで、
横浜にある
新治市民の森に行ってきました。

思った以上にワイルドでした。Niiharu



                    新緑のこもれびの中
                    小さなけもの道を歩く楽しさ。


Okutsutei 旧奥津邸
行きました。
長屋門は江戸時代末期に建てられたもの。Okutsutei_naka




                    主屋は平成6年建築ですが、
                    木造で落ち着くたたずまいです。

Niiharumokei 新治市民の森の模型があって、
山や尾根や谷戸の起伏の様子が
よくわかります。
Chamomile



     旧奥津邸の脇にはハーブ畑があって、
     地植えのカモミールがたくさん咲いていました。
     風に揺れるだけで青リンゴのような甘い香りが。
     まるでピーターラビットがぴょこりとでてきそう。

そのカモミール摘みをさせていただきました。
花を一つ摘んではあまーい香りをかいでうっとり。一つ摘んでは、あーいい匂い。と満喫。
Withborage
画面右上の青い花はボリッジ。ミントもあり。
花が咲くのは先だけど、地植えのラベンダーの株もたくさん育っていました。Chamomiletea

旧奥津邸の縁側で、
摘みたてのカモミールのハーブティーを
ごちそうになりました。

ドライではなくてフレッシュなカモミールでいただく
カモミールティーは絶品。遠出の旅行をしたみたいにのんびりとしたひとときを楽しめました。

カモミールを摘んでフレッシュカモミールティーを体験できるのは6月上旬ぐらいまでとか。
興味持たれた方はぜひ事前にお問い合わせされてみてください。

旧奥津邸第二弾は
こちら  第三弾は こちら 第四弾はこちら

2006年5月 5日 (金)

ガガーリン38 愛読書

ガガーリンがサン=テグジュペリを愛読していたことがわかったのは、妻であるヴァレンチナさんの本の中でした。

このブログのカテゴリー『ガガーリン』。私が目を通した順に資料を紹介しているわけではありません。まず、近くの図書館で入手できる日本語の資料を読みました。そして、ガガーリンはサン=テグジュペリに通じるものがあると感じました。
それから、経堂の日本ロシア語情報図書館やロシアのネットや国立国会図書館などでロシア語の資料を探していったのです。
その中でガガーリンの妻ヴァレンチナ・ガガーリナ(Валентина Гагарина)さんが執筆した本『108 минут и вся жизнь(108分と人生すべての意味)』に出会ったのです。
これはヴァレンチナさんがガガーリンとの日々を綴った本。108分というのはガガーリンが記念すべき人類初の有人宇宙飛行をおこなった時の総飛行時間です。

ロシア語の本なのでまだ最後まで丁寧に読み込んではいないのですが、サン=テグジュペリについてのくだりを訳してみます。

レーナチカ(レーナちゃんの愛称)が眠ると、ユーラ(ガガーリンの愛称)は本に向かいました。たいてい彼は声を出して本を読んだのです。
私が、ユーラの朗読するチェーホフの愉快な小説を聞いて一緒に笑うことが、彼は好きでした。
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ自身や、その著書『夜間飛行』のヒーローについて私が興味を寄せるようになったことをよろこびました。


この文章に出会って、ガガーリンがサン=テグジュペリを知っていたことがわかりました。
すごく意外でした。1950年代から60年代当時のソ連邦の情勢に詳しくないのですが、海外の作家の作品が訳されて一般の人が入手できて読んでいたとは想像していなかったのです。

その後、ヴァレンチナさんだけではなく、ガガーリン本人が、サン=テグジュペリについて語っている文章に出会いました。それは既に日本語版を読んでいた『ダローガ・フ・コスモス』の中でした。

ガガーリン23で、『ダローガ・フ・コスモス』は、ロシアでも日本語訳も出版されたものが何バージョンもあるということを書きました。そうなんです。私が最初に読んだ日本語訳にはこのサンテグジュペリに関する文章が抜けていたので、気づかなかったのです。

まず、そのロシア語原文をご紹介しましょう。

Вечерами мы с  Валей читали книги.

Обыкновенно, лежа на койке,  я читал, а  она, занятая домашними  делами, слушала.  Мы брали в библиотеке  книги  о летчиках.

Нам понравилась  『Земля людей』Антуана де Сент-Экзюпери---французского летчика и  журналиста. Он погиб как  герой,  не  дожив трех недель  до освобождения Франции. В его книге было  много поэзии и летной романтики любви к людям.  Он описывал  мирный труд летчков почтовых  самолетов.
Мне запомнилась новелла 『Ночной полет』. Сильно  в ней описано поведение летчика, пробивающегося  ночью сквозь бурю, и переживания его молодой  жены. Такое случалась и с нашими летчиками и с нашими женами.

Мне нравилось, как писал Экзюпери: 『Достаточно эму, пилоту, просто разжать руки --и тотчас их жизнь рассыплется горсточкой бесполезной пыли. Фабьен держит в своих руках два живых бьющихся сердца--товарища  и свое・・・』Или:『Твоя дорога  вымощена звездами』.


この日本語訳を『宇宙への道』(江川卓訳/新潮社)から抜粋します。

晩になると、私とワーリャ(私メモ:妻のヴァレンチナさんのこと)はよく本を読んだ。たいていは私が寝台に横になって読み、彼女は家事を片づけながら、聞き手にまわるのだった。
私たちは図書館から飛行士にかんする本を借りてきた。

フランスの飛行士で作家でもあるアントワーヌ・ド・サン・テグジュペリの『人間の土地』(1939、砂漠に砂漠に不時着した時の記録など、作者の飛行体験記)は、私たちの愛読書だった。彼は、フランスの解放まであと三週間というとき、英雄的な最期をとげたのだった。彼の本には、詩が、飛行家のロマンチカが、人間への愛情があふれていた。彼は郵便飛行機の飛行士の平和な労働を書いていた。

私は小説『夜間飛行』(1931)を忘れられない。そこには、夜間、あらしを冒して進む飛行士の行動が、彼の若妻の気持ちが、みごとに書かれていた。私たちも、また私たちの妻も、おなじ境遇におかれているのだ。

私はサン=テグジュペリのつぎのような言葉が好きだった。
『彼、飛行士がただ両手をひろげるだけで、たちまち彼の生命は無用なひとにぎりの埃と化してしまう。ファビアンはその手に、二つの生きた心臓をにぎっていた。同僚のと、自分のと・・・』とか『きみの道は星で舗装されている』とか。

ガガーリンINDEXはこちら

ドラゴンクエスト・ファンタジアビデオ

Smileslime ドラクエは私の守備範囲でもこのブログのテリトリーでもありません。
ですが、先日、友人たちから「とにかく面白いから絶対読んでみて。文章を書く人はその勉強のためにも必見!」との強いプッシュがあり、読んでみたのが
syggさんという方の「超リアルなドラクエレビュー」。

とても面白かったです。やられました~。
これは1988年に発売された『ドラゴンクエスト・ファンタジアビデオ』なるビデオのレビュー。この中で紹介されている、どろんどろんになるスライムもちょっぴり情けなくてかわいいです。

syggさんのレビューを読んだだけでも内容がよくわかり、充分大満足。
なのですが、このビデオそのものもみたくなりました。ただ、18年も前の作品。レンタルショップではなかなかみつからない、と周りの声。

ここからは私の守備範囲です。「調べものはまず図書館」と、東京都の図書館の縦断検索をしてみました。
すると、他の図書館はどこにもなかったのですが、なぜか府中の中央図書館にはこのビデオが所蔵されていることがわかったのです。(ちなみに私が調べた範囲では、埼玉、神奈川の図書館にもこのビデオはないようです。他の都道府県は調べていません)。

早速問い合わせをすると、持ち出し禁止で館内視聴のみなので、府中の図書館のカードを持っていなくても大丈夫ですとのこと。

そこで、先日、仲間うちでファンタジアビデオ視聴ツアーをしてきました。
ビデオもおもしろかったです。
すぎやまこういち率いるアレフガルド交響楽団がステージで、ドラゴンクエストの音楽を演奏する様子が映し出されます。そのあいまあいまにドラクエのストーリーをなぞった映像が織り交ぜらえているのです。

ただ、その映像には声とか効果音は一切ありません。あくまでも音は、全編オーケストラの演奏のみ。なので、雰囲気としてはNHKの名曲アルバムのテイストです(作曲家や曲紹介のテロップ解説こそありませんが)。
ドラクエの数々の楽曲がとても聴き応えのある名曲であることがあらためてわかりました。

Fuchulibrary 演奏物のビデオというスタンスなのか、クライマックスで竜王との対決というシーンでも、ホルンやティンパニなどの楽器の演奏のシーンに容赦なく切り替わったり、というのも面白かったです。

図書館には3人で視聴できる席もあります。椅子はゆったり。

ビデオを見終わったあと、図書館から京王線で1本の初台までビデオ視聴ツアーは遠征。
スクエアエニックスのビル1Fにグッズを扱う「SQUARE ENIX CHARACTER GOODS SHOP -SHOW CASE-」なるところがあるということで。
一番上の写真はその店内。
『smile slime』のキャッチコピーで並んだスライムくんたちの集合写真をパチリ(店内撮影OKでした)

ところで、syggさんの他の記事も少し目を通してみました。
ギンビスのアスパラガスビスケットについて書かれた2006年2月26日の『アスパラガスレボリューション』も最高。syggさんっていったい何者なんでしょう!

ちなみに私はドラクエに詳しくないので、ドラクエのことをブログで書くのはたぶん、これっきり。

2006年5月 4日 (木)

渋谷で天体観測

Dosei 昨日の夜、しぶてんの観望会に行ってきました。
土星、シュワスマン・ワハマン第三彗星を天体望遠鏡で観せていただけるというものです。
残念ながら、もやがかかっていて彗星を見ることはできなかったのですが、土星の姿をたっぷりと楽しませていただきました。それから、天体望遠鏡を持参された方がご自身の望遠鏡のレンズに月を捕らえていて、輝く月の表面、クレーターの影、地球照をみせてくださいました。

観望会がおこなわれたのは、渋谷駅から徒歩4~5分、しぶてんがある桜が丘ケアコミュニティーの建物の屋上です。
天体望遠鏡を覗く列に並んでいるあいだ、みんな思い思いに夜空を眺めました。
隣にはセルリアンタワーがそびえ、高いビルがまわりを囲み、けっして満天の星空とは言えない空。

あたりまえです。渋谷の駅前です(街灯りなどのため、日本でももっとも天体観測に向かない場所のひとつが渋谷駅前だとか)。

それでも、肉眼で空を眺めつづけていると、目が慣れてきていくつもの星が見えてきます。北斗七星もアルクトゥールスも。

表通りでは、ビルの壁面の大型ビジョンの映像の光が空を照らし、クラクションは鳴り、人々が目まぐるしく行きかっています。待ち合わせでたたずんでいる人も空を見上げて星を探すなんてことはなく、携帯に目を落としてメールを打っています。

あそこにいる人たちが、こんな明るい渋谷のまっただなか、わずか500メートルぐらい先に、天体望遠鏡で彗星がみえるかどうかわくわくしていたり、土星の輪の姿に「綺麗」って声をあげている人がいることを知ったらびっくりするかしら、と思いました。

しぶてんの、星と一番縁の遠そうな渋谷の駅前だからこそ天体観測をするというのは意義深い活動だと思います。

光害のない郊外で見る1000個の流れ星と、自分の家の近所でみる1つの流れ星って同じくらい価値があると思うんです。
一度、しし座流星群を、あえて東京の自宅の近所で眺めたことがあります。栃木の山の中で見た友人とは比べものにならない少なさでした。それでも、都内でこれだけ見られるの!という数の流れ星を見ることができました。

自分の家の近所で見る最大の魅力は、何度も思い出せるということ。
帰宅する途中、毎晩空を見上げながら、「ああ、あの佐藤さんちの屋根の右上から駐車場の方へすーって流れたんだよなー」「この電線の上を見上げた時にもう一個流れたなー」とか。

その時の感動を具体的に鮮明に思い出せる。もし実際10個しか流れ星がみえなくてもそれを毎晩思い出せたら100個みたのと同じくらい楽しめることになる!

彗星も、自分の日常の風景の中で体験できるのものであれば、それが大自然の中で見るものよりスケールがちょっぴり劣るものだとしても、遠出して立派な彗星を楽しむのと同じくらい価値がある気がします。

写真は観望会で眺めた土星です。
天体望遠鏡にカメラを据えつけたのではなく、望遠鏡のレンズの先に私のちっちゃなデジカメを近づけて撮っただけなので、鮮明ではないのですが。

こんなポップな形のものが空に浮かんでいるなんて不思議。

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2006年5月 3日 (水)

豆ずきん

Mamezukintachi_2 脱力系アイテム第二弾です。
その名は『豆ずきん』。

モダンぺッツなどを扱っている渋谷の雑貨屋SPANAでみかけて、一目ぼれしました。

→SPANAの店内に並んだ豆ずきんたち。

その姿はロシアのマトリョーシカのようでもあり、キューピーのCM「たーらこーたーらこー」のたらこキューピーのようでもあり、映画『千と千尋の神隠し』のカオナシのようでもあります。

豆のさやのようなまるみのあるからだに顔がついていて、その顔は一つ一つ表情が違います。
おじいちゃんからパパさんからおぼっちゃんのようなものまで。

からだも水玉の生地あり、ポップな柄あり、レトロなプリントあり・・・。

Mamezukin_1 その中で私が選んだのは〔お姉さん〕、といった雰囲気の豆ずきんちゃん。

レトロな花模様の布にくるまれたお顔は、まつげパッチリ。
口元にはほくろもあって、なんともコケティッシュ。

机の上の電気スタンドに吊るさがってぷらぷらしています。その愛らしさになごませてもらっています。

豆ずきんは高田テルヨさんという京都在住の方が作っていらっしゃるようです。
豆ずきんのオフィシャルサイトは
こちら






横顔もご覧いただきましょう。Mamezukinyoko_1 バックも白でみづらいかもしれませんが。
顔は書いているのではなくて、
刺繍で一つ一つ仕上げられています。
愛らしさがたまりません。

2006年5月 2日 (火)

ガガーリン37 重なる人物その2

ガガーリン36でガガーリンの生涯に重なる人物がいることを書きました。

その人物というのは

1)子供の頃、飛行機や操縦士に憧れを持つような強い体験がある
  →12歳の時、当時の国民的英雄の飛行機に同乗させてもらう

2)飛行機の操縦士となる
  →貨物飛行機操縦士などを勤める

3過酷な自然と遭遇する辺境の地での任務を体験
  →フランスのツールーズとアフリカのダカール間との航路の往復や、南米航路の
    新規開拓にあたる。
   砂漠の上を飛び、南米の高地、激しい嵐の中を飛行し、当時、危険をともなう
   夜間飛行を確立させた一人。

4)最期は飛行機操縦中の不慮の事故で生涯を終える
  →第二次世界大戦中の1944年コルシカ島から偵察飛行に飛び立ったまま
   消息不明。
    2004年にマルセイユ沖の海底で、彼の墜落した飛行機の残骸が発見された
   と報じられる。

という人物。
となれば、もうおわかりですね。
『星の王子さま』で知られるアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリです。

ガガーリンを調べるにつれ、私自身が描いていた宇宙飛行士像とどんどん違っていって、それにしたがってイメージがだぶっていったのがこのサン=テグジュペリでした。

ガガーリンのことを知っていく中で、彼が遺したさまざまな言葉に感動もしました。
けれどもうひとつ。ささやかだけど、感動したことの一つ。このブログでお伝えしたかったことの一つが、ガガーリン本人がサン=テグジュペリをを知っていた。知っていたどころか、愛読していたということなんです!

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emi (秋田恵美)

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。
    コンタクト: メールアドレスはhoshibiyorihappy*yahoo.co.jp このyahooの前の*を@に変えてご連絡下さいませ
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