バラ星雲はハテナがぐるぐる その2
バラ星雲その1の続きです。
すると、フラムスティードがイメージしたのは華麗な真紅の薔薇ではなく、素朴な可憐なオールドローズ。
「あー、バラ星雲のイメージが変わるわ」と思いながら、英語の資料を見てみることにしました。
そこで、びっくり。星雲は英語でnebula。ということはバラ星雲ってrose nebulaだと思いますよね。
違ったんです。バラ星雲は「rosette nebula」だったんです。
ロゼットという言葉の意味を調べてみました。
ロゼットとは
・バラの花の形の飾りもの。
・タンポポやオオバコのように放射状に広がる葉の形のこと。
・バラでロゼット咲きというとガートルードジェキルのような花形。
のことのようです。
また、草土出版から出されている「バラブック」によると、
ロゼットとはバラのようなという意味で古いバラを象徴する呼び方だとか。
ローズ星雲ではなくて、ロゼット星雲だった。ニュアンスは微妙に変わります。
と思っているうちにふと気づきました。
バラ星雲の赤い花びらは肉眼では見えないんですよね。
望遠鏡にカメラをとりつけ写真を撮ってはじめてガスがバラの形にみえる。
写真が発明されたのは1800年代になってから。
そうなると、フラムスティードの時代ではバラ星雲がバラの形をしている。
赤い花びらが美しいなんて知るすべがないわけで・・・。
あらためて、フラムスティードのことを調べてみました。
SEDS(Students for the Exploration and Development of Space)のHPの
フラムスティードに関する記述やいくつかのサイトによると、
フラムスティードが1690年にNGC2244を発見したと書かれていますが、rosette nebulaと名付けたとは書かれていません。
ロゼット星雲と名付けたのは、星雲を写真に写すことができてから19世紀以降の天文学者の可能性が高いということでしょうか。
誰なんでしょう。そのネーミングに託したイメージは?
この疑問解決には天文に詳しい方、バラに詳しい方、英語に明るい方のお力が必要です。
なのでバラ星雲に関するハテナが、薔薇の花びらが描く螺旋のように頭の中をぐるぐる回っているままで、今日のブログは終わります。
最後に1999年に発売されたふるさと切手「東大木曽観測所と御嶽山」をご覧いただきましょう。
星がモチーフになっている切手は結構ありますが、星雲というのは珍しいようです。
バラ星雲のまわりの星がまるで朝露のようですね。
バラ その1 その2 バラ星雲その1 バラ色の人生
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