漂う/空を飛ぶ夢
プラネタリウムの一番の魅力は
ドームいっぱい広がる満天の星空。
だけど、同じくらいイイナと思うのが
〔雲〕の演出です。
星と同じ場所(ドーム状のスクリーン)に
映し出されているはずなのに、
もっと手前、空中に雲があるように見えるんです。
薄く流れる雲が星をそっと隠す時、
ドームの天井に映し出されている星々が
はるか彼方で輝いているように見えて、とても奥行きを感じるのです。
(C)いのうえまこと「おひるね」
雲の切れ間から瞬く星が現われたり、また隠れたり・・・。
メーカーによってリアルさに若干差はありますが、ドームの空中に本物の雲が
浮かんでいるように見える雲投影機って本当にすぐれもの。
雲のゆっくりした流れがドームの中の空気をゆるませます。
雲が出ることによって、プラネタリウムの星空がより一層本当の夜空に見えて、
私達が実際に星空を眺めていた時の体感をよみがえらせながら楽しむことができます。
空からのおくりもの
そんな雲の演出に欠かせない曲が
ピアニスト巨勢典子(こせのりこ)さんのアルバム『空からのおくりもの』の中の「空を飛ぶ夢」。
わずか3分ぐらいの小曲なのですが、1曲リピートを3時間ぐらいしたくなる心地よさ。
ピアノって、キーを叩くことによって音がでる楽器なのに、
どうしてこんなにやわらかな音色なんだろうと思うほど
軽やかにふんわりと、一つ一つの音が鍵盤から生まれていきます。
この曲に身をゆだねていると、身体中の力が抜けて、
心の中のいろんなものがもわもわーって蒸発して、
自分の身体すらも気化して、ぷかぷか空を浮かんでいるような気分~。
プラネタリウムのドームの中にハンモックを吊るして、
ゆらゆらとこの曲を聴きながら星空を眺められたら最高!
もちろん、これからの季節、お部屋の中やベランダで風に吹かれながらうたたね、
って時にもシアワセの1曲です。
ところで、女の子がハンモックで気持よさそうにしている絵は、
私が気に入ってずっと持っているポストカードなのですが絵本作家いのうえまことさんの作品です。
こせさんの「空を飛ぶ夢」の心地よさはまさにこの絵の世界。
星の光や木漏れ日の中、そよ風に吹かれ、「空を飛ぶ夢」を聴きながら、ゆらりゆらりと夢の世界へ・・・。
心の楽園です。
5月29日から6月4日まで、東京・国立の
ギャラリーゆりの木で「海と音楽」いのうえまこと展が開催されます。
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