ガガーリン42 2つのギャップ
1)ガガーリンは1961年4月12日、27歳の時に宇宙へ行くまで、海外旅行をしたことがなかったと
『ダローガ・フ・コスモス』の中で語っています。
海外に行ったこともない若者にとって、初めての国外がいきなり大気圏外、宇宙っていうのが面白いと思いませんか。
2)乗り物のギャップ。
4月12日の朝、オレンジ色の宇宙服を装着したガガーリンと、サブの宇宙飛行士チトフはバスに乗って、
銀色のロケットが春の陽光に輝く発射場へ向かいます。
このバスは特別なものらしく、『宇宙への道』の中で、
特別装備のバスが着いた。
私は宇宙船キャビンの座席のようにすわり心地の良い『宇宙用』の椅子に腰をおろした。
宇宙服の酸素供給用の通気装置をバスの電源につなぐ。(江川卓訳/新潮社より引用)
と書かれています。
どんなにハイテクなバスだろうと思いますよね?
ガガーリン40でご紹介したビデオにもその様子がちらりと出ているのですが、
別のサイトに、バスの様子がよくわかる動画があります。
ぬあんと、とってもレトロなフォルムです。
丸みがあるボディです。60年代のバスってこんなかんじが一般的だったのでしょうか。
へこへこ走っています。SF映画ででてくるミニチュアのバスみたいにみえます。
その後、バスが発射場につくと、ガガーリンだけが宇宙船のキャビンに乗り込むことになります。
『宇宙への道』の日本語版はどれも、キャビンに通じるエレベーターにガガーリンが乗ると書かれているのですが、
実際に使われているものはエレベーターという言葉で想像するものとはぜんぜんかけ離れています
(あくまでも私の主観)。
高いところにあるキャビンの入り口まで、はしごのようなものが伸びています。
コンテナみたいな縦長の箱がどういう仕組みかわからないのですがはしごを伝ってキャビンへと昇っていきます。
この中にどうやらガガーリンがいるはずなんです。
キャビンにむかってひょろひょろっとはしごを昇っていくコンテナ。
それはエレベーターというよりも強いて言えば昇降機。
ほとんど、引田天功マジックショーのボックスのよう。
大気圏外に行くという〔科学の最先端の宇宙船〕に乗り込む直前に使った乗り物が〔レトロな風情のバスと昇降機〕。
そのギャップが面白いです。
このバスと昇降機の様子が見られる動画はРГАНТДのサイトにあります。
ttp://vystavki.rgantd.ru/gag70_cd/data/video.htmを開いていただくと右上にВидеоと言う文字があるかと思います。
ビデオのことです。
中央に1から5まで文字が並んでいますが、そのどれもが動画になります。
一番下の5.На стартがガガーリンがボストークに乗船し発射されるまでの映像になります。
音声はありません。
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