せつなさ/太古の太陽
皆様はどんなときに星をながめますか。
大自然の中にでかけて満天の星空を眺める機会があった時。
帰宅のバス待ちの時間を持て余して夜空を見上げた時、視力を上げたくてベランダで星ウオッチング。
いいことがあって眠れなくて夜風に吹かれて星を見上げる時もあれば、
せつなくて、眠れなくて、ベッドから置き出して、星を眺める夜もあるでしょう。
せつない気分で星を眺める。そんな時に寄り添ってくれるのは、
きっと、ヴァイオリニスト都留教博さんの「太古の太陽」のような曲。
私はlonelyな気分になった時、「太古の太陽」を聴きながら、遠くにぽつんとある星を眺めます。
まわりには星がなくて一つだけ取り残されたようにみえる星を。
都留さんはプラネタリウムでのリラクセーションプログラム「スターライトヒーリング」に幾度となく楽曲を提供いただき、
また、プラネタリウムの満天の星の下でライブコンサートもおこなっていただいたヴァイオリニスト。
都留さんのヴァイオリンはとてもせつなくて、懐かしくて、心の奥の何かをかきたてるものがあります。
星の光のように繊細で、空間に広がる奥行きのある音色。
何かを圧倒するために攻撃的に発せられる音ではなく、ふわふわと漂うのでもなく、
しいていえば、何かを求めて、さすらうように伸びてゆく音。
そんなヴァイオリンの調べを聴きながら、
あの星から送られてくる光はいったいどのくらい漆黒の宇宙空間を旅したのだろう、と思いを馳せます。
私たちもきっと、たった一つの何かに出会うために、
暗闇の先を自分のわずかな光で照らしながら自力で前に進むことがさだめなのだなんて思ったりしながら。
ぽつんと光ってる星に孤独な気分を重ねる一方、
あんな遠くの星の明かりがこうして私の元へ届いたんだもの。
いつかこの想いも誰かに届く、と星に励ましてもらったり。
タイトルには「太陽」という言葉が入っているのですが、おごそかな星の光を感じさせられる音楽です(私の主観デスヨ)。
「太古の太陽(The Ancient Sun)」が収録されているアルバムはたぶん3枚です。
『太古の太陽』都留教博/ソニー・ミュージックエンタテインメント
『For Your Loneliness』アコースティックカフェ/アンサンブル
『10人のヴァイオリニスト』ツルノリヒロ/ロックチッパーレコード
→2006年4月に発売された、ツルノリヒロ、葉加瀬太郎、川井郁子等ヴァイオリニストのオムニバスアルバム
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