レジェンド~バスケットボーラーの輝ける場所
27日(火)は「レジェンド」のイベントで渋谷のON EASTに行きました。
「レジェンド Legend」というのはストリートでおこなわれるバスケットボール「ストリートボール」の日本初のリーグ。
シュートを競うゲームだけではなくて、ドリブルなどボールさばきの華麗なテクニックで魅せたり、
音楽とのコラボをしたり。エンターテイメントの要素も加え、バスケットボールの新たな可能性を切り拓いたもの。
↑観客を沸かせたコート。興奮の2時間半が終わり撤去中
レジェンドを知ったのは一人の友人がきっかけ。
多くの友人や仕事仲間が私を支えてくれていますが、 そのひとりにとても骨太精神の女性がいます。
私がずどんと落ち込んだ時も、ただ甘やかすのではなく、加減を見て、筋を通した叱咤激励をしてくれます。
誰の相談にも惜しみなく親身になって乗っています。
その姿は、まるでアスリートのコンディションを把握しながらサポートするトレーナーかコーチのようだなと常々思っていました。
その彼女がアメリカ在住時代に目覚めたNBAへの興味を発展させ、日本でこのレジェンドの運営と推進に関わっているのです。
その話をうかがった時、「レジェンド」は彼女の興味と資質が合体した場所。
こんな風に人は天職に出会うのかと私まで興奮しました。
そして、そのレジェンドを生で体験してみたいと渋谷に繰り出すことにしたのです。
オンイーストに行くと、フロアにバスケットボールのゴールが1つだけ立っている12m四方のハーフコートがありました。
そのまわりに観客が座り、その後ろには座りきれない人が立って観戦。
DJのMIKOによるヒップホップ系の音楽が流れ、MAMUSHIのMCでいろんなスタイルの試合が進行していきます。
盛り上がりましたっ。
「椅子バス」というものがあることも初めて知りました。
イスバスというのは車椅子でおこなうバスケットボール。
アテネパラリンピックの日本代表でもあったYASUさんとNAOYAさんが登場しました。
ゲームとしては健常者の女性バスケットボーラー1人とイスバスの選手1人がチームを組み、2人対2人で戦います。
ハーフコートにある一つのゴールにシュートすることを目指して。
YASU、NAOYAのお二人は背もたれのない車椅子を乗りこなすのですが、その車椅子さばきの見事なこと!
ものすごいダッシュをしてキュッと止まり、左右に回転。
椅子バスの選手に女性パスケットボーラーがディフェンスに付いても、かわされてしまうほどの素早い車椅子さばきです。
ボールを受け取った椅子バスの選手が片手にボール、片手で車椅子を操作。
右に左に車椅子を回転させて、自分の前に立ちはだかる敵の女子ボーラーを振り切ります。
そして直接シュートをすると見せかけ、敵の女子ボーラーがそのシュートを防ごうと両手を上に伸ばした途端、
すかさず、隙が生まれた下の方から味方の女子ボーラーにボールをパス。
それによって、自分へのマークがゆるんだ瞬間、
もう一度味方の女子ボーラーからパスを返してもらい、それをシュートして成功!
というシーンでは本当に興奮しました。
ゲームの合間にはキタノタケシ監督の映画「座頭市」でもタップダンスを踏んだSUJIと
アフリカの太鼓ジャンベのコラボのパフォーマンスもありました。
「レジェンド」。
基本はバスケットボールのルールなので初めて観戦しても解説抜きでわかるのがいいですね。
コンパクトなコートで行なうため、普通のバスケットボールよりもすべての密度が濃いかんじです。
ディフェンスを交わす時に相手の前でドリブルしながら身体を半回転、一回転ひるがえすダンスのようなステップ。
そのあと、いきなりゴールに向かってダッシュで切り込む敏捷性。
展開も非常に速く迫力があります。
オーディエンスは男性ばかりかと思いきや、それぞれの選手に熱い声援を送る女性が多く、女性も半分ぐらい占めていたような気がします。
男性もクラブ系から、スーツ姿の仕事帰りのビジネスマンまで。
女性同士二人でも、一人でも行って楽しめる雰囲気です。
もう一つの魅力はフレンドリーさ。
選手たちの入場が観客のいるすぐ後ろの通路を通るようになっていたり、
コートに登場した選手が取り囲むオーディエンスのところを回ったり。
なので、気軽にファンが手を伸ばして、選手と片手ハイタッチができるんです。
病気から復帰のTANAへやこの日限りで引退する、予想外の美声のSTへの惜しみない拍手や歓声にもじーんときました。
ストリートボーラーの一人が、
「自分が輝ける場所を探していた。ここにいる資格が僕にあるのか迷った時期もあった」
というようなことを話されていました。
ストリートで活動するボーラーたちに輝ける新たなステージを提供しているレジェンド。
かっこいい選手からお笑いをとりつつ技を決める選手まで役者揃い。
こんな風にスポーツだけでなく様々なジャンルで、
資質を持っている<星たち>が輝く場を与えられる、
そして私たちがそれを享受できる世の中っていいなと思います。
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