プラネタリウムスターホール(町田)
それぞれ魅力のプラネタリウム その3
プラネタリウムスターホール/東急まちだスターホール(町田)
席数は144席と、サンシャインスターライトドーム“満天”に比べれば規模は小さめですが、
町田駅前の百貨店の屋上という行きやすいロケーションや、
なによりも生解説を丁寧に続けているのが魅力的なプラネタリウム。
天文の知識は博識でありながら、それをわかりやすく紹介してくれ、
「星のお姉さん」と呼ぶのがぴったりな解説員の方々による解説をたっぷりと楽しめます。
とてもアットホームな雰囲気で、一人でぷらーと、という時にもいいですね。
小さかった男の子がプラネタリウムの常連となって高校生になっても通っているという話をうかがうと、
「地元プラネタリウム」の理想的な姿だなあと思います。
生解説を大切にしながら、様々な企画にも意欲的に取り組まれていて、押し花作品とのコラボ他も印象的でした。
私が担当させていただいていたヒーリング番組にも深い関心を示してくださり、
毎年スペシャルとして開催に尽力してくださいました。
自分が書いた原稿、言葉を町田のスターホールの皆さんが生でお客様に語られる。
紙にかかれた文字に命を吹き込んでくださるのをプラネタリウム内で味わうのはこのうえないよろこびでした。
プラネタリウムは五藤光学製。
このプラネタリウム施設で一番好きなのが、少しずつ日が暮れて満天の星が広がる瞬間。
プラネタリウムは真っ暗になるまで頭の上にドームの天井があるなあ。
つなぎ目があるなあってことが目でわかってしまうものですが、
東急まちだスターホールの場合、暮れてゆくドームの天井に星が一つ二つと現われ、
さらに空が暗くなって満天の星が広がる時、空の色がまさに漆黒になります。
あくまでも私の印象ですが、私が訪ねたプラネタリウムの中では満天の星空が広がる瞬間、一番、濃い闇を感じます。
その闇に星が光っている様子は、ドームが取り払われて、空が突き抜けて本当の夜空が頭上に広がっているのかのよう。
それから、星が沈む西側の席の端に座るのが好きです。
日周運動で沈んでゆく星がすぐ脇に見えます。
お椀状のドームの壁を伝ってチラチラと瞬きながら降りてくる星々はなんとも綺麗。
打ち上げ花火が咲いた後に降ってくる金のキラキラをふと思い出してしまうんです。
星やプラネタリウムINDEXはこちら
(追記 2007.9.9)
ご存知の方も多いことと思いますが、母体である東急百貨店の撤退と設備の老朽化により、
東急まちだスターホールさんは来年2008年3月に閉館されます。
プラネタリウムはすごくリピートされる方と、
何年に一回「おでかけ」や「デート」として出かけられる方の2通りあるとしますと、
スターホールさんは両方の受け皿を兼ね備えていると思います。
「おでかけイベント」にもいいですし、一人で何度もリピートしたくなるアットホームさも魅力的。
解説員の方々、本当にいいんですよ。あの語りが聞けなくなってしまったら残念。
生解説文化を絶やさないでほしいなって思います。
小さな子供がプラネタリウムで星空を見上げ、
「しっぽが長いのにあれが熊さんなの?」ってつぶやいた時にその場で解説員がその声に応えてあげられる。
アットホームだけどそんな宇宙とロマンへ誘う空間を続けていってほしいなって思います。
「町田にプラネタリウムを作る会」では、町田に新たなプラネタリウムを作るための署名運動がされています。
近隣に縁のあるものとして、ぜひスターホールの志をひきついだプラネタリウムができてほしいなって願っています。
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