ガガーリン45 『宇宙への道』まとめ(さっくり編)
『宇宙への道』資料まとめその1(さっくり編)
このブログの中でもたびたびご紹介していますが、
ガガーリンのことを知る上でのマストアイテムは
ガガーリン著『ダローガ・フ・コスモス(宇宙への道)』。
この本について簡単にまとめてみましょう。
『дорога в космос ダローガ・フ・コスモス/宇宙への道)』。
Юрий Алексеевич Гагарин(Yurii Alekseevich Gagarin/ユーリイ・アレクセーエヴィッチ・ガガーリン)著。
ロシアの新聞(当時はソ連邦)ПРАВДА(プラウダ)にて、1961年4月30日から
6月18日まで2~4日おきに連載。特別寄稿と紹介されていますが、実際にはガガーリンが語り、
それをプラウダの記者がまとめたもののようです。
この『ダローガ・フ・コスモス』。私が把握しているのは以下のものになります。
<原文(ロシア語)で読む>
おおもと
①当時のプラウダ新聞(国立国会図書館、日本ロシア語情報図書館所蔵)
ロシアで出版された書籍。
タイトルは「Дорога в космос」 (いずれも日本ロシア語情報図書館所蔵)
②1961年版 掲載写真が大幅に増え、カマニン空軍中将の序文が入るなどプラウダ連載のものに加筆あり。
③1962年版 さらに加筆。帰還後、世界各国を歴訪したガガーリン。その体験が記されています。
1962年5月に日本に来日した時の記述も。
④1969年版 さらに加筆。
ネット
⑤ロシアのサイト版 1961年版の「ダローガ・フ・コスモス」と文章、掲載写真ともまったく同じものが
閲覧できます。そのページはこちら。
ЭПИЗОДЫ КОСМОНАВТИКИエピゾードゥィ・コスモナフチキ/宇宙飛行学のエピソード)
ttp://epizodsspace.no-ip.org/というサイトの左サイドにある
БИБЛИОТЕКАビブリアチェーカ/図書館)の中の
Книги1961-1965(1961~1965年の本)の「4」をクリックすると出てくるページです。
<日本語で読む>
「ダローガ・フ・コスモス」は何冊か翻訳本が出版されています。
その中身は完訳からダイジェスト版まで様々。完訳されている順に挙げてみます。
⑥「宇宙への道」日本共産党中央委員会機関紙経営局による出版。 (日本ロシア語情報図書館所蔵)
ガガーリン12でご紹介したもの。ガガーリンのサインあり(本物だと思います)。
ロシア語で出版された1961年版②に基づいています。
⑦「地球の色は青かった 宇宙飛行士第一号の手記」朝日新聞社訳 朝日新聞社
1961年8月 (以下の資料は東京都立中央図書館ほか所蔵です)
プラウダの新聞で発表されたものの全訳。なので⑥よりも少し文章は減ります。
⑧「宇宙への道~ガガーリン少佐の体験記録」江川卓訳 新潮社 1961年
序文などはありまませんが、こちらもほぼ完訳。
⑨「地球は青かった」岸田純之助訳 あかね書房
一部の章だけの抜粋。
⑩「現代の冒険4 宇宙への遠い道」 責任編集糸川英夫 文芸春秋
この中に「地球は青かった」江川卓訳の章があります。
これも「ダローガ・フ・コスモス」の一部を抜粋して翻訳されたもの。
⑪「少年少女世界の名作 ソビエト編4」小学館 1973年
6篇収録されている話の一つが「地球は青かった」文:山本和夫です。
少年少女向けのダイジェスト版ですが、ほぼ全体の章を要約して翻訳。
日本語で出版されたものを読まれるとしたら、完訳&サイン入りの⑥と訳文が美しい⑧からぜひ。
日本ロシア語情報図書館のHPはこちら。
事前に資料が所蔵されているか。貸し出しされていないか確認されてからおでかけください。
お近くの公共図書館の蔵書検索で上記の本が所蔵されていないかぜひチェックしてみてください。
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