スポーツマンシップ/横浜VS桐蔭とtvkの実況解説
今日はテレビ神奈川で高校野球をみました。
甲子園をめざす第88回全国高等学校野球選手権神奈川県大会の準決勝第二試合。横浜高校対桐蔭学園です。
横浜は2006年春の選抜に出場し日本一に輝いているチーム。
ここまでコールド勝ちで進んでくるぶっちぎりの強さ。
それを桐蔭がどう崩せるのか・・・。
この勝負。結果は残念ながら桐蔭の負けでした。8対1。
横浜の投手川角の落ち着いた投球も見事でしたし、選手が塁に出たら必ずヒットをつなげ、得点に結びつける打線。
さすがでした。
でも、負けてしまったものの桐蔭学園も加賀美は好投でしたし、いくつかの際どいピンチを切り抜ける気迫が伝わってきました。
ピンチの中でもみんなで声をかけあう様子、土屋監督の元に集まり話を聴く時の真摯な態度。好感が持てました。
選手の誰もが一球を打つことに一球を守ることに全身全霊を賭けているわけですが、
それでもプレッシャーを一番背負うのはピッチャーですよね。
2アウト満塁。2ストライク3ボール。
次の投球でしのげるかどうか、という「ここ一番」「土壇場」にストライクのボールを投げて三振。
チェンジに持ち込むという場面を幾度となく高校野球でも見てきましたが、
どういう精神力で乗り切るのでしょうか。
まだ、17~18歳なのに。あっぱれです。
今年は大きなスポーツの試合が目白押し。
トリノ五輪にWBCにサッカーのW杯・・・。
とくにW杯は記憶にも新しく、ついこのあいだのこと。
すべて世界レベル、一流選手がプレイし、テレビの中継もそうそうたる方達が実況や解説を担当し力を入れているはずなのだけど、
テレビ観戦していて少なからずストレスを感じました。
あきらかに実力が劣り、形勢も不利なのに、「勝ちます」「この試合いけます」とか煽ったり、
わめきまくってうるさかったり、
真面目な実況と解説だけだと視聴率が取れないと思うのか
お笑い系の人をくわえ、試合以外の要素で盛り上げようとしたり。
W杯では実況や解説のあざとさだけでなく、
プレイ中の選手の態度も「スポーツマンシップ」が足りない場面をいくつも見ましたよね。
だからこそ、今回、高校野球の選手たちの真摯さ、まっすぐなまなざしに心打たれました。
罵声とは縁のない世界。
ガムを噛みながら行なうなんてありえない厳粛さ(ガムを噛むのは行儀の問題でなく、
リラックスのためとは承知してますが)。
観客も両校をエール交換で讃えることはあっても、ブーイングを送ることもない。
そんな「スポーツ」のさわやかさを満喫しました。
そして、テレビ神奈川の森田浩康氏の実況と賀沢進氏の解説がこれまたよかったでした!
森田氏、声が落ち着いていてとても聞きやすいのです。
そしてプレイしているのが高校生であってもとてもリスペクトしている様子が伝わってきます。
桐蔭学園の応援席にいた女性アナウンサーが一度、「桐光学園」と高校名を言い間違えたことがあったのですが、
それもやんわりと訂正したり。
横浜高校には唯一打率が2割台の選手がいたようなのですが、
その選手が打席に立った時も、その打率を紹介した後で、
この選手がとりわけ低いのではなく他の選手がすごいから低くみえてしまうだけというようにフォローをきちんと入れたり、
その選手が確か3打席目になって得点に結びつくヒットを出した時にはそれを評価したり。
他の選手に対しても、今までの試合で調子が悪かった選手に対しては「あくまで今までは調子が悪いですが」。
県大会の出だしが不調だった選手には「徐々に調子をあげてきましたね」とか。
語られるすべての言葉が選手をけなすのではなく、いいところをみつける方向の言葉でした。
三振になった時も、三振の選手をこきおろすのではなく、ピッチャーの素晴らしさに触れていました。
こんな風に、選手、観客、実況&解説。
すべてにわたってスポーツマンシップが感じれました。
荒れる様子すらショーアップの見世物にしてしまう最近のテレビのスポーツ中継の中でまさに一陣の涼風。
スポーツの原点ここにあり!でした。
サッカーのW杯は普通のスポーツと違う特殊なものだろうし、ぼろくそに言うのはなんですが、
世界レベルのW杯より
選手、観客、監督、実況&解説、すべてにわたって今日の中継の方が本物のスポーツという思いがしました。
本物は意外なところにあるし、どんなところにいても本物になれる、何才であっても本物になれるんだと教えられました。
ところで、TOINもよくがんばったのに、横高強すぎ。
森田氏たちも「神奈川県大会の準決勝ですが甲子園の準決勝ぐらいのレベルです」「
桐蔭は甲子園に行くレベル、横浜は甲子園で優勝する優勝するレベル」というようなことを語っていました。
明日は決勝。横浜対東海大相模。
この試合も片方しか甲子園に行けないなんて信じられないというハイレベルの試合になることでしょう。
神奈川は強豪揃い。夏の甲子園も神奈川から2校出場できればいいのに~。
どちらの学校であっても、甲子園でがんばってほしいですし、
敗れた多くの県内の野球部の選手達は強豪相手に健闘したことを誇りに思って次のステージをめざしてほしいものです。
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