花火師と星の密接な関係
12日(土)は2尺玉あり、1万5000発の花火を見に行く予定でしたが、
2億尺玉を5000発ぐらいの大雷雨のおかげで雨天順延。涙を飲みました。
そこで16日、気をとりなおして神宮外苑の花火大会へ。
秩父宮ラグビー場。夕暮れ時の入道雲の陰影、薄いブルーからグレーにかわってゆく空、
アニメの背景画のように美しかったです。
タトゥーのミニライブでは二人は浴衣で登場。
やっぱりt.A.T.u.の歌って好き。
どこかひりひりして胸が疼くような感じがいいんです。
↑浴衣で登場
花火は都心の球場であげることもあって大玉はありませんが、
小技の効いた連発で会場を湧かせてくれました。
ゴールド系の花火が多かった気がします。
金色の折り紙が詰まったくす玉が空中ではじけるような。
松平健が別会場に登場していたからではないと思うのですが、
マツケンサンバを踊る時の金色浴衣のようにゴージャスにきらめく花火たち。
マツケンゴールドにメロングリーン、プラチナホワイト、メタリックブルーという絢爛な配色が夜空を飾りました。
ところで、意外だったのが、星がたくさんみえたこと(^o^)。
東京のど真ん中なのに。
花火の明るさに奪われた目でも打ち上げの合間、天を仰ぐと、夏の大三角etc.が見えました。
ところで花火と星ってすっごく縁があるってご存知でしたか?
花火って夜空にキラキラ光って私たちをよろこばせるもの、ということで星に近いところがありますよね。星雲のような花火や土星や星型の花火もありますが、それだけじゃなくて、花火業界の用語そのものに「星」があったのです。
それを知ったのは「日本の花火」。写真も豊富で「花火の辞書」と言えるサイトです。
確かにおなじみのスターマインという言葉にすでにstarが入ってますがそれだけではありません。
「星」とは花火の主たる構成部品で開いたときの花弁を形作るもの。(中略)花火に色があるのは、内包する無数の星が色を出しながら燃えて飛び散るためである。ちなみに英語でも「Star(スター)」という。
「日本の花火」の明解・花火関連用語事典より。
このサイトのそこかしこに星という言葉が。
菊星、牡丹星、変色星。星をいかに遠くにとばすか。ザラ星。遊泳星。親星。丸星。星掛け。点滅星。彩色満星。ダリヤ星。光輝星。
星だけでなく月にちなんだ芯月。残月という用語も。
消え口のところでは、
すべての星が一斉に吹き消すように消えるものが基本的に良いとされる。(中略)最近や親星と芯星で微妙に消える時間差をとったものや、いったん光量が落ちて再び更に明るく輝いて消える、など消え際の印象にも花火職人の細かな星づくりの感性が施されている。
花火師にとっては当たり前の仕事用語なのかもしれませんが、なんだか詩を読んでいるみたいにわくわくしませんか。花火師さんたちの会話を聞いてみたくなりました。「もっと星を光らせなきゃいけないんだよ」「星を遠くに飛ばすにはどうしたらいいか」「おーい、そこの星とってくれ」なんて交わしているのでしょうか。
個人的には「牡丹星」って、子供の頃愛読していた学習雑誌「小学何年生シリーズ」に掲載されていた谷ゆきこの漫画「バレエ星」を思い出してしまうんですよね。
ラブリーとは無縁の花火職人達の口から「牡丹星」っていう単語が出るのを想像するとミスマッチで不思議な気持になります。
暑い夏、星を空に輝かせることを情熱を注ぎ、身体を張っている花火師の方達は、our hero。ふと、サン=テグジュペリの『星の王子さま』を思い出しました。王子さまが訪ねた星々には、何度もガス灯をつけたり消したりする人etc.星のために活動している人がいっぱいいました。何かつながるものを感じます。
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