夏の終わりの酔蝶花
酔蝶花(スイチョウカ 別名:風蝶草)ってご存知ですか。
昭和40年代体験者は、姿を見ればああって思い出されるかも。
一時期は夏から晩夏、あちこちの家の庭、空き地、ブロック塀の下のわずかな土のスペースに
にょきにょきと咲いていた花でした。さやのなかに小さな黒い種が密集。
こぼれ種で翌夏も勝手に咲いてくれます。
ですので、手をかけて栽培したという方は少ないはず。
我が家でも毎年庭のあちこちに勝手に咲くからほったらかし。
そうしているうちに、ある夏、気づいたのです。「酔蝶花が咲いていない」と。
外を歩くとどこにもありません。以前咲いていたアパートの脇のブロック塀の下は、道路拡張で取り壊し。
ガーデニングショップにいっても切花もなければ、鉢植えもない。
いわゆるお店で買う花ではないのですね。
でも自生もなし。もはや絶滅品種かと思っていたところ今年の夏、
親戚の人がサプライズをしてくれたのです。
春先に庭に山椒の木を植えてくれたのですが、その脇にこっそり
酔蝶花の種を仕込んでいてくれたのです
(この親戚は昭和40年代からこの花を花壇で絶やさなかったのだとか)。大感激!
これが酔蝶花。
8月のお盆の頃からまだ咲いています。もう1ケ月以上。
花は結構ゴージャス。凝った造り。
花びらが四方八方に散る様子が、
打ち上げ花火や線香花火みたい。
〔夏の終わりのたそがれ時は濃いピンク色の花が映える〕というのが私の夏の思い出の残像。
遊んでいて暗くなっていくと、いろんなものが見えなくなるのに、酔蝶花、ホウセンカ、
おしろい花の濃いピンクは浮かび上がっていたなあと思うのです。
南浦和で。水引の輪のようなものが見えますか。不思議な形の花です。
幾夏も酔蝶花をみかけていなかったのに、面白いもので、
今年、南浦和と町田でもみかけました。まったくの絶滅品種でもないのでしょう。
ヤフオクで種の販売もありました。
↑クレオメ
実は春先に、画家のモネが作った庭の本を見ていたら、酔蝶花がクレオメという名前で出ていたのです。
園芸ショップをあらためて回ると古淵のマリポサでクレオメとして販売されている種もみつけました。
それをこっそり庭に植えた私。
母は、庭に酔蝶花が絶えてひさしかったのに、この夏は、親戚がこっそり植えてくれた酔蝶花と、
私がこっそり植えたクレオメの競演でびっくりしていました。
そんなわけで、今年はひざびさに酔蝶花復活の夏でした。
ところで、うれしい偶然。青葉農園で検索した時に出会ったさるこさんのブログ。
訪ねてみると、花のカテゴリーのこちらのページで紹介されてるのは、まさに酔蝶花では。
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お庭の酔蝶花、素敵ですね。
私も自分の庭に咲かせてみたくなりました。
ご近所で見つけた花からチョット種を拝借して蒔いてみます。
来年はウチでも楽しめるといいな。
投稿: さる子 | 2006年9月21日 (木) 22:57
さる子さん。やっぱり同じ花ですよね。惹かれる植物が重なってうれしいです。
ご近所の逞しい酔蝶花、ガーデニングをやっていらっしゃるさる子さんの庭でしたら、絶対さらに逞しく咲けることでしょう。花もよろこぶはず。
酸蝶花がふたたび、どこにでもある夏の花になるとイイナなんて思います。
投稿: emi | 2006年9月22日 (金) 04:15
スイチョウカとクレオメ、綺麗ですね〜。
今まで、クンクンクンと、花の香りばかり気になって歩いていたので、これからはもう少しじっくり鑑賞しながら歩きたいと思いました。
今日は金木犀(かな?)の甘〜い香りが、そこら中に漂って、幸せ気分でした。
投稿: まる | 2006年9月23日 (土) 23:09
まるさん。きんもくせいがいい香りですよね~。私のエリアでは水曜日から香りだしました。
スイチョウカってものすごく立体的な手まりみたいな花で、ひげみたいなものもあるしすっごく不思議な造形ですよ。
投稿: emi | 2006年9月24日 (日) 00:31