ガガーリン52 1962年の来日 その2
宇宙飛行士ガガーリンは1962年に日本を訪れました。来日その1の続きです。
新聞各紙の来日報道を見ていると
日本各地で多くの人が、生のガガーリンを見て、サインをもらっていたこと。
そして、ガガーリンはテレビ局各局に短期間で精力的に出演していたことがわかります。
それなのに、私は今まで、ガガーリンのサインを飾っている場所を見たことがないですし、
ガガーリンを見たという人にも出会いません。
それに、『過去の映像で時代を振り返る』というテレビ番組などでも、
来日した大物として取り上げられるのはマリリン・モンローやビートルズ。
一度も、ガガーリンが日本にやってきた時の映像を見たことがありません。
さて、今日のブログでは、どのくらいの人がガガーリンの姿を見たのか新聞記事から追ってみましょう。
各紙、人数がまちまちなので、一番多く使用されている数値を元にしてみました。
(政治家訪問の際ではなく、あくまでも一般の人がガガーリンに出会えた場面(パレードや歓迎集会など)での人数をピックアップしてみました)
5月21日(月)
羽田空港での出迎え(数千人)
オープンカーでのパレード(人数は書かれていませんが、
羽田から帝国ホテルまでの長さの沿道を多くの人が出迎えたというので相当な人出のはず)
夜、般若苑でおこなわれた日ソ協会歓迎バーティー(500人)
5月22日(火)
午前中、皇居前広場を夫婦で散歩(人数はわかりませんが、観光客に囲まれています)
東京会館での三木科学技術庁長官主催の歓迎パーティー(200人)
ホテルオークラで「宇宙科学者との懇談会」(100人)
夜、共立講堂での日ソ協会創立5周年歓迎集会(2500人)
この日の午後、バレンチナさんが単独で出席した「世界の平和と友情の集い」(200人)
5月23日(水)
早稲田大学記念会堂にて講演会(1万3000人。新聞によって表記人数が一番まちまち)
その後四谷第五小学校を訪問(人数不明)
夜、千駄ヶ谷の東京体育館にて歓迎集会(約1万人)
5月24日(木)
大阪市内パレード(沿道で見た人の数わからず)
新大阪ホテルで歓迎レセプション(250人)
大阪の扇町プールにてガガーリン歓迎関西大集会(2万5000人)
5月25日(金)
京都大学にて歓迎集会(5000人)
京都市中パレード(沿道で見た人の数わからず)
京都府庁バルコニーで府民の歓迎にこたえる(3000人)
名古屋駅前で歓迎受ける(1万人)
オープンカーで名古屋市中パレード(人数わからず)
金山体育館での「ガガーリン歓迎の夕」(1万2000人)
5月26日(土)
札幌市豊平橋からオープンカーで2.5キロパレード(10万人)
グランドホテルでの歓迎レセプション(人数わからず)
中島スポーツセンターでの「歓迎の夕」(人数わからず)
5月27日(日)
日本青年館での「ガガーリン少佐歓迎・平和と社会進歩をめざす青年のつどい」(人数わからず)
5月28日(月)
ソ連大使館主催パーティー(千数百人)
5月29日(火)
羽田空港で見送りの人(500人)
わずかな滞在期間で日本縦断というわけではないですが、主要都市を精力的に訪ね、
多くの日本国民がガガーリンを歓迎し、その姿に熱狂したのがおわかりいただけると思います。
ガガーリン来日その3はこちら
ガガーリンINDEXはこちら
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emiさん、少しだけお久しぶりです。^^
堀江実さんを教えて頂いて、どうも
有り難うございます。 早速、今日の笑店でも
堀江さんのHPから詩を、ご紹介させて
頂きます。
私も、甥が去年生まれて、今年は姪が誕生。
姪が生まれた時は、どっしりした大きな気持ちが、心の中に芽生えてきて、格が上がった様な
(何の?)「大叔母」気分!
今度ぜひ、大塚ひかりさんの本、読んでみます。
投稿: おんぽたんぽ | 2006年11月23日 (木) 11:27
おんぽたんぽさん。
堤江実さんの詩っていいですよね。
甥っ子に姪っ子。甥っ子さんのことを心配したり、ちっちゃい子供達がいろんなことに反応される様子をほほえましく見守っている様子をブログで拝見すると、すでに聖叔母、おんぽたんぽさんを感じますよ。
「笑店」の11月22日の999のお話も興味深かったでした。ぞろ目に反応してしまう私としては早速「きのこ日和」さんのブログを訪ねてみました。おんぽたんぽさんの素敵なことをキャッチする力、すごいなと楽しませていただいています
投稿: emi | 2006年11月23日 (木) 12:35
私、あの日、当時の札幌中島スポーツセンターでガガーリンと時を過ごしました。今は70を過ぎたジジィになりましたが、あの時中学1年生で新聞配達のバイトをしていて、記憶では新聞少年を対象にした作文募集があり、私は当選し、確か7~8人だったと思いますが、同じく当選した新聞少年たちと招待されました。
最前列の正面に席が用意され、ガガーリンが登場する1時間位前に観客は全員着席し、檀上にピアノが1台あり、歌のお姉さんみたいな人が「ガガーリン少佐が入場されたら合図をしますからと言って事前に配られた歌詞カードを
見ながら「ハラショー、ハラショー、ガガーリン・・」と歌いました。
ガガーリンと奥さんと娘さんが登場し興奮のるつぼでした。子供の頃の写真や、家が貧乏で中学を出て鉄工所で鍛造工として働きながら勉強して空軍士官学校に入った事などを本人が話し、そこからガガーリンが写した8mmの動画で生まれて初めて真っ暗な画面の真ん中に青く輝く地球を見ました。あっと言う間の1時間半でした。
あの日確かに人類の歴史に残る奥さんより背の低い偉人を見ました。
投稿: 中野博樹 | 2021年6月23日 (水) 18:51
中野博樹さん。はじめまして。このブログをお訪ねくださり、そして貴重なコメントをお寄せくださりありがとうございます。
60年ほど経った今なお、克明に覚えていらして、語ってくださるお言葉に、私までその場にいるような興奮を覚えました。5月26日、中島スポーツセンターでの夕べに招待されたおひとりでいらっしゃるのですね。最前列の正面に座られていらしたなんて、すごいです! ♪ハラショーハラショーガガーリンという歌を歌ったということは本や新聞で読んではいますが、実際に歌われたというお話をうかがうのは格別のものがあります。
中野さんみなさんが目を輝かせてガガーリンのお話をうかがっている様子はガガーリン夫妻の目の中にしっかり映っていたはず。ガガーリンご夫妻が日本の少年たちの未来をうれしく思われた様子が目に浮かびます。 中野さんをご招待して、最前列にされたスタッフの皆様のご配慮も素晴らしいご判断です。ガガーリンを生で見た、だけでもすごいことなのに、 ガガーリンの目の中に自分が映っている。これがどんなに貴重なことか! うらやましいです~~~。
地球の映像が流れたというのも興味深いことです。
北海道はモスクワと気候や植生が近く、ガガーリンは機上からの眺めに親近感を感じていたようですから、少年たちの輝く目とともにいい思い出となったことと思います。
貴重なお話を聞かせてくださり本当にありがとうございます!
投稿: emi | 2021年6月23日 (水) 19:41