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2006年11月 9日 (木)

ガガーリン51 1962年の来日 その1

ガガーリンは人類初の有人宇宙飛行を成功させた翌年の1962年に来日しています。
その時の記録を各新聞の記事からまとめてみました。
国立国会図書館で閲覧したのは、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、それからアカハタの1962年当時の縮刷版です。実はアカハタが一番報道が詳しかったのです。これはこの来日そのものが日ソ協会の招待によることがあるのでしょう(アカハタでは訪日前の1962年5月16日から“ようこそガガーリン”という特集も連載しています)。
なおさら、日ソ協会と縁が深かった日ソ図書館(現:日本ロシア語情報図書館)所蔵のガガーリンの本のサイン(ガガーリン12参照)が直筆に間違いないことを確信させます。

<来日概要>

1962年5月21日(月)~5月29日(火)。
日ソ協会の招きにより19ケ国目の海外歴訪として来日。
同行者は、妻バレンチナさんの他にその他にゴレグリャド(グレゴリャドの記述も。確認中)空軍少将、プラウダの記者ニコライ・デニソフ氏ら新聞、雑誌、カメラマンを含め計12人。デニソフ氏は1961年4月にガガーリンの着陸地点のルポやインタビューを行い、ガガーリンの書『ダローガ・フ・コスモス(宇宙への道)』にも一役買っている記者ですね。

<来日スケジュール一覧>
(※上記の4紙からの情報でまとめています。スケジュールの何時何分というのは新聞社によって若干違っていますが、その中でチョイスしました。団体名、肩書き他は当時の新聞に掲載されているものを敬称略で表記しています。夫人の名前、ボストークも紙面によってはカタカナ書きが違っています)

5月21日(月)
11時22分 羽田空港にイリューシン18型特別機で到着。
12時15分羽田発。第一京浜を主に通ってホテルまでオープンカーでパレード。
13時     帝国ホテル到着。
15時          官邸へ池田首相を訪問。
15時30分 三木科学技術庁長官訪問。
16時30分 NHKで録画。
17時40分 外務省に小坂外相訪問  
        その後、急きょキューバ駐日大使館がひらいた独立記念日祝賀会(高輪・光輪閣)に出席
18時30分 日ソ協会歓迎バーティー(般若苑)
20時20分 記者会見(帝国ホテル)

5月22日(火)
10時すぎ。 皇居前広場を夫婦で散歩。
10時30分  国会訪問。
11時37分   三木科学技術庁長官主催の歓迎パーティー(東京会館)に出席。
        日ソ漁業交渉代表高橋達之助、石川一郎原子力委員、
        宮地政司東京天文台長、糸川英夫東大教授ら出席。
14時      ガガーリン歓迎実行委員長の宮地政司東京天文台長、糸川英夫東大教授と会食(ひらのや)。
15時15分  ホテルオークラで「宇宙科学者との懇談会」。
        学者らとソ連のロケット技術宇宙旅行の将来について懇談会。
        新羅一郎明大工学部教授(宇宙工学)、電波研電離層研究室長中田英明博士ら出席。
16時45分 日本テレビに主演。出演者はガガーリン夫妻、糸川英夫東大教授、
        林髞(たかし)慶大教授、畑中武夫東大教授、
        読売新聞社主正力松太郎、司会:読売新聞編集局長小島文夫
18時30分 共立講堂(神田)で。日ソ協会創立5周年歓迎集会出席。
20時30分 TBSスタジオで高橋圭三ショーに特別出演。

この日、バレンチナさんは15時15分から「世界の平和と友情の集い」(麹町・自治労会館)に出席。
はじめての単独スケジュールをこなす。

5月23日(水)
午前中は予定をキャンセルして休養。
14時30分 早稲田大学訪問。約1万3千人を前に早大記念会堂にて講演会。
        その後四谷第五小学校を訪問。子供たちと交歓。
        (この時の写真と思われるものをネットで閲覧。詳細は一番下に)
18時30分 国民歓迎実行委員会主催の歓迎集会(千駄ヶ谷・東京体育館)にバレンチナ夫人とともに
        出席。

5月24日(木)
8時30分  羽田発日航機で大阪へ。機上から富士山をみつけ、カメラに収める。
9時30分  大阪到着。その後。大阪府庁、市役所訪問、市内パレード。
16時30分 宿泊先の新大阪ホテルでガガーリン少佐夫妻歓迎レセプション
18時40分 ガガーリン歓迎関西大集会に出席(大阪・扇町プール)

5月25日(金)
8時20分  新大阪ホテルを経ち、京都に向かう
9時55分  桂離宮到着。嵐山ほか観光。
11時35分 京都大学に到着平沢興学長、湯川秀樹基礎物理学研究所長らの出迎えを受ける。
        京大歓迎実行委員会主催の歓迎集会が5千名の教授学生を集め大ホールで開かれる。
13時50分 記者団と会見(つる家)その後市中パレードで京都府庁を訪ね、
        府庁バルコニーで府民の歓迎にこたえる。
16時2分  特急で名古屋へ。名古屋駅前では1万人の歓迎を受ける。
        オープンカーで市中パレード。
19時     「ガガーリン歓迎の夕」に出席(金山体育館)。名古屋観光ホテル宿泊。

5月26日 (土)
8時30分  ホテルを経ち小牧空港から北海道に向かう。
13時3分  千歳空港に到着
14時50分 札幌市豊平橋からオープンカーで2.5キロパレード。北海道庁訪問。
17時     歓迎レセプション出席(グランドホテル)
19時    「歓迎の夕」出席(中島スポーツセンター)

5月27日(日)
9時55分  千歳空港から日航機で東京へ。帝国ホテルで休息。
16時    「ガガーリン少佐歓迎・平和と社会進歩をめざす青年のつどい」(日本青年館)に出席。

5月28日(月)
10時     アカハタの土岐強編集局長との会見(帝国ホテル)
11時30分  外人記者と会見
15時           バレンチナ夫人と苅田共産党夫人部長が対談
16時30分 記者会見(ソ連大使館)
17時30分 子供たちの質問に受ける(ソ連大使館)
18時         ソ連大使館主催パーティー

5月29日(火)
9時30分  帝国ホテルを出発
10時         羽田空港着出国手続き後、デッキに出て見送りの人々の前で“離日の挨拶”をおこなう。
11時5分  羽田発の特別機で帰国の途へ。

ガガーリン来日 その2に続きます

2013.9.19追記
新宿歴史博物館で「新宿区立小学校 ~受け継がれた学び舎の宝~」という企画展が行われていたことを
知りました。
新宿区の区政情報のこちら(ttp://www.city.shinjuku.lg.jp/whatsnew/pub/2012/0216-01.html)で、
小学生とガガーリンの写真やガガーリンのサインを見ることができます。
日付は1962. 5.23ですので5月23日に四谷第五小学校を訪問した時のものではないでしょうか。

この写真とサインを50年経った今、関係者ではない私たちも見ることができるのはうれしいですね!

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コメント

懐かしい思い出の日を確認でき嬉しく思いました。
 貴重なデーターを見せていただき感謝します。

               奥村一平

奥村一平さま。はじめまして。
懐かしい思い出の日とおっしゃられるということはこのガガーリン来日の時にニュースをご覧になっていらっしゃっただけではなくガガーリンを生で見られる場に出席していらっしゃったということでしょうか。
とてもうらやましいです。
少しでもお役に立てておりましたら光栄です

10月14日の私のメールに対して、コメントがいただけたことを気がつきませんでした。
感謝いたします。
 ガガーリンさんを名古屋に迎えて、ホテルに泊まられた際、入り口付近の護衛に参加させていただいたのです。「とっておきの話」というみじかい文章つくったのです。
 改めて、お礼申し上げます。
               奥村一平

奥村一平さま。
私をはじめ、ガガーリンは歴史上の人物という人たちが多い中で、実際にガガーリンを迎えて護衛に参加されるという貴重な体験をお持ちでうらやましいです。ぜひぜひ、その時のエピソードをいつかお聞かせくださいませ。

懐かしい思い出が見つけられました・・・京都岡崎中学在学中にガガーリンさんを迎える為に日の丸の旗で鶴屋に・・・黒塗りの車から降りてきたガガーリンさんに握手を求めて・・・気軽に応じてもらった記憶がありますが、今まで岡崎に来た記録がネット上になかったのでこの記事に感激です。

ガガーリンが来日した時、その姿を見ることができて、握手をしていただけたのですね!!!  うらやましいです!!!  
私をはじめ多くの人にとって、ガガーリンは面識のない人。本で逸話を知るだけの人だから「ガガーリン」と呼び捨てにしてしまいます。
「ガガーリンさん」と書いていらっしゃるところに、実際に人間ガガーリンにお会いされた方ならではのお言葉だわあと思いました。
作家もそうですよね。会ったことがないと、村上春樹と呼び捨てにしてしまいますが、もし何らかのきっかけで実際にお会いしたりすると、それからは失礼な気がして呼び捨てになんてできなくなってしまう・・・

ガガーリンをガガーリンさんと呼べる。中学時代の素晴らしい思い出、うらやましいですし、私のブログで京都にいらした時のことを確認していただけて光栄です。

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emi (秋田恵美)

  • プラネタリウムでのヒーリング番組の企画、シナリオ、選曲をはじめとする制作に携わった後、現在は土井利位侯の「雪華図説」にまつわることをライフワークとして調べ中。            その他、ガガーリンの「地球は青かった」、雪月花など調べれば調べるほど、自然に対する日本の美意識の独自さを再発見する毎日です。
    コンタクト: メールアドレスはhoshibiyorihappy*yahoo.co.jp このyahooの前の*を@に変えてご連絡下さいませ

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