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2007年1月 6日 (土)

ガガーリン59 来日その8 ガガーリンが見た日本

もし、皆様の前に宇宙から帰還した宇宙飛行士がいたら、何を訊ねてみたいですか。
地球はどう見えたのか。自分が住んでいる土地はどうみえたのか知りたくなるのが人情というものかも。

1962年5月に来日したガガーリン。
訪問の先々で、宇宙から日本がどう見えたかの質問を受けています。

ガガーリンは、日本を2度見たと語っています。

一度目は記念すべき1961年4月12日人類初の有人宇宙飛行の時、ボストークの窓から。
・二度目は1962年の来日の時ですね。
具体的にどんなことを語ったのか、来日時の新聞記事から追ってみましょう。

まずは、【来日初日の5月21日、飛行機で到着後の羽田空港でのステートメントから抜粋】

一年まえ宇宙船に乗り太平洋を通過したとき、私は日本を見ました。
しかし私にとってなによりうれしいのは、この国のお客さんとなり皆さんと親しく知り合い、
日本国民の生活とじかにふれる機会を得たことです。(5・21読売夕刊より)


【羽田空港特別待合室での記者会見】
―宇宙船からみた日本と、今度の旅行で空からみた日本の印象派どうだったかー。
宇宙船でははるかに高空から日本をみたのでそこに住む人たちや自然の美しさ、暖かさは見えなかった。
しかし今度日本の地上に降りてそれが感じられた。(5・21朝日夕刊より)


※記者会見でのこの言葉は5月21日読売夕刊ですと、
「宇宙船ではひとりぼっちで地球は青く、太平洋は黒かっただけだが、
きょうの日本は美しい自然がよくわかり、人の暖かさを感じた」

になっているんですよね。「地球は青く」とという言葉が気になります。
こう語ったのであれば全部の新聞がこの言葉を省かないはずはないのですが。
ちなみに5月21日毎日夕刊ですと

「宇宙船で飛ぶときは非常に高く、そこには人間性とか暖かみがみられない。羽田についてそれが感じられた」
となっていますし、「地球は青く」がでてくるのは、4紙調べた中では読売のみ。

この記者会見での記者の反応はこう書かれています。

ガガーリン少佐は来日第一声のなかで、新しい事実を一つ明らかにした。
「私は宇宙船で太平洋上を飛んでいるとき、日本を見ました」というのである。
少佐がそのことを口にしたとたんなみいる歓迎陣と記者団の間から「ホウー」という声があがった
(5・22アカハタ)


ガガーリンの来日は人類初の有人宇宙飛行を成し遂げた日から一年以上過ぎています。
けれど、ボストークから日本を見たということがそれまで知られていなくて、
来日時にみんなを驚かせた新しい事実になる、ということがとても意外でした。
やはりソ連の秘密主義などによる背景のためでしょうか。

【5月21日池田隼人首相訪問でのガガーリンの言葉】

私は飛行中のある瞬間、日本を見たが美しい国だと感じました。
きょう、地上に降りてみた日本はなお美しく感ぜられました。(5・22読売)


【5月23日の早稲田大学の早大記念会堂での講演】
予想しなかったことは地球が光輪に囲まれていたことだ。
太陽の光線が大気にはいって分離される結果、美しい光の輪を描いたのだと思う(5・24朝日)


地球が光の輪に包まれているということ。
現代の私達は宇宙からの地球の写真や映像で、ああいう眺めのことを語っているんだなとわかりますが、
当時の人はガガーリンのこの言葉だけでどのくらいイメージができたのでしょうか。

【北海道でのガガーリンのコメント】
ガガーリンが語る様子を、5月29日の朝日新聞では

「衛星船から地図で見なれた北海道がよく見えた。
地球全体は青かったが、北海道は緑が多かった」と愛嬌をふりまいた。
と書かれています。

「地球全体は青かったが、北海道は緑が多かった」。
この発言のロシア語原文も知りたいところです。

5月29日の毎日新聞では

日本の都市はそれぞれ特色があり、よいところだった。
とくに北海道の自然はソ連とよく似ており、印象深かった。


北海道とモスクワあたりは気候も植生も似ていると思うので、
ガガーリンが北海道に親しみを感じたというのはよくわかる気がします。

ちなみに、ガガーリンは5月21日に三木科学技術庁長官を訊ねた時もボストークから北海道がよく見えたと語っています。
(5・22読売より)

以上のようにガガーリンは日本の印象を語っているわけですが、
歴訪する国々で「皆様の国は美しい」とリップサービスをしているんじゃないかしら、って思った方もいらっしゃるかもしれません。
他の国を訪問した時、どんなことを訊かれてどう答えたのかは、
それぞれの国の新聞を見てみないとわかりませんが、
ガガーリンにとって日本が思い入れの強い外国の一つであったことは間違いないようです。
「ダローガ・フ・コスモス(宇宙への道)」の1963年版で、
日本訪問に関してガガーリンはページを割いて書いています。

ガガーリンの来日その9はこちら

次回は「ダローガ・フ・コスモス」の中で、ガガーリンが日本の印象について語っているくだりをご紹介します。

ガガーリンINDEXはこちら

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emi

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。月に魅せられ、毎日、月撮り。月の満ち欠けカレンダー(グリーティングライフ社)のコラムも担当。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。   コンタクト:各記事のコメント欄をご利用くださいませ。コメントは私の承認後、ブログ内に反映される仕様にしています。公表を希望されない方はその旨をコメント内に明記くださいますようお願いいたします。
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