桃源郷に行ってきました
この辺りの人たちが「桃源郷」と呼ぶ丘がある--
暮らしの中で楽しむ様々な美のエッセンスを学ばせていただいている
さる子さんのブログ、
さる子の「こんな毎日」 (3月18日)で、
そんな素敵な場所があることを知りました。
すぐに行きたくなり、訪ねてみました。
一週間前の金曜日のことです。
バスを降りて、こっちかしらと坂道を登ってゆくと・・・・・。
本当に桃源郷でした。
なだらかな起伏の丘に濃いピンク色の桃が並んでいました。
眺望は開けています。
桃の丘の反対側はマンションや住宅が並ぶ丘。
あちらの丘に住んでいる人は毎年この桃畑を見られるのだわーと感激していると、この桃畑の奥に
本当の桃源郷がありました。
なだらかな丘(山と認定していいかもしれない起伏です)にさきほどの桃よりも少し落ち着いた赤さの桃が咲いています。
桃のまわりは森。木々の新芽の緑色もきれいです。
いい天気で空には鳥たちが。
ホーホケキョ、トゥルルルル・・・・・クケキョクケキョ。
鳥のさえずりにエコーがかかっているところが、この空間の広さを感じさせます。
のどかです。
平日だったためか、写真撮影のシニア世代の男性。
赤ちゃんを抱いた娘さんとお母さん。と訪ねる方もちらほら。
車でやってきた二組は、いずれも杖をついた70代後半~80代のおばあちゃまと娘さん(お嫁さん)という組み合わせ。
車から降りて、杖をついて桃源郷をガードレール越しに眺め「今年も見れたわねえ」の一言。
その言葉を脇でききながら、私までしみじみと感じました。
桜も梅も素敵だけど桃がこんなに素敵だったとは。そして、こののどかさ。
「この景色を来年も見るために生きていこう」そんな風に思わせる世界が目の前にありました。
「理想郷」を表す言葉はいろいろあります。心のオアシス、サンクチュアリ、
極楽浄土、エルドラド黄金郷、ジパング、シャングリラ、常世、ニライカナイ・・・。
皆様が理想郷を思い描いた時、どんなビジュアルが浮かびますか。
どんな言葉がぴったりですか。
私の場合は心の奥で描いていた理想郷は「桃源郷」だったんだと実感しました。
花咲き、緑が芽ぶき、風そよぎ、鳥がさえずり、空青くのどか。
それは風景というよりも「境地」。
すべてのものが健やかでおだやかな生命感を放っていて、しずかなよろこびに満ちているという。
ふと左側を見ると桃の奥に少しピンク色がかったところがみえました。
わかりづいらいと思いますが、この写真の中央奥にある高い木の右側です。
勝手に奥桃源郷と命名。向かってみました。
途中くだりで視界が開けなくなるので、目指す場所を見失いました。
小高い覚栄寺に昇ってみると、ふたたび奥桃源郷がみえました。
奥桃源郷まで歩いていきました。
いろんな野菜を栽培している一角でした。
早咲きの桜の薄いピンク色とのコントラストが綺麗でした。
2008年の桃源境はこちら 2009年の桃源境はこちら
2010年の桃源郷はこちら
桃源郷シリーズINDEXはこちら
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コメント
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桃源郷を気に入っていただけてよかったです。
開発が進む中、ここだけは別世界なのです。
通り過ぎて行く季節の中で、春先のほんのひととき現れる桃源郷。
この風景がいつまでも変わらないことを祈るばかりです。
投稿: さる子 | 2007年4月 2日 (月) 12:16
さる子さん。
本当に別世界でしたね。住宅地から一歩入っただけで隠れ里の風情というだけではなく、さる子さんのおっしゃるように「春先のほんのひととき現れる」というのがさらに桃源郷を醸し出しているのでしょうね。
お客様をのせていないタクシーもやってきて少し徐行しながら去っていきました。たぶん桃源郷を前からご存知の運転手さんが仕事の合間、見にいらしたのでしょう。
私もあの風景が変わらないことを祈ります。
教えていただき本当にありがとうございます。
来年もまた桃源郷を訪ねられるしあわせを感じたいです。
投稿: emi | 2007年4月 3日 (火) 06:02
うわ~素敵ですね。いったいここはどちらなのですか?私も是非訪ねてみたいです!!・・・癒されます♪小中学校のPTA役に当たってしまってここのところ4月のカレンダーは週末以外ビッチリ予定が時間刻みで入っています。とほほ・・・。今日から末の子も幼稚園一年生です。ひさしぶりにemiさんのブログにおじゃましたらここは桃源郷!!桜と狸のコラムも素敵ですね♪この場所、夢でよく見るところに似ているので更に心は躍りました。椿も大好きな花なので「emiさん!!本当にありがとう!」な気分です。訪ねてみたいなー。さるこさんとのコメントの会話に童話の「車のいろは空色」を思い出しました。私の実家は信州。長野市内で川中島白桃を作っている果樹園なので春はピンクの雲のなかのようですよ^-^。いつか来てくださいませ☆ニコライ・レーリヒの絵の中にも桃源郷らしいところで聖者がたたずんでいる作品がいくつかありますが、聖域の光景は金色の光に満ちた秘境の春爛漫のアジアの風情かなって私も感じるのです。
投稿: 若林 | 2007年4月13日 (金) 09:32
若林さん。こんにちは。桃源郷を夢でご覧になっているなんて、すてき。
「車の色は空色」という童話があるのですね。読んでみたくなりました。この間街で停まっている空色の車をみかけて(車種はブルーバード)、とても気に入ってしまったので。
「春はピンクの雲の中」まさに桃源郷ですね。
レーリヒの絵にも桃源郷&聖者の作品があるのですね。
若林さんのところはこちらよりも春がゆっくり訪れそうですか。そしてもしかしたら東京よりもその分、花の開花が一気でいろんな色が溢れるのかもしれませね。
投稿: emi | 2007年4月13日 (金) 20:59
emiさん♪こんにちは。
「車のいろは空の色」(空と色のあいだの「の」がぬけてました^^:アララ)教科書でお馴染みのあまんきみこさんの作品です。タクシーの運転手の松井さんのちょっと不思議な物語。田園的ね風景の残る小さな町でさまざまな不思議でドキドキの出会いがいっぱーい♪あまんさんご自身もスピリチュアルな方だと知ったのは彼女の自伝を読んだ最近のことでした。最近ふと感じたのですが、心地のよい文章は、ページを開いただけで文字たちのハーモニーをかんじます。無秩序に並んでいるように見えても、夜空の星座のごとくとても秩序的な調和のひびきが・・。そういえば、イエスさまも死海文書のなかで、夜空の星座のごとく秩序的であれと説いておられるそうな。春と童話と星空と、そうして童謡をゆっくり楽しむ夜はスペシャルな夢を見れそうですよねー♪
投稿: 若林 | 2007年4月14日 (土) 08:49
若林さん。車のいろは空の色はあまんきみこさんの作品なのですね。GWの頃少しゆっくりできるかしらと思うので早速読んでみますね。
心地よい文章にはページを開いただけでも文字たちのハーモニー。
その感覚わかります。文字って、ただの黒い線が並んでいるだけにすぎないのに、発している空気やメロディーみたいなものが文章や書き手によって違うような。
ところで「若林さん」って素敵な苗字ですね。新緑の若草色とか木の幹の明るい色が浮かんできます。
投稿: emi | 2007年4月15日 (日) 08:26
^-^♪ありがとうございます。ちなみに、私の祖母は「春日」だったのです。そうして今年入園の末娘、千春はすみれ組みに☆改まってみると、春だらけですねー!一句詠んでみたくなりました♪
投稿: 若林 | 2007年4月15日 (日) 08:55
若林さん。おばあさまのお名前素敵ですね。音のひびきもやわらかくて。そして末娘さんは千春ちゃんですか。フルネームが春の新緑の森そのものですね。
お二人とも春生まれでいらっしゃったのかしら。ぜひ一句詠んでみていただきたいものです。
投稿: emi | 2007年4月16日 (月) 17:50