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2007年4月28日 (土)

星愛で(その16)「星愛で茶会」でいろんな宝物

「今日も星日和」のブログ。3週間ブランクがあいてしまいました。
星愛で茶会に全力を投球してきました。

あらためて感じることは、無を形にするのは一人の力ではできないということでした。
自分の言葉だけで形になるものもあります
(たとえばこのブログは私が文章を書いて、クリックするだけでブログ中にその文がアップします)が、
空間を使って何かをおこなうというイベントとなると、まったく違うのですね。

「星空が闇の中に浮かぶんです、万華鏡が闇の彼方に薔薇星雲のように広がるイメージ」、
なんて口でいうのは簡単です。
けれど、それを実現させるためには、それに取り組んでくださる作家の力が必要。
そして、制約がないから言葉で簡単に表現できるイメージをどれだけ実際に形にできるか。
それはとてつもない試行錯誤とアイデアが必要。想像以上に想像していた世界を
バーチャルではなくこの3次元の世界に創りだせたのは作家川村忠晴さんと山見浩司さんの尽力のおかげです。

今回、企画が生まれてから形になるまで作家の方々だけではなくいろんな仕事仲間、友人が参加、サポートをしてくださいました。
企画がまだ生まれたばかりで形にまとまっていない頃、私が迷うたびに相談させていただいた友人がいます。
また、お茶とのコラボとしてなかなかまとまらなかったときに、
神楽坂の山庵さんと、それから茶席のコーディネートを具体的にまとめてくださったのは岡田静さん。
星にちなんだ和菓子を制作してくださるお店を紹介くださったのは、
プラネタリウムでのヒーリング番組運営時に力になってもらった仕事仲間。
星愛で茶会の、和を楽しみながらも、カジュアルでというスタイルのテイストを
見事に表現したイラスト提供や葉書デザインをしてくださったのはイラストレーターの北條千春さん。
当日の運営スタッフとして加わり、時間軸、スタッフ一人一人の動きの把握ふくめて、
俯瞰で流れを掴むことに優れた才能を発揮してくれた仕事仲間。

星愛で茶会を面白いと思ってくださり、いろんな方にご紹介くださった皆様。

そして、はじめての催し物で、
どうなるかわからないのに信頼して楽曲使用をさせてくださったアーティストの方々や、
このはじめての催し物にぴんと惹かれるものを感じて訪ねてくださった皆様。

企画が一滴の雫から道筋が固まっていって川となり、流れていく中でいろんな場面が折々あり、
その都度いろんな方々が力を貸してくださいました。川の一つとなり参加くださいました。

最初の小さな川だったころ、私がもういいやってストップすればそのまま水は蒸発して消えてしまうぐらいのものだったころ、一緒に関わることはできないけれど離れたところでできる限りの応援をする、と言ってくれた骨太の友人もいます。マラソン選手が走る脇で歩道からタイムを見守るトレーナーのように、細くても流れ続けようとする小さな一筋の川を岸から見守り声援をくれました。

以前このブログで、川の気持ちになって楽しんでみる、ということを書かせていただきましたが、今回の星愛で茶会。本当にまさに、一滴の雫が川になってゆく、そんなことを実感いたしました。
関わってくださった方、ご来場くださった方、物理的に茶室に来ていただくことはできなかったけれどブログで興味を持ってくださった方々、皆様との出会いが宝物です。

ようやく一段落ついてきました。「今日も星日和」もまた少しずつアップしていきますのでこれからもよろしくお願いいたします。

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2007年4月23日 (月)

星愛で(その15)多くの方々にご来場いただきありがとうございました

4月20日、21日、22日、神楽坂の茶室「山庵」にて開催した星愛で茶会「星の色、咲いた」。
無事昨日終えることができました。
ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。
日曜日は雨になるかもということでしたが、幸い天気にも恵まれました。

お着物でいらしてくださったお客様も多く、皆様、お着物姿の艶やかさ、小粋さがとても素敵。
男性のお着物姿もりりしく素晴らしいものですね。

「私もお着物が着られるようになりたい」と感じました。

キャンセル待ちでお待ちいただきながら、
空くお席がなく、ご来場いただけなかった皆様、申し訳ありませんでした。

次回の開催は未定ですが、ぜひブラッシュアップをしながら、
星愛で茶会はこれからも、開催していきたいと思っております。
どうぞこれからもよろしくお願いいたします。

そして、このブログ上で、どんな風にお茶室に星空が浮かび上がるのか、
床の間に万華鏡が映る様子、「春の一番星」の和菓子etc.を再演していくつもりです。

ぜひこれからも星愛でをお楽しみいただけたら幸いです。

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2007年4月21日 (土)

星愛で(その14)あーした天気にしておくれー

21日の星愛で茶会を終えて今、戻ってまいりました。

多くの方に足をお運びいただけてうれしいです。
そしてお着物でいらっしゃる方々の風雅なこと。
「和」っていいわ、私も着物がきられるようになりたいって思いました。

茶会としてお客様と顔を接せられる近さでお迎えできること、
プログラム終了後に川村忠晴さんや山見浩司さんの作品をご覧になられたお客様同士でお話が弾まれる様子を拝見させていただくこと、
とてもうれしく思います。

いろんな出会いに恵まれてゼロから形になった星愛で茶会。
この星愛で茶会がお客様同士、お客様とホームスターの星空や川村忠晴さん、
山見浩司さんの世界との出会いの場になれたらいいなと思います。

明日は雨かもときいていたのですが、今の天気予報をみたらなんとか夜までは持つのでしょうか。
お着物で来場を予定をされていらっしゃる方はお天気予報にやきもきされているのかもしれません。
なんとか晴れてほしいものです。
今回、ほしめで事務局というチームで当日の運営もおこなっておりますが、晴れ女が多いのです。
お天気がよくなるといいなって願っております。

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2007年4月20日 (金)

星愛で(その13)地下鉄で来場される方はご注意

茶室「山庵」は神楽坂通りに面しています。

神楽坂ですが
最寄り駅はJRも通っている「飯田橋」になります。
東京メトロの「神楽坂」駅で降りませぬようにご注意くださいませ。
メトロの場合、東西線や大江戸線、南北線、有楽町線とありますが

おすすめは南北線と有楽町線。東西線を利用されますとB3出口までかなり遠くなります。

有楽町線ですと7両目ぐらいがちょうど飯田橋のホームでB3出口に向かうのにわかりやすい階段の位置になりますでしょうか

(申し訳ありません。間違えました。もっと進行方向の後ろの車両に乗った方がよいはずです。
この文章を読んで、金曜日いらした方がかえって遠回りされていたら申し訳ありません)


東京メトロのHPの飯田橋駅の「駅構内案内図」をクリックしていただくと飯田橋の駅の様子がわかります。
左右に翼を広げたような形の左の端にB3出口があるのがおわかりになりますか。
こちらを目指してくださいませ。
構内で迷われるとB3出口まで10分ぐらいかかります。

B3出口まで辿りつけましたら、あとは地上に出てすぐ。
目の前が神楽坂通りになります。
道路の反対側(モスバーガーがある側)に渡っていただいて少しだけ坂を上っていただくと志満金ビルがございます。

構内で間違えやすいのがこの看板かもしれません。「B1・B5」。
「B1~B5」だと思い、B3のこちらに行けばいいんだって思ってしまいがちなのですが、
これはあくまでも「B1とB5」なのです。
Iidabashieki1

B3の数字はどこに書かれているのでしょう。
こちらの看板ですね。
Iidabashieki2
ぜひ皆様、スムーズにいらしてくださいますように。

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星愛で(その12)今日から三日間おこないます

今日から三日間「星愛で茶会」をおこないます。
いよいよ当日となり、ちょっとどきどきしています。
「星愛で茶会」を面白いと思った多くの方が実現に力をくださいました。
そしてゼロからここまで形にすることができました。

そして、この「星愛で茶会」にご興味を感じて、みにきてくださる方。
満席であったりご都合が悪かったり遠方でご覧いただくことはできないけれど「星愛で」に関心を持ってくださる方、
ありがとうございます。

ご覧なりにいらしてくださる方々に楽しんでいただけるようつとめさせていただきます。

今回、神楽坂という町の方々にも大変お世話になっております。
神楽坂。とても素敵な町ですね。

「星愛で茶会」にいらっしゃる方は神楽坂のそぞろ歩きと組み合わせて考えていらっしゃる方も多いことでしょう。

まだまだ神楽坂ビギナーの私ですが、少しご紹介を。

志満金(しまきん)/茶室「山庵」(さんあん)」を持っていらっしゃる神楽坂で130年の歴史を持つ老舗のうなぎやさん。
甘くこうばしくほろりととける上品な鰻の味をぜひご堪能ください。

ぺこちゃん焼き/神楽坂通りに面して、山庵のはすむかいにあります。
今は予約して引き取りまで2時間待ちぐらいでしょうか(日によって違うと思うのですが)。
リハーサルの日にいただきました。おいしかったです!

うす沢/山庵からは少しエリアは離れますが、和の器ほかを扱っていらっしゃいます。
店主の臼澤さんはお着物姿で小粋です。腰掛けられるスペースをつくられたり、
お客様にゆっくりと器の世界を楽しんでもらいたいという思いがあふれているのを感じます。
(現在は少し離れた場所でお店を構えていらっしゃいます)


キイトス茶房/いろんな本もありイベントもおこなわれていらっしゃる茶房。
オーナーの清水敬生さんは天文青年だったのですね。渋谷の五島プラネタリウムに通っていらしたそうです。
私が五島プラネタリウムに通うようになるはるか前のアポロの時代に。
オイルサーディン丼も美味です。

ここん/和雑貨のお店。選ばれてお店に並んでいるものがすべて和、なごめる、ナチュラルテイスト。
シビラのふろしきよりももっと大きな布があってびっくり。
シビラの他のお店ではなかなかみかけないものでしたので、シビラファンは必見です。

毘沙門天/ちょうど今、藤棚が見ごろです。

赤城カフェ/赤城神社内でオープンしているカフェ。
レトロな空間が落ち着けます。
西側の景色がひらけています。さまざまなライブも開催。

@神楽坂/神楽坂をこよなく愛する春菊さんのサイトです。
お目にかかれる機会に恵まれたのですがとても素敵な女性でした。
8年間ぐらいの月日をかけてこの町に通い、町のいろんな方と丁寧にゆっくり交流を築きあげていらっしゃる様子がうかがえました。
神楽坂の町を案内していただき、いろんな出会いをご紹介くださったのですが、
春菊さんが神楽坂を愛している、神楽坂に集う方を愛している、
そして春菊さんが神楽坂の町から愛されている、そんな素敵な関係を感じました。
(サイトを休止されて今は過去記事も見ることができないようですが、充実した内容で神楽坂ファンを魅了した素晴らしいサイトでした)

写真は、レアアイテムのぽこちゃん。
リハの日にペコちゃん焼きを10個買ったら、
ぽこちゃんが一人混ざっていました! 感激。
Pokochan
チョコボールの金のくちばしぐらいにうれしいです。

後ろ姿。かぐら坂 ぽこちゃん と書かれています
Pokochanushirosugata
                        
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コメント
CHIKA | 2007年4月22日 (日)
本日14時~の部に参加させていただきました!
ホームスターは天上や壁に投影してプラネタリウムのように楽しむものだとばかり思っていましたが、何かに投影することで色々と表情が変わる面白さを体験することができました。
お茶会や万華鏡の映像の投影もあり、好きなことづくめで…とても素敵な時間を過ごすことができました。
ありがとうざいました!!!

さる子 | 2007年4月23日 (月)
本日はありがとうございました。お目にかかれて嬉しかったです。
「星愛で茶会」とても楽しい時間を過ごさせていただきました。久々に刺激を受けました。自分の中の何かが動き始めたような感覚です。ホームスターの威力にもビックリで、いずれ絶対に手に入れたいものの1つになりました。またユニークなイベントを企画してください。楽しみにしております。

emi | 2007年4月23日 (月)
CHIKAさん。
星愛で茶会にいらしていただき本当にありがとうございました。
そうなんです。ホームスターは間接照明的に使うといろんな表情がうまれて、一家に一台ホームスターというより一部屋に一台ほしくなります。
お茶会、万華鏡、好きなことづくめとおっしゃっていただきありがとうございます。そして、第一回の星愛で茶会。
前評判もわからない、前回行った人の参考の声もない、第一回目の催し物である星愛で茶会に心のアンテナを張って、いらしていただけたこと、本当にうれしいです。ありがとうございました。

emi | 2007年4月23日 (月)
さる子さん。
今日はいらしていただき、本当にありがとうございました。そしてお会いできたことがとてもとてもうれしいです。
ベリーショート、たぶんお着物と思っていましたので、すぐわかりました。そして、想像していた通りの素敵な方でした。
楽しんでいただけて本当にうれしいです。
ホームスターは、和紙が好き、いろんな表情の布が好きという方がお持ちになったらすごく星遊びができるアイテムだと思います。
きっとさる子さんはすでに、こんな使い方ってイメージされていらっしゃるのがおありかも。とてもニュアンスがある素敵な色合いのお着物でいらして、さる子さんの色のセンスはブログで拝見している通りだわって思いました。ご来場いただき本当にありがとうございました。

2007年4月15日 (日)

星愛で(その11)楽曲紹介を追加いたしました

ありがたいことに、星愛で茶会、今の段階でほぼ満席です。
この日だったら大丈夫だわと思っていた回が満席となっていて諦められた方もいらっしゃることと思います。
大変申し訳ありません。

「星の色、咲いた」の構成で今回使わせていただく楽曲の情報を追加いたしました。
ネットで試聴できる曲はその情報もアップいたしました。

満席となってあきらめられた方、
また遠くにお住まいで「興味があったけど行くことができないのよね」という方、
こちらの音楽に触れて、少しでも星愛で茶会の雰囲気をお楽しみいただけたら幸いです。

また、今回星愛で茶会に興味を持ってくださり、いらしていただける皆様。
「訪ねる前にどんな曲か聴いてみたいわ」とおっしゃる方もぜひ試聴くださいませ。

はじめての試みの星愛で茶会。
多くの皆様のお力でいろんな方にいらしていただけること、とてもうれしく思います。

段取りは大丈夫かしら。ばたばたしてしまわないかしら。
とかどきどき、緊張しておりますが、スタッフ一同、出来る限りのおもてなしでお迎えできたらと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。

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2007年4月 8日 (日)

ウォン・ウィンツァンの「春が来た」「春の小川」


Yaezakura
日本は縦に長く、4月とはいえ、北の地方は桜はまだでしょうし、
沖縄はもう初夏かもしれませんし、
春といっても、浅い春、春爛漫、さまざまでしょう。

そんな中で、春おすすめの音楽というとウォン・ウィンツァンの「春が来た」「春の小川」。
いずれも童謡をウォンさんがアレンジしたアルバム『童謡』シリーズに収録されています。

これらの楽曲をきくと、童謡って素晴らしいメロディーだったんだなとあらためて感じます。
童謡が素晴らしい音楽なのに、それに気づけにくいのは、
楽器の音、合唱の声など大人がきちんと聴くことができる童謡のアルバムがなかなかみつけられないからかなと思うのです。

そんな中で、ウォンさんの童謡シリーズを聴いた時は、
心の奥からじんわりとしたものがこみあげてきました。
こんな童謡を待っていたと。
おなじみのメロディーを奏でるピアノのこまやかで美しいこと。
そして何より素晴らしいのは比較的短い楽曲である童謡にウォンさんがご自身の作曲によるメロディーを加えることによって、
5~6分ぐらいの曲になっていること。

Nanohana_1
それぞれの童謡が、「春が来た組曲」「春の小川」組曲と呼びたくなるような聴き応えのある世界になっています。
ウォンさんのメロディーが、童謡のもともとのメロディーを発展させ、
その歌がもっている魅力、世界観を広げているのです。
「春が来た」。音楽がふんわりとおわります。
春の妖精や小僧たちが山や里をまわって、そっと地面に着地するようなかんじで。

「春の小川」。春の川がよろこんで流れてゆくような快活さにあふれています。

歌は入っていませんが、流れる調べに思わず歌詞を心の中で口ずさんでしまったりしていて、
自分自身の中に童謡がしみこんでいるのをあらためて感じます。

試聴できます。ウォン・ウィンツァンさんの
「さとわミュージック」をご覧ください。
『童謡』シリーズの中から、春の季節にちなみ、春が来た、春の小川をとりあげましたが、
故郷、野ばら、海etc. 名曲がいっぱいです。

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星愛で(その10)茶室は日本のプラネタリウム

プラネタリウムを訪ねて「教会と似ている」と感じる方は多いことと思います。
プラネタリウムと教会っていくつも共通点がありますよね。たとえば

・頭上に高いドームがあること
・天を感じさせること
  教会は天使、天上の世界(heven)を感じさせます。
  プラネタリウムは宇宙(space)を感じさせます。
・光を感じさせること
  教会にはステンドグラス。プラネタリウムのは星の光。
・ともに日常を離れた聖なる空間であること
・その聖なる場で自分をみつめなおすひとときを求めに訪ねたくなること

プラネタリウムは教会のよう。だからこそクリスマスシーズンのプラネタリウム館はロマンティック。
教会のステンドグラスが半球のドームをぐるりと囲むようにパノラマ状に投影されるビジュアルアイテムを意される館もあったりして。
その中でアヴェマリアなどの楽曲を聴けばいっそう、プラネタリウムは教会の雰囲気に。

さて、日本ではどうでしょう。
日本でいうと、プラネタリウムは茶室とその空間としても役割としても似ていると思うのです。たとえば。

かがんで入る
 移動式のエアドームタイプのプラネタリウムに限り、
 ですが、身をかがんで中に入りますよね。
 茶室にもにじり口という小さな入口があります。
(今回星愛で茶会を開催する神楽坂の山庵。
 使用しませんが奥にある三室めの山庵と呼ばれる茶室は
 にじり口からお入りいただくようになっています)。
 身をかがめて茶室に入る感覚は
 まさにエアドームのプラネタリウムに足を踏み入れるようです。

閉ざされた空間であること

日常を離れ、雑念をはらって訪ねるところ

わずかなアイテムで、限りない世界を感じさせる
 茶室にいろいろなものがごちゃごちゃ置かれることはありません。
 〔一服の茶〕に美意識が集中されています。花、掛け軸などごくわずかなアイテムで季節感を表現したり。
 「華美、過剰」よりも、「一つ、潔さ、収斂」。
 それが「わび、さび」につながるのかしらと思います。
 プラネタリウムも日常生活に溢れるアイテムをそぎ落とし、基本は「星の光と闇」だけが広がる空間。
 両者ともそのストイックさが濃密な空間を創り出しているのだと思います。

光の演出
 茶室では光の取り入れ方も大事なようです。
 心を研ぎ澄まし、茶に集中できるように「照明が煌々と明るい」ではなく、 
 「ほの暗い空間」を作り出すそうです。
 プラネタリウムも繊細な星の光、夕焼け、夜明けの薄明など、光を演出する施設です。

見立ての美
 茶室は山奥の庵をイメージして建てられるようですね。
 露地と呼ばれる茶室へ入るプロムナードは、山の辺の庵へ辿る道を模しているそうです。
 また、茶の釜の湯が沸く音を〔松風〕と呼びます。
 シュンシュンという音を松林を渡る風に見立てているそうです。
 一方、プラネタリウムにも「見立ての美が」。
 プラネタリウムから決して本物の星が見えるわけではありません。
 ドームに映る小さな光を「星」に、ドームを「宇宙空間」に見立てているわけですね。
 そしてさまざまな星の並びを、犬や白鳥やうみへびに見立てたところから星座も生まれているのですね。

見立てを愉しむために想像力が大切
 茶室もプラネタリウムも、いらした方がどれだけその「見立て」の中に自ら、身を投じることができるか。
 想像力を働かせることができるかがポイント。
 この茶室が人里離れ、鳥がさえずり木々が風にゆれる野辺の庵だと
 どのくらい感じることができるか、一輪の花にどのくらい季節を感じることができるか。
 プラネタリウムも、満天の星空をどのくらい臨場感持って感じ取ることができるか。
 波の音や海のパノラマの上に広がる星に、どれだけ、浜辺で満天の星を眺めている、
 という体感を感じることができるかetc.。
 客人一人一人が、想像力という「遊び」を愉しむ。
 そんなところも茶室とプラネタリウムの共通点だと思います。

一足踏み入れると、日常を離れた別世界。心のサンクチュアリ。
茶室とプラネタリウムは空間構造も、心への役割もそっくりだと思いませんか。

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桜とたぬきと春が来た

私の住んでいるエリアでは、ソメイヨシノが桜吹雪となって散り見ごろ。
そして八重桜と銀杏の新芽がうれしい季節となりました。
銀杏って樹木の中で春の芽が出るのが遅い植物の代表選手だと思います。
それでも、幹や枝から小さな若緑の芽をみると小指の爪にも満たない大きさなのに、
しっかり中央が割れた銀杏の葉の形をしているからラブリーだなって思います。

Sakuranoyama

このあいだは、バスに乗って発車を待っていると、他の乗客の方の「あら、たぬき」の声。
窓の外をみると、桜の木が並ぶ通りのアスファルトの上を普通にたぬきが歩いていました。
猫がのそのそって歩くのとまったく同じように。
茶色くて、しっぽがぶわっと太くて、鼻先がちゅんと尖っていて。
檻にはいっていない生たぬきを住んでいるエリアで見られたことに感激しました。

桜並木の下を歩くたぬき。風流を解しているのかしら。
Shidaremurasaki_1

春だから、春をいっぱい感じられる音楽をきいてみたいですね。
Otometsubaki
おすすめの音楽「春が来た」「春の小川」は
こちらに。

画像はいずれも横浜青葉区の「こどもの国」で。
一番上はまだ桜が満開になる前。淡いピンクのグラデが綺麗。
中はしだれ桜の少し濃いピンクとだいこんの花の薄紫色の組み合わせが素敵。
下は「乙女椿」。色合いと花びらの形が薔薇のピエール・ロンサールみたい。
そして和菓子の練り切りの椿の造形みたいだったので気に入りました。

星愛で(その9)プロフィール

星愛でにかかわってくださるアーティストと私のプロフィールです。

川村忠晴(かわむらただはる)
/ホームスターによる星の灯り制作

造形作家。ほうずき、すすきなどの植物に小さな電球を組みこむことによって、
植物の色、シルエットを映し出す照明をつくる第一人者。
竹、ひょうたん、豆などの素材を生かしたアンプやスピーカーの製作ほか、
アート、コンサートなどの空間演出もてがけています。
星愛で茶会では、茶席「海月亭」の床の間での植物の灯り、ひょうたんスピーカー、
せせらぎが竹の筒の中を流れているような体感を楽しめる竹スピーカーの演出も担当。

山見浩司(やまみこうじ)/「星の色、咲いた~万華鏡花宇宙」映像制作

万華鏡作家。繰り広げられる色彩の美しさ、万華鏡本体の独創的なフォルムのアート性で日本のみならず世界でも評価されています。
テレビドラマ「牡丹と薔薇」のタイトルバックを手がける他、
プラネタリウムでは秋田恵美とのコンビで「宇宙は光に満ちている」「星空万華鏡~あなたの隣の奇蹟~」の2番組をプロデュース。

星愛で茶会では床の間に万華鏡の大輪の花を飾ります。
一人で覗いて楽しむ小宇宙である万華鏡をみんなで共有する愉しさをお届けします。

岡田静(おかだしずか)/茶席コーディネート・語り

女優。劇団四季退団後、ミス・サイゴン、カルメンをはじめとするミュージカルの舞台他、
ナレーターなど幅広いジャンルで活躍。
プラネタリウムでのヒーリング番組「スターライトヒーリング」シリーズのレギュラーナビゲーターの一人。
上質なコットンをおもわせるさわやかな語り口で多くの人を魅了しています。

星愛で茶会では、自らの茶道の心得を生かして、茶席をコーディネート。
また、松風軒での上映プログラムでのナビゲーターをつとめます。

秋田恵美(あきたえみ)/総合プロデュース

五島プラネタリウム、サンシャインプラネタリウム、サンシャインスターライトドーム満天他で
50本あまりのヒーリングプログラムを企画制作。
シナリオ、選曲、演出をフルに担当して五感で楽しむリラクセーションプログラムというスタイルを確立。
星空に夜の虹、万華鏡、絵本イラストなどが広がるアートとのコラボで人気を博す。

星愛で茶会では松風軒での上映プログラムのシナリオ、選曲を担当。
茶室という空間に五感で「星を愛でる」ひとときを創りあげます。

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2007年4月 7日 (土)

星愛で(その8)「星の色、咲いた」の構成

山庵には3つの茶室があります。
星愛で茶会(hoshimede chakai)「星の色、咲いた」はその中の2つ、
海月亭(かいげつてい)と松風軒(しょうふうけん)を使っておこないます。

はじめに。

Chashitsuiriguchi
神楽坂通りに面した山庵(さんあん)の入口1階で受付をしていただきます。

地下への階段を下りて、山庵に入っていただくと、
そこは神楽坂の街から、山の辺の庵にワープしたような別世界。
せせらぎとさえずりの音が皆様をつつみます。

1)茶室海月亭にて呈茶
  
Kaigetutei
お手前をご覧いただいたあと、お抹茶とこの茶会のために創作された和菓子「春の一番星」をお召し上がりいただきます。
お抹茶の香り、和のアロマをお楽しみください。
床の間を飾るのは、川村忠晴による植物の灯り。
クリスマスのイルミネーションに使われるような小さな電球(麦球)が植物の色をほのかに照らし出し、
葉脈や葉の形が光と影のシルエットを作り出します。
お茶を一服してゆったりとしたひとときをお過ごしいただいたあと、松風軒へご案内いたします。

※せせらぎとさえずりの音は長い竹から聴こえてきます。
それは川村忠晴作の竹スピーカー。ほんとうに水が竹の筒を中を流れているような体感がするんです。

せせらぎと小鳥のさえずりは中田悟のアルバム『ストリーム』より。
市井を離れて、春の野山にある庵にいるようなそんな雰囲気をお楽しみいただけたらうれしいです。

2)茶室松風軒にて
約30分、闇に浮かぶ星空と万華鏡を心やすらぐ音楽とともにお送りします。

①川村忠晴×ホームスター 
和紙などの素材にホームスターの星空を投影。
闇に銀河の掛軸、星の丸窓他が浮かび上がります。
星空が立体的に見えたり、星の光が瞬いているように見えたり。
植物の灯りの第一人者川村忠晴とホームスターのコラボで生まれた星空の情緒をお楽しみください。

音楽  Frozen Fantasy/広橋真紀子 アルバム『snow』(デラ)より
アンビエントな音の世界を創り出すアーティスト、広橋真紀子さん。
この曲も音のひろがりがとても気持ちいいのです。
シャラシャラと瞬く音が銀河の星ひとつひとつの囁きのようです。

音楽 Ave Maria/上原奈未 fromシャナヒー
シャナヒーはヨーロッパの古くから伝わる音楽を独自のアレンジで演奏しているユ ニット。
このAve Maria、グノーやシューベルトのものほど知られていませんが、
闇の中で心にしみこんでゆくような敬虔な歌声でとてもいいのです。


②ホームスターで春の星座解説

ホームスターを茶室の壁に投影して、春の星座解説をおこないます。
ゆるやかな音楽とともに星空が動くホームスターの日周運動の心地よさもお楽しみいただきます。

音楽 雲の国/広橋真紀子 アルバム『rainbow』(デラ)より
少し低音でほろんほろんと奥行きがある音。シャラシャラと高いところをきらめいて流れてゆく音。
とても心地いい楽曲です。本当に雲の上にいるかのよう。ゆるやかなテンポがホームスターの星の動きと絶妙にあう名曲です。        

③山見浩司による「星の色、咲いた~万華鏡花宇宙~」

山見浩司による万華鏡映像を床の間に投影します。
香るような音楽にのって、星や花をイメージした色の世界が広がります。
この万華鏡花宇宙を彩るのは、地球という星のマテリアルであるアメジスト、アクアマリンなどの鉱物やガラス。
まさに、地球という星の色が咲きあふれます。

1曲目 ジムノペディ/川岸宏吉 アルバム『hi・to・ri』(アマホロミュージック)より
サティのおなじみの曲をアフリカのハープ「コラ」が奏でます。
日本の琴にも似た音色。水面に水彩絵の具をぽつん、ぽつんと垂らしていくように、ゆっくりと音が広がってゆきます。

2曲目 Rape-Blossom Field/ツルノリヒロ アルバム『月をつくった男』(トゥループロジェクト)より
都留教博さんのバイオリンの音色がとてもつややかです。大地をなめらかに撫でてゆくように。ほんのり甘い風のように。艶(つや)やかとは色が豊かということ。皆様はどんな色が浮かんできますでしょうか。

3曲目 桜(チェリーブロッサム)/ 賈鵬芳(ジャー・パンファン)アルバム『月光』(パシフィックムーン)より
二胡の名手、ジャー・パンファンさんの名曲。
桜だけではなくすべての花の咲きあふれるあでやかさ、よろこび、そして散るときの儚さを少し含んだ雅びな調べとともに、
万華鏡の華をお楽しみください。

ジャー・パンファンさんのHPで「桜」の調べを試聴いただけます。

プログラム終了後は

待合(茶室のロビーにあたるスペース)には宇宙をモチーフに山見浩司の万華鏡作品を展示いたします。
また、海月亭では、川村忠晴の植物の灯りカード、山見浩司による万華鏡グッズも販売いたします。

どうぞ、宇宙の星、この地球という星の色、光を心ゆくまでお楽しみくださいますように。

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2007年4月 4日 (水)

星愛で(その7)お作法にはこだわらずに

星愛で茶会と名付けましたこのイベント。
茶道のたしなみがないと参加は難しいのかな、なんて心配はなさらないでくださいませ。

お茶席では、裏千家の方にお茶を点てていただきますが、
この記事を書いております私、秋田自身も茶道の心得はほとんどありません。
茶室、茶人、茶の湯の美学に非常に惹かれているので、少しずつ勉強をしているところです。

ですので、お作法にこだわらずにいらしていただけたらと思います。
お茶席の場でも無理に正座をされる必要はありません。
その場で簡単にお茶のいただき方をお話させていただきますが、
ご自由なスタイルでお茶も和菓子も召し上がりください。
京都のお寺に行って、お庭の一角でお抹茶をいただくことってありますよね。
あのような感じでかしこまらずにご体験ください。

という意味では正式な茶会ではないのですが、
ホームスターとコラボをしていただくお二人のアーティスト、
川村忠晴さん、山見浩司さん、私も茶の美学をリスペクトしております。

茶室は過剰、派手よりは、そぎ落とされた、最小限のもので表現する収斂された美、潔さ、侘び、寂びの世界。
掛軸と一輪の花、そこにおもてなしする側「亭主」の心がこめられているようですね。

星愛で茶会はこの掛軸と一輪の花が、銀河の掛軸と、万華鏡の花となります。

というように茶の美学を私達なりに受け止めながら、スタイルは正式な茶会とは別のものとなります。
どうぞ茶道未体験の方もご遠慮せずにいらしてください。

【服装】
気軽な服装でOKです。ただ、畳の上にあがっていただきますので、
素足でいらっしゃる方はソックスをご用意いただけたらと思います。
ジーンズもOKですが、ジーンズですと、
正座ではなくても座る時にお腹とかもものあたりとかが窮屈かもしれません。
ご自身が慣れていて楽に座れる格好をお薦めいたします。

お着物でいらした方を\1,500にさせていただいたのは、神楽坂が和の街だから。
今、お着物を楽しむ若い女性が増えていて、
お着物でお出かけできるところをもっともっと探していらっしゃるのではないかしらと思うのです。

「星愛で茶会」と魅力的な和の情緒の街、神楽坂めぐりをお着物で楽しむ一日のセットにしていただけたら幸いです。

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2007年4月 3日 (火)

星愛で(その6)星愛で茶会「星の色、咲いた」4月20日~22日、神楽坂の茶室「山庵」にて開催します

Hoshimedehochan_1 天井に映し、自宅で満天の星を楽しめる
家庭用プラネタリウム”ホームスター”。
間接照明のように見立て、和紙に映すのも魅力的です。
闇の中、手を伸ばせば触れられそうな先に浮かび上がる
繊細な星空。
夜空やプラネタリウムの満天の星空とも違う味わいが
生まれます。

そこで、二人の作家、川村忠晴&山見浩司が
ホームスターとコラボ。
茶室に星空、万華鏡花宇宙を咲かせます。

新たな星の愉しみ方。
花鳥風月を愛でるように星を愛で、
この茶会のための創作和菓子「春の一番星」とともに
お茶をいただきながら、心静かなひとときをお過ごし下さい。

Hoshizora
川村忠晴×ホームスター
による銀河の掛軸

繊細な星の光が立体的に、
そして瞬いているようにみえます

画像はイメージです

床の間に広がる山見浩司の万華鏡花宇宙。
Pinkmangekyo_1

万華鏡に使われるオブジェクトも
アメジスト、アクアマリンをはじめ、
地球という星のマテリアル。
まさに、この星の色が、夢幻の
花宇宙となって咲きあふれます。


   
イラスト Chiharu Hojo

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コメント
CHIKA | 2007年4月22日 (日)
本日14時~の部に参加させていただきました!ホームスターは天上や壁に投影してプラネタリウムのように楽しむものだとばかり思っていましたが、何かに投影することで色々と表情が変わる面白さを体験することができました。お茶会や万華鏡の映像の投影もあり、好きなことづくめで…とても素敵な時間を過ごすことができました。ありがとうざいました!!!

さる子 | 2007年4月23日 (月)
本日はありがとうございました。お目にかかれて嬉しかったです。「星愛で茶会」とても楽しい時間を過ごさせていただきました。久々に刺激を受けました。自分の中の何かが動き始めたような感覚です。ホームスターの威力にもビックリで、いずれ絶対に手に入れたいものの1つになりました。またユニークなイベントを企画してください。楽しみにしております。

emi | 2007年4月23日 (月)
CHIKAさん。星愛で茶会にいらしていただき本当にありがとうございました。そうなんです。ホームスターは間接照明的に使うといろんな表情がうまれて、一家に一台ホームスターというより一部屋に一台ほしくなります。お茶会、万華鏡、好きなことづくめとおっしゃっていただきありがとうございます。そして、第一回の星愛で茶会。前評判もわからない、前回行った人の参考の声もない、第一回目の催し物である星愛で茶会に心のアンテナを張って、いらしていただけたこと、本当にうれしいです。ありがとうございました。

emi | 2007年4月23日 (月)
さる子さん。今日はいらしていただき、本当にありがとうございました。そしてお会いできたことがとてもとてもうれしいです。ベリーショート、たぶんお着物と思っていましたので、すぐわかりました。そして、想像していた通りの素敵な方でした。楽しんでいただけて本当にうれしいです。ホームスターは、和紙が好き、いろんな表情の布が好きという方がお持ちになったらすごく星遊びができるアイテムだと思います。きっとさる子さんはすでに、こんな使い方ってイメージされていらっしゃるのがおありかも。とてもニュアンスがある素敵な色合いのお着物でいらして、さる子さんの色のセンスはブログで拝見している通りだわって思いました。ご来場いただき本当にありがとうございました。

2007年4月 1日 (日)

桃源郷に行ってきました

この辺りの人たちが「桃源郷」と呼ぶ丘がある--

暮らしの中で楽しむ様々な美のエッセンスを学ばせていただいている
さる子さんのブログ、
さる子の「こんな毎日」 (3月18日)で、
そんな素敵な場所があることを知りました。

すぐに行きたくなり、訪ねてみました。
一週間前の金曜日のことです。

バスを降りて、こっちかしらと坂道を登ってゆくと・・・・・。
本当に桃源郷でした。
Tougenkyo

なだらかな起伏の丘に濃いピンク色の桃が並んでいました。
眺望は開けています。
桃の丘の反対側はマンションや住宅が並ぶ丘。
あちらの丘に住んでいる人は毎年この桃畑を見られるのだわーと感激していると、この桃畑の奥に
Momonohana
本当の桃源郷がありました。

なだらかな丘(山と認定していいかもしれない起伏です)にさきほどの桃よりも少し落ち着いた赤さの桃が咲いています。
桃のまわりは森。木々の新芽の緑色もきれいです。
いい天気で空には鳥たちが。
ホーホケキョ、トゥルルルル・・・・・クケキョクケキョ。
鳥のさえずりにエコーがかかっているところが、この空間の広さを感じさせます。
のどかです。
平日だったためか、写真撮影のシニア世代の男性。
赤ちゃんを抱いた娘さんとお母さん。と訪ねる方もちらほら。
車でやってきた二組は、いずれも杖をついた70代後半~80代のおばあちゃまと娘さん(お嫁さん)という組み合わせ。
車から降りて、杖をついて桃源郷をガードレール越しに眺め「今年も見れたわねえ」の一言。

その言葉を脇でききながら、私までしみじみと感じました。
桜も梅も素敵だけど桃がこんなに素敵だったとは。そして、こののどかさ。
「この景色を来年も見るために生きていこう」そんな風に思わせる世界が目の前にありました。

MomohidariMomomigi










「理想郷」を表す言葉はいろいろあります。心のオアシス、サンクチュアリ、
極楽浄土、エルドラド黄金郷、ジパング、シャングリラ、常世、ニライカナイ・・・。

皆様が理想郷を思い描いた時、どんなビジュアルが浮かびますか。
どんな言葉がぴったりですか。

私の場合は心の奥で描いていた理想郷は「桃源郷」だったんだと実感しました。
花咲き、緑が芽ぶき、風そよぎ、鳥がさえずり、空青くのどか。
それは風景というよりも「境地」。
すべてのものが健やかでおだやかな生命感を放っていて、しずかなよろこびに満ちているという。

ふと左側を見ると桃の奥に少しピンク色がかったところがみえました。

わかりづいらいと思いますが、この写真の中央奥にある高い木の右側です。
Okunimohakken
勝手に奥桃源郷と命名。向かってみました。
途中くだりで視界が開けなくなるので、目指す場所を見失いました。
小高い覚栄寺に昇ってみると、ふたたび奥桃源郷がみえました。

奥桃源郷まで歩いていきました。
Okutougenkyo3
いろんな野菜を栽培している一角でした。
早咲きの桜の薄いピンク色とのコントラストが綺麗でした。

2008年の桃源境はこちら 2009年の桃源境はこちら
2010年の桃源郷はこちら

桃源郷シリーズINDEXはこちら

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emi

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。月に魅せられ、毎日、月撮り。月の満ち欠けカレンダー(グリーティングライフ社)のコラムも担当。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。   コンタクト:各記事のコメント欄をご利用くださいませ。コメントは私の承認後、ブログ内に反映される仕様にしています。公表を希望されない方はその旨をコメント内に明記くださいますようお願いいたします。
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