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2007年5月11日 (金)

コンビニと教会と

高校時代のクラスメイト。
生活環境はそれぞれ違っているけれど互いの誕生日などにお祝いメールのやりとりなどをしている友達から電話がありました。
弾んだ声で。
彼女が「今日も星日和」のブログを読んでくださっていることは知っていたのですが、
5月3日の「コンビニで働く人は街の守護神」に同感!!というありがたい電話だったのです。
晴佐久昌英さんという神父さんの本「大丈夫だよ」に同じ感覚で綴られた詩がある。
それを私に伝えたい!と電話をくれたのでした。


だいじょうぶだよ

 

 

 

早速彼女が電話口でその詩(結構長いのですが)を朗読してくれました。
晴佐久さんのことは存じ上げなかったのですが、詩集も何冊も発表されている神父さんでした。

調べたらアマゾンでも扱っていました。↑

彼女は、私のブログを読んでもう一つ、マクドナルドのCMを思い出したと語ってくれました。
「一日の最後に会った人は笑顔でした」というようなコピーのCM。
彼女から電話をもらった時は見たことがなかったのですが、昨日このCMを見ました。

どこで誰が仕事ぶりをみているかわからないよね。
ちょっとした態度の一つ、心の込め方一つで、誰かの気分がかわったりする。
どんなところでもできるかぎり、すがすがしい行いをしていたいよね、なんて電話で盛り上がりました。

晴佐久昌英さんの詩「ぼくらの街のセブンイレブン」。
どんな詩かといいますと、深夜のセブンイレブンを教会に、やってくるお客様を信者にみたてて綴られています。

少し抜粋してみます。

迷える子羊を導く赤と緑のステンドグラス
    ・  ・  ・
まばゆい聖堂のドアを開けると
流行りの賛美歌が静かに流れ
おでんの匂いのお香が漂う
    ・  ・  ・
ここだけは年中無休の降誕祭深夜ミサなので
にわか信者たちはようやくほっとして
似た者どうしがはにかんで連帯する


この神父さんが人里離れたところで隠遁しているのではなくて、
世俗の人々の生活をきちんとみつめながら生きていらっしゃることがわかります。

とくに印象的だったのは最後。
コンビニで働く人を司祭さんにたとえ、おつりなんてとんでもないとお客様の心で語られています。

ただひとこと言ってくれたら 
「ありがとうございました」と
今夜はそのひとことで生きていける
扉の向こうは闇なのだから


あらためて気づかされます。コンビニで夜中に雑誌を読んで長居している人。
部屋に一人でいたくはない何かがあって、人恋しさがあってコンビニに来ているのかもしれないなって。

私自身、一人暮らしだったのに、夜中に無謀にも貞子が出てくる小説「リング」を読み、
あまりに怖くなって部屋に一人でいられなくなり、近所のコンビニ2~3店舗をはしごして夜明かししたことを思い出しました。

いろんな人のいろんな人生が交錯しているのがコンビニかもしれませんね。

「ぼくらの街のセブンイレブン」 晴佐久昌英(全文)

肩をすくめてぶらつく夜

闇の向こうに浮きび上がる

ぼくらの街のセブンイレブン

迷える子羊を導く赤と緑のステンドグラス

今どき二十四時間あいている教会があるなんて

どのみち放蕩息子には行くあてもなく

おなかを空かせたまま眠りたくはないから

まばゆい聖堂のドアを開けると

流行りの賛美歌が静かに流れ

おでんの匂いのお香が漂う

ここだけは年中無休の降誕祭深夜ミサなので
にわか信者たちはようやくほっとして
似た者どうしがはにかんで連帯する

みんなここに来てはじめて気づく

何が必要だったのか何が足りなかったのか
牛乳ください洗剤ください
愛をください勇気をください

こんなぼくでも買える夢をください
セブンイレブンいい気分

素数五番目の7と六番目の11を素敵に並べて
(7番目の13は不吉だから)

みんな朝から晩までいい気分でありますようにと
きっと奥の祭具室では
段ボールに囲まれて修道士がひざまずく


ぼくらの街のセブンイレブン

ここには何だってある

手帳に貼りつける聖画
携帯にぶらさげる聖像
聖書だって立ち読みできる暖かい礼拝堂へ
こんなにも愚かだった一日の果てに

こんなにも夜遅く帰ってきたのに

おふくろのように何も聞かずに迎えてくれる

だからこんな聖なる夜は少しだけ優しい気持ちで
小さなパンを一個とワインの小びんを一本

ああ司祭様おつりだなんてとんでもない

これは献金なのに
ただひとこと言ってくれたら

「ありがとうございました」と
今夜はそのひとことで生きていける

扉の向こうは闇なのだから

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コメント

emiさん、こんにちは♪
私もあまりにも共感した前回のemiさんのお言葉に、感動の思いをコメントしたのに、あれ?全部消えてる~(:ー:〉。
しかし!今回のページにまたまた感動した私です♪☆よかったー♪そうして、気になっていた詩集のご紹介もありがとうございます!!
この神父さまの詩、素敵ですね。私も早速探してみます☆
この神父さま、まるで良寛様や、聖フランチェスコのような方なのですね^-^。あたたかくて、そっと心に寄り添ってくださっているようなそんな詩でした。この詩ひとつでもだけでも120%心は温まります。コンビニは、私も教会のようなオアシス的な境地を感じています。コンビニの扉を開くと必ず元気な挨拶でどんな人にも迎えてくれる場所は世界中どこを探してもそうあるものではないと思いますし、無差別に開かれた扉はオープンハートな「大丈夫だよ」の世界への入り口のようですものね♪そう!近所のコンビの店長も子供に大人気のスーパーマンならぬストアーマンがいます。
私もemiさんと、お友達と一緒にこの話題に関しては熱く語り合いたい!そんな思いです^-^☆それにしても、emiさんの心豊かな話題性にはいつも感動してしまう私なのです。ありがとうございます。

若林さん。
前回の「コンビニで働く人は街の守護神」にコメントくださったのでしょうか。
私のPCがあまり調子がよくないせいか、私の操作ミスだと思います。コメントが消えてしまったのですね。申し訳ありません。そしてどんなコメントをいただいていたのでしょうか。若林さんの思いをうかがってみたかったでした。

もう一度コメントをくださりありがとうございます。

若林さんもコンビニに教会のようなオアシス的な境地を感じていらっしゃったのですね。
<必ず元気な挨拶でどんな人にも迎えてくれる場所は世界中どこを探してもそうあるものではない>
本当にそうですね。スーパーとかではお客様が入るたびにいらっしゃいませ、はないですし。
ご近所に子供達に大人気のストアーマンがいらっしゃるとのこと。素敵です。子供達に人気ってことも素敵だし、お子さんからお母様でいらっしゃる若林さんにその声が届いていることも。

P.S.
操作は慎重にを心がけますが、これからももしお書きくださったコメントが消えてしまうようなことがありましたらお手数ですがどうぞおっしゃってくださいね。

emiさん♪
いえいえ。私は、公私共に認めるうっかりさんなのでありましてですね、よってコメントが届かなかったのはemiさんのPCのせいではございませんとも!!よくたってしまうのです^-^。先日は古い着信メールをまとめてうっかり迷惑報告に入れてしまって主人にお説教をもらったしだいなのですから^-^。
コンビニにって、あんなに無防備なのに、全国の普及率からみても大きな事件の発生率が少ないと思いませんか?先日新聞で学者の方が、社会の安全推進には、挨拶が必須とコメントされていたのを見て「ああ!これだよ!!」と分ったのです。今の子供は「外では絶対に言葉を交わしてもいけない。」と教育されています。結局顔がお互い分っていないのですよね。幸い私は、ボランティアで朝の読み聞かせに小学校に行かせていただいているので子供達に会うと急に硬い表情が笑顔満面に光りだす一瞬にあえるのですが。そんな時、「ごめんね。私達大人があなた達から挨拶までも奪ってしまった」と心が痛むのです。そんな中、コンビニの店長さんは「宿題見せてみな。とか、帰ったらお母さんにただいまって言えよ!」とか、ドリフのエンディングみたいに声をかけているのです。学校の先生よりも先生らしいおじさんなのであります。・・・と、前回はこのような内容でありました。実に「光り人」な方々が多いのですよね~♪母が、戦後日本が共産国にならなくてよかった。神社仏閣はことごとく崩壊しただろうと言う言葉が思い出されます。が、私は、コンビニが日本にあってよかった!!どんなに近代化しても、日本人にはなくなっては困る心があるのだと娘の私も感じている昨今です。

若林さん。
いえいえ、私はしょっちゅううっかりをしてしまうので。そして前回のコメントの内容を教えてくださりありがとうございます。
挨拶が大事。なんかわかる気がします。
小学校で読み聞かせをされていらっしゃるのですね。警戒心を持つことを家でしつけられている子供達が心を開く瞬間。素敵ですね。

ドリフのエンディングのようなコンビニの店長さん、いいですね~。考えたら、子供が遊び帰り、塾帰りに寄れるお店ってコンビニか本屋か文房具やか駄菓子や。
大人は八百屋やクリーニングやさんと顔なじみになることができるけど。
買っても買わなくても気楽に寄れるコンビニの方が子供達の顔を覚えてくれていると、そんなお店が近くにあるとうれしいですね。

若林さんのコメントに、私もさらにコンビニの大切さを感じました。

電話で詩の朗読-素敵なお友達をお持ちですね♪

晴佐久昌英さんという牧師さんの本
「大丈夫だよ」、機会があったら読んでみます。

教えて下さって、有り難うございます。 

おんぽたんぽさん。
この記事を読んでいただきありがとうございます(*^。^*)。

私も晴佐久さんの詩集を読んでみたくなりました。
高校時代の友人は、セプンイレブンを家族で経営することになった友達がいて、その家族にエールを送るつもりでこの詩集をあげたそうです。

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emi

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。月に魅せられ、毎日、月撮り。月の満ち欠けカレンダー(グリーティングライフ社)のコラムも担当。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。   コンタクト:各記事のコメント欄をご利用くださいませ。コメントは私の承認後、ブログ内に反映される仕様にしています。公表を希望されない方はその旨をコメント内に明記くださいますようお願いいたします。
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