台風一過のベランダ星
台風のあとに、地震。被害が少ないことを祈ります。
さて、台風一過の日は、夕焼けがきれいだったり、いろんな形の雲が夕陽に染まる様子がみられます。
昨日もそんな夕焼けに出会えるかしらと思ったのですが、台風の抜けが遅く夕焼けを見ることはできませんでした。
ですが、その後、思いがけない星日和に。
昨夜8時。家々の照明もたくさん灯り、
交通量も多く無数のヘッドライトが飛び交うので夜空は明るいままです。
また、台風が通りすぎても早いスピードで雲が空を流れていきます。
雲があるとそれがレフ板のように地上の明かりを映してしまうので空が余計明るくみえます。
なので、夜更けの雲ひとつないコンディションと比べたら、決して星が見えると思えない昨日の夜8時。
にもかかわらずとてもよく星が見えました。
私の住んでいるエリアでは宵空では木星とさそり座のアンタレスが見えても、さそり座のほかの星はよくみえません。
けれど、昨夜は夜8時の段階でさそり座のフック状になっているTの付け根の星からJフック状の星までキレイにみえました。
いて座もクリアにみえました。
目が慣れてくると、まるで打ち上げ花火の金の粉の最後の消え際ぐらいの明るさで星の粉が空にちりばめられているのがわかります。
そして飛行機の運航も再開されたからなのでしょう。
飛行機のライトがあちこちに動いていくのもきれいでした。
台風一過に星をみる楽しさの一つは、流れる雲。
目の錯覚で星の方が夜空を動いているようにみえたり、
自分自身が船に乗って進んでいるように感じられたり、
その不思議な感覚が気持ちいいんです。
その後夜22時、夜中の2時30分と星空を楽しみました。
夜中は、空気がしんしんとしていて冬の空を眺めている時の空気感でした。
この時眺めていたのは10月中旬から下旬の宵空にあたります。
地味めのいて座、みずかめ座。
みなみのうお座のフォーマルハウト(南の一つ星)も南南東の空の低いところにキラリ。
空の低いところに星が見えるのってすごく楽しいです。
近所の家の屋根のすぐ上とか街路樹の先に朝露のようにピカリとか。
私のところのベランダはひさしが張り出しているので、空の高いところにある星をみることができません。
外に出たほうが全方位カバーでき、もっと目立った星座を見ることができるはずなのですが。
それでもベランダ星に愛着があります。
このベランダの風景になるために現われてくれる星たち。いつもおなじみの風景を彩ってくれる星。
ベランダというアングルが固定されているところから眺めるからこそ、時とともに動いていく星の運行を感じ取ることができます。
屋上や庭で星をたくさん眺められる方はその恵みをぜひ満喫してください。
そして、街の中の家。しかもベランダしかスペースがない方も、
部屋を暗くし10分目を慣らすだけで見えてくる星はいくつもあるのでその恵みを楽しみましょ。
私のベランダ。すぐ外に街灯があるので、
サインペンで星のスケッチをしているとその線もしっかりみえるくらいの明るさがあるんです。
それでも姿を見せてくれる星がいくつもあるのです。
決して星をちりばめた~というわけではなく、ぽつぽつだけど、一つ一つがいとおしくなります。
(2015.1.29追記。
ステラナビゲータ10で
2007.7.16.02時30分の星空を
再現してみました)
星やプラネタリウムINDEXはこちら
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コメント
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コチラ群馬では再び雨の夜空でゴザイマス。
…そして今朝は久しぶりにベランダから富士山が観えて、なんだかありがたい1日がスタートしました。
コチラはナゼか星よりも朝陽と夕陽が異様に綺麗です。
実家のベランダでは、毎晩!植物の手入れをしながら月光浴。
そして連日の朝帰り…車から降りた瞬間、まだ薄暗い空を見上げた時に飛び込んでくる☆が大好きです。
空気もいくらか新鮮なので、疲れててもチョビっと得した気分で夢を観ます。
しかし最近、綺麗な星空ご無沙汰中デス。
投稿: 楽友堂 | 2007年7月16日 (月) 22:40
楽友堂さん。こんばんは。
群馬での日々、朝陽と夕陽が異様にきれいなんですね!きっと近くの山、遠くの山並みのシルエットの向うに迫力ある色が広がるのでしょう。
朝帰りで星をご覧になられているのですね。
車を降りて、夜明け前の星っていいですよね。どうぞ夜更けの運転お気をつけください。
群馬といえば雷のメッカ。
こわいけど雷の色と音も心掻き立てるものがありますよね?
投稿: emi | 2007年7月16日 (月) 23:18
そうですね…近くにも『雷電神社』て在りますね。
そのぐらい、この地域は落雷が多かったようです。
(オマケに突風も良く吹くみたい)
農家の方々のおうちに覗うと、必ず『雷除』のお札が目に入ります。
悪天候に家中のコンセントを引き抜く習慣が今でも根強いみたいです…なので家電の設定がメチャクチャなおうちも多いです。
『雷』…地球最古のエレクトリック。
古代人はどんな想いで雷を観てたんでしょうか?
そんな想像でもココロ掻き立てるものもありますね。
投稿: 楽友堂 | 2007年7月17日 (火) 12:45
楽友堂さん。
私は埼玉出身なのですが、群馬は「雷三日だね」と雷のメッカであることはきいていました。
「雷除け」のお札というものが存在することはじめてしりました。お札にあやかりたいくらい、落雷が多いってことですよね。
雷電神社なんて名前の神社もあるなんて。
雷・・・地球最古のエレクトリック。
この言葉すっごく気に入ってしまいました!
本当にそうですよね。火や火山のマグマを見ることがあっても、ネオンっぽい色とかメタリックなブルーやパープルの光って日常になかったでしょから。
古代の人は、雷をへびに見立てる。矢に見立てるみたいなことを聞いていましたが、あの光に何を感じたのかきいてみたいです。
投稿: emi | 2007年7月17日 (火) 21:13