チェコ天文学の夕べ
昨日13日は花実さんに誘っていただいて、
広尾のチェコ大使館での講演会に行ってきました。
現在神戸大学で地球惑星科学の研究をされている阿部新助氏が「チェコ天文学最前線」と題し、
自身が勤務されたチェコの天文台でのお話etcをされました。
興味深いお話が、美しい写真、映像とぐいぐいひきつける話術で展開され、とても面白かったでした。
小惑星探査機「はやぶさ」搭載機器開発に参加し、はやぶさ打ち上げとともに、
プラハ郊外のオンドジェヨフ天文台に赴任されたとのこと。
首都プラハから40キロというのに食料雑貨屋1店、夜までやっている飲み屋2軒ということに驚かされました。
村の風景もきれいでした。
流星・水星・小惑星などの太陽系小天体の観測研究を専門をされていらっしゃる阿部さん。
ロケットの打ち上げの画像を紹介しながら、
この地上は大気という重いものが流れている深い海の底にいるようなもので、
重力を振り切って、圏外へロケットを飛ばす、脱出するとういうのは本当に大変なことなんです、
というようなことを語られました(正確な言葉をメモしそこなっています)。
地表って青い大気の海の底だわ~とは今までもイメージしてはいましたが、
ロケットに携わっている方が語るその言葉はものすごーい実感が込められていて興味深かったです。
それから小惑星「イトカワ」のお話が展開されます。
イトカワを探査し物質を持ち帰る探査機はやぶさプロジェクト関係者の間では、
「イトカワ」をらっこに見立てているということが紹介され、
壇上の後ろのプロジェクターにしっかり目鼻がついてラッコになってる小惑星「イトカワ」の姿が映し出されました。
すごくかわいーい。
もう「イトカワ」は空に浮かぶラッコにしか見えません。
早速家でPCを開いてみました。講演会で見たのとは少し違うかもしれませんがイトカワラッコがみつかりました。
はやぶさについて精力的に情報をアップされている「松浦晋也のL/D」というブログ内のこちらのページです。
明治のスナック「カール」にも見える「イトカワ」にラッコの目鼻がついています。なんて愛らしいんでしょ。
小惑星シュークリーム。小惑星餃子、すいか座とか、
「こんなもの空に浮かんでいたらいいな」って思うものを名付けたら、もっともっと宙を見上げるのが楽しくなるかもしれませんね。
チェコのオンドジェヨフ天文台、世界最高峰という設備が完備されているわけではないそうです。
ただ、そのハンデの中でのチェコの天文学の特徴は、地道な研究と斬新な発想だとか。
そのため、流星や小惑星の研究分野に力が注がれているそうです。
チェコといったら絵本やアニメのイメージでしたが、そこに「流れ星」も入るなんて、チェコの魅力の奥深さを感じます。
イトカワらっこ第二弾はこちら
星やプラネタリウムINDEXはこちら
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