ユーミンと花実さんとこせのりこさんと
エンターテインメント三昧の5日間でした。
水曜日にはユーミンのシャングリラを、
金曜日には花実さんのライブ、
土曜日にはこせのりこさんのライブを聴きにいきました。
〔シャングリラ〕
シャングリラに行くのははじめて。ゴージャスさにびっくりしました。
コンサートあり、サーカスやシンクロナイズドスイミングあり、光のスペクタクルあり。
おおげさかもしれませんがオリンピックの開会式や閉会式での凝ったセレモニーぐらいのゴージャスさを感じました。
一国が威信をかけてはりきる五輪セレモニーと同じくらいてんこもりのことを一人のアーティストが中心となってつくりだす。
そのユーミンのパワーにびっくりしました。
ステージでも、ロシア人の参加者何十人の名前をすらすら言えたり、階段を昇り降りする体力にも感動。
ユーミンも七変化するけれど、舞台も七変化。
さっきまでユーミンが歩いていたところがいつのまにか水の空間になって、
またいつのまにか水がひいて、ステージになってというのがものすごく幻想的。
ステージ中央にユーミンが寝そべるようにして歌い、
そのまわりでシンクロがおこなわれている時は、
まるでそのシンクロがユーミンの描いている夢の心象風景のようにみえてすごく幻想的でした。
ディズニーシーのアリエルのアトラクションを1000倍ゴージャスにしたようなシャングリラ。
横浜アリーナ全体も深い海の中にみえたり。が楽しかったです。
あと、懐かしかったのが「朝陽の中で微笑んで」。
ユーミン世代の私。家路に向かいながら、シャングリラに使われなかった往年の名曲も次々と頭の中にフラッシュバック。
そして意外だったのは、一つ一つの歌に当時恋愛していた人のことを思い出すというよりも、
この歌今の気持ちにぴったりなのよねと女友達とユーミンの歌詞談義で盛り上がったことがよみがえってきたこと。
疎遠になってしまった何人もの学生時代の女友達が恋しくなりました。
〔花実さん〕
花実さんのコンサートは吉祥寺のマンダラ2。
至福のひとときでした。花実さんはオレンジを基調した素敵な柄のふんわりしたドレス。
その姿はビクトリア調の女性のようでもあり、エキゾチックなペルシアの女性のようでもあり。
私は勝手に「ビクトリアンモルディアナ」というキャッチフレーズを思い浮かべました。
(モルディアナはアリババで活躍する女性ですね)。
出演者は花実さん(ボーカル)、ツルノリヒロさん(キーボード、バイオリン、その他etc)、古川昌義さん(ギター)
山本"P"恭久さん(パーカッション)の4人。
派手な花火演出もありません。けれどとても豊かさを感じました。
ライブって音のバランスがむずかしくて、会場が広くなればなるほど、
音を純粋に楽しむよりも、音質は二の次で迫力と大勢のファンでの一体感を楽しむになってしまいますよね。
マンダラ2での4人のバランスは見事。どこ一つとってもノイジーな音がなく、
安心してすべての音に身をゆだねることができる心地よさ。
映像が映し出されることがないコンクリートうちっぱなしの無機質なステージなのに、
人魚の歌etc.花実さんの詩の世界のイメージがひろがってくる豊かさ。
アーティストとの距離が近く、アーティストが全身から放つ生命力を肌で感じられる。
その生命力が会場中に広がるのを感じられる。
アーティストに自分の拍手の音が届く。咳払いしてもそれがきこえてしまう。
そのぐらいの距離感で大好きなアーティストのコンサートを楽しめるのが一番の贅沢なのだと、その幸せを満喫しました。
〔こせのりこさん〕
ピアニストのこせのりこさんのコンサートは原宿のアコスタジオ。
共演はジャンベの奈良大介さん。
こせさんは昨年にも奈良さんとのセッションをされていますが、
この時もピアノとジャンベの組み合わせ、すっごくいい!と思っていたのです。
こせさんのピアノとジャンベ、やっぱりすっごくよかったでした。
ピアニストはいろんなタイプの方がいらっしゃいますがこせさんはずしりと濃厚系(私の主観)。
ケーキでいうと、アメリカンタイプの大型で軽い感じでもないし、
フランス菓子のような小ぶりでちまちまいろんなことに凝ってあるっていうタイプでもなく、
ずばり「ザッハトルテ」のイメージ。
アフリカのサバンナをのっそのっそと動物が雄大に歩く。
みたいな雰囲気のこせさんのピアノだからこそ、
クラシック系の楽器との組み合わせではなくて奈良さんのジャンベが合うのだと思います。
ライブでもふんわり空をわたる雲のような「空を飛ぶ夢」や賛美歌のようなテイストの曲も素敵でしたし、
ジャンべとの組み合わせで、大地を感じさせるずしりとして深いリズムのグルーヴ感が最高でした。
ピアノとジャンベという組み合わせってなかなかないですよね。
どうやって思いつかれたのかうかがってみると。
奈良大介さんが出演されていたライブをこせさんが見にいかれたのがきっかけだったとか。
その出演者が会場にいらしているこせさんを紹介し、
急きょ即興でこせさんがピアノを弾かれたのだとか
(こういう演出って事前にリハとかしてそうですが、本当に打ち合わせなしの即興だったそうです)。
そのこせさんの演奏にすぐその場で奈良さんがインプロビゼーションでジャンベを合わせ、
それがとてもよかったので、今度一緒にやりたいですねと意気投合されたのだとか。
組み合わせされるべくして組み合わせる者同士はそんな風に突然引き合わせるのかしら、なんて思いました。
アーティストにとって、より大きな会場でコンサートができることがステップアップの証なのかもしれませんが、
私は大きなハコは逆に「ハンデ」にしかみえません。
ユーミンはそのハンデを越え、彼女でなければできない独特のシャングリラの世界を創りあげられましたが。
できればユーミンも100人ぐらいの会場でしっとりと聴いてみたいです。
そのためにはユーミンが毎日3ステージを何年も何年もロングランしてもらわないといけないのでしょうが。
画像は山本"P"恭久さんが使っていらしたシャラシャラ。
メノウのような色合いの石の音も、ライトに映し出される色合いもキレイでした~。
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