コトバ+音+影---いのちの祝福
「星日和」という言葉がきっかけで作曲家ササマユウコさんとの出会いがありました。
ササマさんのピアノ音楽、心の中にとてもなめらかに広がっていきます。美しい色と風が波紋のように心の中にを潤していきます。
私が仕事でお世話になってきた真砂秀朗さんとササマさんが一緒にライブをするというお話もあってさらに縁を感じていたのですが、そのササマさんが音楽監督と演奏をされる催し物があるということで、8月22日、行ってきました。
横浜の大倉山記念館でおこなわれた「コトバ+音+影」。
「BABY in ME」の企画です。私ははじめて知ったのですが、「BABY in ME」はおなかの中に赤ちゃんがいるということが端からわかりにくい妊娠初期の妊婦さんをサポートする活動のようです。 →大倉山記念館。クラシカルな建物。
「コトバ+音+影」の前半は、みどり助産院の山田みどり先生のお話。
興味深かったです。みどり助産院では出産直後、赤ちゃんは臍の緒を切らずにそのまますぐにお母さんの胸元に連れていき、抱かせるそうです。すると赤ちゃんは安心したかように泣きやむのだとか。そして立ち会った人みんなに、お母さんと赤ちゃんを繋いだままの臍の緒に触れさせるそうです。すると、トクトクという響きが指先に伝わってみんな感動されるのだとか。
胎内記憶のお話も。赤ちゃんが生まれる前の記憶を言葉を覚えはじめた頃に話し出すというのは知られていますが、みどり助産院でも「お母さんが綺麗だったから、お母さんのところにやってきたの」「お母さんのおなかの中にいた時、夕陽眺めたよね(実際にお母さんはマタニティ中に夕陽を眺めていたのだとか)」とお子さんが語ることがあったとのこと。
記念館のホールの天井。寄木細工みたい↑
先生の声と話し方もとても安心できる雰囲気。不安なことが多い妊婦さんにとって、山田先生に診てもらえることは自分だけではなくおなかの赤ちゃんも安らげていいだろうなって思いました。
第二部は影絵音楽劇「とことこ」。
ポルト+ポルタイユによるダンス影絵。音楽監督・ピアノがササマユウコさん。尺八が坂田梁山さん。
尺八でのドビュッシー「月の光」ではじまります。
スクリーンに浮かび上がるダンサーのシルエット。
繰り広げられるのはお母さんのおなかの中にいる時のこと。
ダンサーの影と時々効果的につかわれる、建物の影絵と、それぞれのシーンを引き立てる音楽とでとても魅せられました。シンプルだからこそ想像力をかきたてられます。
歩く、どんどん歩くという場面がありました。ダンサーが光源から遠ざかることでスクリーンに映る歩く人の姿がどんどんどんどん大きくなっていく。影絵。素朴な仕掛けで「自在」な演出ができてしまうことにびっくり。
音はピアノと尺八だけなのですが、ササマさんが、一度グランドピアノの蓋の中に手を伸ばして、その弦をはじいたり、坂田さんが尺八をぽんぽんと叩く場面がありました。
たった二つの楽器なのに豊かな音の世界を感じました。
胎児が生まれてからの世界も印象的。雪の結晶のようなモビールがスクリーンに映し出されたのですが、色がついていてとても綺麗。それまでモノクロの影の世界だからこそ、幻燈のようなカラフルで淡い色が心にしみました。
そして林未知さんの朗読にもじーん。
お母さんのまなざしで赤ちゃんに向かって語られる中で「あなたが最初についた嘘に気づく。それは私もついた嘘だから」というような言葉にどきっときました。
守られた側から、守る側になると、「こんなふうに私は見守られていたのか」あるいは「見抜かれていたのか」って感じることがあります。現在子育てをされている林さんならではのきめこまやかな視線を感じました。
二部の最後はもう一度「月の光」。今度はピアノと尺八で。
雪の結晶のような花のようなカラフルなモビールがスクリーンに揺れていたせいもあるのでしょう。
「月の光」ってこんなにあたたかい楽曲だったんだ~と目からうろこ。
フルートなどの「月の光」が青白い光だとすると、このピアノと尺八の「月の光」はオレンジ色のガス燈のよう。
あたたかさが胸に広がるイベントでした。
さて、ササマユウコさんのアルバムはBEN-TEN Recordsさんで試聴&購入できます。ぜひぜひ豊かな音の世界を訪ねてみてください。
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コメント
色んな曲、聴いてきました。
良い音色ですね♪
最近、自分の本心を言うことに
ついて考えてて、ちょっと
心がおもたくなってました。
「一人になる」ことに臆病に
なっていたのかも知れません。
その心のしこりを、ササマユウコさんの
音楽が、綺麗に流してくれました。
emiさん、今日も素敵な曲を紹介して
下さって、どうもありがとうございます。
投稿: おんぽたんぽ | 2007年9月 1日 (土) 18:12
おんぽたんぽさん。
早速聴いていただけてうれしいです。
ササマさんの音楽すっごくいいですよね~。
お部屋の中にいい香りのアロマを流すように、美しい音楽が香るかんじ。
誰よりもタフな心を持っていらっしゃる、物事を明るく考えることを身につけてこられたおんぽたんぽさんが、心がおもたくなることがあったというのはきっと本当におんぽたんぽさんだからこそ「みこまれて」与えられてしまった課題なのでしょうか。
ぜひぜひまたそこを乗り越えて、その乗り越えるヒントを私達みんなに教えてくださいませ。
投稿: emi | 2007年9月 1日 (土) 22:55
大倉山、生まれた場所のすぐ近くなのに
降りたことなかったです
こんな建物があったとは
子供の頃、大倉山はなぜかいつも雪が降っていて
スキーが出来る場所なんだと信じていましたっけ
投稿: ポポ手 | 2007年9月 3日 (月) 21:01
ポポ手さん。すっごく意外です。
近所だとかえって行かないものかもしれませんね。
箱根の富士屋ホテルを思わせるようなクラシカルな洋館でした。
木の扉も高い天井も落ち着きます。
投稿: emi | 2007年9月 3日 (月) 22:01
お久しぶりです。
大倉山記念館、いろいろな音楽の催しが開かれているんですね。私も4月にチターと揚琴のコラボ・コンサートで行きました。合間に中国茶のサービスをするプログラムがあり、先生のお手伝いをしたのです。
駅から坂を上がって行く道が、ドラマチックでとても素敵に感じました。途中左手にあるおしゃれなパン屋さんは、遠くからも買いに来る名店だそうですよ。
投稿: しーかん | 2007年9月 4日 (火) 17:51
シーカンさん。
いかがお過ごしでいらっしゃいましたか。
チターと揚琴のコンサートをあの空間でっていうのもとてもよかったでしょうね~。その中で中国茶のおもてなしのお手伝いをシーカンさんがされたなんて。きっと誰もがあの空間で落ちついたひとときを楽しんだことでしょう。
あのパンやさん。有名なんですか?
結構ぎりぎりの時間に駅についてしまったのですが、目に入って、おいしそうで、あの店に吸い込まれてたくさん買っちゃいました!
実際、おいしかったし、イベントに遅刻しなかったのでよかった!
投稿: emi | 2007年9月 4日 (火) 21:15