ガガーリン76/地球は青かった(中国語編)地球像个天藍色大球
ガガーリンの言葉「地球は青かった」。
海外ではどんな言葉で語られているのかを当時の新聞から追っています。
中国語編は「人民日報」から。
人民日報でガガーリンの人類初の有人宇宙飛行のニュースは
1961年4月13日の一面から大きく取り上げられています。
ガガーリンは中国語で「加加林」。ボストークは東方号。
地球は青かった、の言葉は4月14日の紙面に出てきます。
「空は暗く、地球は青みがかっていた」は、
ガガーリンは4月12日帰還後にイズベスチヤとプラウダの新聞記者に
いろんなことを報告した言葉の一つ。
海外の新聞を今まで見た中では、
「地球は青みがかっていた」という言葉を小見出しにすらしないものもあります。
人民日報では中見出しぐらいの扱い。
これは、日本の新聞各紙についで大きく取り上げているという印象を持ちます。
ソ連の英雄が宇宙への道に勝利した
という大見出しの次に
加加林在飛行中看到太空黑洞洞、地球像个天藍色大球
とあります。
訳すならば、ガガーリンは飛行中に宇宙が暗く、地球が青い大きな球であることをみたという感じでしょうか。
「天藍色的大球」って美しい言葉ですよね。天藍色は空色。文字面だけで私たち日本人も想像できますよね。
以下に続く本文はイズベスチヤ版ではなく、プラウダの記者がプラウダに載せた原稿が基となっています。
「宇宙の中で空はどうでしたか」
「暗かったです。同志諸君。とても暗かったです」
「一方、地球は?」
「青みがかっていました。大きな球のようでした」というものです。
その中国語訳は
「黑洞洞的、同志們。很暗」「地球呢?」「是天藍色的。像个大球」となっています。
※藍など、パソコンで簡体字が出せず、繁体字に換えているところもあります。
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「黒洞洞」って真っ暗な宇宙の茫漠とした感じをよく表してますよね。人間の手には届かない、自分たちにはどうしようもできない恐れのようなものがあるニュアンス…。でも、宇宙って本当は豊かな空間なのかな、と素人考えながら思います。
投稿: シーカン | 2008年1月13日 (日) 14:10
中国語の専門家であるシーカンさんにご覧いただけてうれしいです。
私は第二外国語で習ったという記憶はすでに体の中にほとんど残っておらず・・・
黒洞洞。真っ暗な宇宙の茫漠した感じが出ているのですね。そして人の力を超えた恐れのようなものがあるニュアンス。
シーカンさんが感じられたニュアンスが私にも伝わってきます。うれしいです。
今晩もひきつづき人民日報シリーズをアップします。
投稿: emi | 2008年1月13日 (日) 15:07