ガガーリン77/「青い光の輪」の中国語訳
人民日報にもガガーリンの「地球は青い光輪につつまれていた」にあたる言葉があります。
その言葉は、4月16日の記事。
15日モスクワの学者会館でのガガーリンの言葉を紹介しています。
いくつもの章で綴られていますが、その一つの章の見出しが
地球有一个瑰麗的蔚藍色的光環
「地球は美しい淡い空色の光輪につつまれていた」に該当すると思うのですよね。
本文を抜粋してみます。
下に書き添えた日本語訳はこの中国語からのものではなくて
ロシア語原文からのものですが(ガガーリン21参照)、
ほぼ一致していそうなので併記してみました。
天空是一片漆黑。
空の色は完全なる黒でした。
天上的星星比从地面上看得更加清楚、更加明亮。
この色を背景に、宇宙では星はより明るくはっきりと見えます。
地球本身有一个很特殊的、很瑰麗的光環。
地球は独特の青い光の輪につつまれています。
你向地平線看去、這个光環可以看得很清楚。
青い光の輪は地平線を眺めた時に、それがとてもよくわかります。
可以看到从浅藍色慢慢地轉為蔚藍色、藍色、紫色、然后変成深黑色。
やわらかな薄青色から、空はとてもなめらかに美しく、
青(ガルボイ)色へ、濃い青(シーニー)へ、
すみれ色にそして最後には完全なる黒へと移りかわってゆきます。
這是一種令人難忘的色彩変幻。
言葉で伝えることはできません。
他継続説、在飛出地球的陰影以后、太阳光透過地地球大気層、于是整个光環的顔色就有些不同了。
地球の陰から出る時、太陽の光が地球の大気を通してさしこみます。
ここでは光の輪は別の色合いとなります。
緊挨着地平線可以看到一条鮮艶的金黄的寛帯、這条寛帯后来通過虹的全部的顔色轉変為天空的深黑色。
地表に接した地平線の間際は明るいオレンジ色に見えました。
この色はしだいに虹の全色に移り変わっていきます。
青(ガルボイ)へ、濃い青(シーニー)へ、すみれ色へ、黒へと。
人民日報は簡体字で書かれていますが、パソコンで出すのが難しいものは繁体字に換え、チャンポンになっています。
中国語がおわかりになる方にはかえって読みづらいかもしれませんが、
「ガガーリンの言葉はこんな表現で中国の方達に伝わったんだ」と感じていただければ幸いです。
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コメント
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面白いですね!とても興味深く読みました。ソ連のガガーリンは中国人にとっても英雄だったでしょうから、かなりの紙幅をさいて取り上げたのではないかしら。
当時のこの新聞はどこで見つけたのですか?
投稿: シーカン | 2008年1月14日 (月) 14:14
シーカンさん。興味深く読んでくださりうれしいです。人民日報は早稲田大学の図書館にマイクロフィルムで保管されていました。
OBなら校友として簡単な手続きをすればOK。その他の一般の方もたぶん手続きを踏めば閲覧OKのようです。自分で閲覧しながらその場でコピーできます。
おっしゃるようにガガーリンに関する記事の量が多くて、すべてを私は訳して読めているわけではありません。字面とロシアや日本での報道のされかたから、この記事はこんなことを述べているはずだなと推測できるのが漢字という共通項があるからで、助かっています。
シーカンさんならすぐぱぱぱと書かれていることがおかわりになるかも。お国柄なのでしょうか。報道記事の他に、このニュースに触発された「詩」みたいなものがさかんに掲載されている印象があります。
投稿: emi | 2008年1月14日 (月) 19:16