がんばれ受験生
去年、顔なじみだった男の子に今日、町の中でばったり会いました。
去年高3。私はこの子が毎日、朝早くから夜遅くまで受験勉強をしているのを知っていました。
会うのはひさしぶり。しかも初めて見る私服姿。
それでもすぐにわかりました。
大学生になったのかなと思ったら浪人しているということでした。
「去年すごくがんばってたのに」と口にすると、
安全圏の大学を受けなかったこともあり、今年再挑戦するとのこと。
まだまだ成長期なのか、浪人して精神的に鍛えられたのか、すごくタフになったイメージがありました。
今まで挨拶しあうだけで、きちんと会話をしたことがなかったのですが、
目指している学部や将来つきたい仕事のビジョンをキリッと前を見据えるような目で語ってくれました。
親にもうお金は使わせたくない。
心配かけたくない。という言葉も。
センターも受けたというので手ごたえをきくと、物理は去年よりはるかによくできたという自己採点。
実力がついていることがわかりづらい科目もあるけれど、
去年よりはるかに力ついていると自分自身が思えるものもあるとのこと。
「それなら今年は絶対大丈夫よ」と言うと、
「いや。わからないです。この時期、現役が一番のびる時期ですから」と顔をひきしめました。
けれど、ぜんぜん焦りを持っているようにはみえません。
一回り大きくなったようにみえるというと「ただ太ったんです」と照れくさそうにするし、
笑顔はまだあどけなさが残るところもありますが、
<頑張ってここまで来た>と彼自身が自信をもてる浪人生活を送ってきたということが、
言葉や顔つきや姿勢すべてから伝わってきました。
駅まで一緒に歩いて別れ際、握手をしました。
受験生として充分に頑張っている彼に「がんばって」は適切じゃないしと思いながら、「
それだけがんばってきたんだから絶対大丈夫」と月並みなエールの言葉しかかけられなかったのですが、
「でもー」とか「無理っすよ」とかそんな言葉ではなく、
間髪いれずに「はい」という力強い声が返ってきました。
ぴっとした視線とともに。
そして、激寒(げきさむ)の中を歩いてきたのに、
握手した手はあたたかく、「がんばります」とぎゅっと握りかえす手に力強さを感じました。
気負いではなくて、気迫が静かにきちんとみなぎっていること、
迷いのない様子が手からも伝わってきました。
私が励ます側かしらと思うのに、逆に私が元気をもらった感じ。
彼は私の名前も私がブログをやっていることも知りません。
生活圏が変わったので、この先はもう会うことも言葉を交わすこともないかもしれません。
それでもささやかだけど祈りたい。
絶対うまくいく。今年こそ。念願の道への一歩をつかめますように。と。
そして、現役浪人含め、どのくらいの方がこのブログをごらんになっているのかわかりませんが、
みなさんの努力が報われてほしいです。
競争率があるのだから、受験者全員がハッピイっていう結果はありえないのかもしれないけれど
・・・・風邪を引かずに。
現役も一年、二年と受験のために心血注いだ人たちもみんな、悔いが残らないよう最後のラストスパートをがんばってください。
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