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2008年2月22日 (金)

雪の結晶を観察した人たち(その4)---フック

5)1666 ロバート・フック(Robert Hooke)が『Micrographia』で初(初ではないかも。詳細は一番下に)の顕微鏡によるスケッチを24種ほど掲載。

人物/イギリスの物理学者。
掲載文献/『Micrographia』(1666)

詳細/調べてみて文句なしに面白かったのがこのフックです。
ヘルマンの『scheekrystalle』で紹介され、日本の各書(cf.2/17の記事)でも掲載されていましたが、ヘルマンの本でも他の本でも掲載は図版の一部にしかすぎなかったんです。

Robertこちらが『Micrographia』の1ページ。
六角形の雪の結晶のフォルムがかなり繊細克明に描き分けられているのがわかりますね。
ヘルマンをはじめ、日本の各書で紹介されていたのは上部のFig2(3段で描かれた雪の結晶)。Fig3(右下のヒトデみたいなもの)の掲載はありません。

このページには6種のスケッチがあります。

『Micrographia』は、ありがたいことに『ミクログラフィア 微小世界図説』として翻訳本が出版されています。そこから図に添えられた解説を紹介しましょう。
(青字は引用部分)

Fig2は 顕微鏡で見たさまざまな雪の形〔結晶〕
Fig3は、ある雪〔の結晶〕を顕微鏡で見たところ
この画像では少し切れていますが、左上の葉っぱみたいなものがFig4。凍った水を顕微鏡で見た時に、その表面に見出された形
その下のFig5が、凍った水表面に見出されたもう一つの形
そして、この画像では完全に切れてしまっていますが、この下にFig1とFig6があります。
Fig6は、凍った水を顕微鏡で見たときに見られる模様
驚くのはFig1です。なんと、凍った尿の表面を顕微鏡で見た時に、その表面に見出された形
Fig1も綺麗です。でも、いくらなんでも、凍った尿を顕微鏡でみなくても・・・・・。

『Micrographia』でフックは、いろんなものを顕微鏡で覗いています。髪や織物やダ二や・・・。
子供がお菓子屋で1000円以内で好きなお菓子を買っていいよ、って言われてあれこれ手に取るみたいに、顕微鏡という魔法の筒を手に入れたフックが、何を覗こう、これはどんな風に見えるんだ? じゃあ、これは?と興奮していろいろ試した様子、ワクワクして顕微鏡を覗く姿が目に浮かびます。

翻訳本/『ミクログラフィア 微小世界図説』ロバート・フック著、永田英治・板倉聖宣訳(仮説社 1985)
1984にも仮説社から出版されていますが、原寸大で再現したのが1985年版。
ミクログラフィア図版集―微小世界図説

ネット閲覧/

①『Micrographia』の本そのものが公開されているサイト。
University of Wisconsin Digital Collectionsというサイトでは、フックのこの『Micrographia』を全頁閲覧できます。(2008.2.22現在)
『Micrographia』の目次はこちらhttp://digicoll.library.wisc.edu/cgi-bin/HistSciTech/HistSciTech-idx?id=HistSciTech.HookeMicro になります

フックが使用した顕微鏡の図はPage Schem: I に。
[Observ. I. Of the point of a sharp small needle],   pp. Schem: I-4 をクリック。
Hooke_2



雪の結晶の図のページは、page Schem:Ⅷ に。
Observ. XIV. Of several kindes of frozen figures,   pp. 88-93 をクリック。
Hooke2_4


関する記述は、P91~92

原本をそのまま写真撮影なので筆のタッチもリアルに楽しめます。
(2015.2.5.パブリックドメインのようなので上記の画像2つを追加記載させていただきました)

②フックのスケッチを図案にしているサイト。

Paper Snowflake,comは、子供向けに雪の結晶の工作のパターンを紹介するとてもポップなサイトです。
この中に、フックのスケッチを元にした雪の結晶図案が取り上げられています。
(↑2015.2.5.現在はページ構成が変わってしまっています)

(2015.4.23追記。1662年にフックが描いた雪の結晶のドローイングを発見しました。
詳細はその15に。
細部の描き方から顕微鏡で観察して描いたものと思われます。
ですので、この『ミクログラフィア』が顕微鏡によるスケッチを初めて描いた本とは言えないかもしれません。


【雪の結晶を観察した人たちシリーズ】INDEXはこちら
雪の結晶全般はこちら

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コメント

emiさんのコメントを読んで
元気が出てきました。 いつも
どうもありがとうございます。

emiさんの書く日記は、フランス料理の様で、
何とコメントしたら良いのか、日本語を
まとめられず、時間だけが過ぎていって
しまう時もあります。

もちろん体調も、影響してるのですが
何か感じてることだけは、お伝えして
おきたくて。。。^^

家のご近所にも、猫の大好きなAさんが
いらっしゃって、まさにemiさんのお家と
同じ! 野良にも優しく、きっと猫に 
守られてるんだろうなと思ってます。

雪の結晶の授業を受けているかのような
emiさんの記事。 

世界にきっと、何人といない先生に
教えてもらっている気がします。

おんぽたんぽさん。
雪の結晶シリーズ。雪がとける季節までにできる限り進めておきないなあって思っています。
ご近所に猫好きなAさんがいらっしゃるのですね。
猫に守られている、その感覚わかります。

なんとコメントしたらいいか、なんて迷われたらそのままで、気軽にこれからも訪ねにいらしてくださいね。

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emi (秋田恵美)

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。
    コンタクト: メールアドレスはhoshibiyorihappy*yahoo.co.jp このyahooの前の*を@に変えてご連絡下さいませ
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