記念星をつくろう
卒業シーズンですね。
記念樹や、寄せ書きetc, 思い出に残るセレモニーが日本全国でおこなわれていることでしょう。
そこでもう一つ、記念星をつくってみるのはいかがですか。
仲間で空を見上げて、自分達の星を決めるんです。
離れ離れになっても、同じ空を見上げて、自分達の絆を確かめ合うために。
そのためには、明るく目立つ一等星、二等星を選びましょ。
都会に行った仲間が、星があまり見えないネオン眩しい街の空でもみつけられるように。
田舎に行った仲間が、空に満天の星が広がりすぎて、自分たちの星がまぎれてみつけられない、なんてことがないように。
さて、今、空を見上げて星を選ぶとすると、見頃なのは冬の星座ですね。
仲良し2人組だったら・・・ふたご座のカストル(二等星)とポルックス(一等星)。
双子の兄の方がちょっぴり暗い星なのですが、仲間内でポジションを分けるとしたら、生年月日の早い方がカストル。
後に生まれた方がポルックスかしら。
3人組だったら・・・オリオン座の三ツ星。という手もありますし、
冬の大三角(ベテルギウス、シリウス、プロキオン)もいいですね。
どちらにしても、夜空の中ですぐにみつけられる星の並びです。
4人組だったら・・・オリオン座の三ツ星を囲む4つの星を。
やはりどこにいてもすぐみつけられるところがいいですね。
5人組だったら・・・ぎょしゃ座の5つの星を。
一等星はカペラのみで比較的暗い星の並びですが、ホームベースのような綺麗な五角形を描く星たちは、
<5人のスクラム>というイメージにぴったり。
6人組だったら・・・冬のダイヤモンドの6つの星がお薦め。
オリオン座のリゲル、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオン、
ふたご座のポルックス、ぎょしゃ座のカペラ、
おうし座のアルデバランというように冬の星座の一等星6つをつないでできる大きな六角形です。
6人の中に双子座生まれと牡牛座生まれの方がいらしたら、なおさらこの六角形が自分たちの記念星に思えそうですね。
7人組だったら・・・しかも、リーダー1人+6人という組み合わせだったら、
上の冬のダイヤモンド+その中央に輝くオリオン座の一等星ベテルギウス、なんていかがでしょう。
春、それぞれが別々の環境で新しい生活をするために離れ離れになる。
それは友達だけではありませんね。
転勤、進学などで、大切な家族の一員が単身で遠くに離れるというケースもあることでしょう。
もし、おじいちゃん、おばあちゃん、おとうさん、おかあさん、3人兄弟という7人家族構成だったら、
それこそオリオンの三ツ星(3兄弟)とそれを囲む4つの星の並び(大人たち)を家族星に。
そうそう、くれぐれも選ぶ星にはご注意ください。
今の時期ですと、オリオン座の近くで3つの赤い星が三角形を作っていますよね。
「あの赤がラブリーだから、私たちトリオをあの赤い星たちにしよう」なーんて考えると・・・大変。
来年に空を見上げた時に、赤い星が2つ並ぶけれど残りの1つは遠くにポツーンってことになりかねません。
それはなぜか。赤い星の三角形はオリオン座のベテルギウス、おうし座のアルデバランともう一つ「火星」の組みあわせだから。
恒星と違い、惑星である火星はぐんぐん位置を変えていきます。
たまたま今綺麗に三角形に並んでいる位置に来ているだけなのです。
ほとんど配置の変化のない恒星で、自分たちの形を夜空にみつけてみましょ。
(2015.2.7追記)
ステラナビゲータ10で2008年2月29日19時30分すぎの星空を再現してみました。
赤い線は2人組。
黄色い線は3人組。
水色の線は4人組。
薄い線の五角形(一部緑の線と重なっていますが)は5人組。
緑の線は6人組。
緑の線+ベテルギウスが7人組にぴったりの星の並びです。
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