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2008年2月19日 (火)

雪の結晶を観察した人たち(その2)---マグヌスとケプラー

2月18日にダイジェストでまとめた雪の結晶観察の歴史。
それぞれの人物や本について、ネットで文献や図版が見られるものもあります。年代順に何回かに分けて、ご紹介します。

1)1555 オラウス・マグヌス(Olaus Magnus)。世界最初の雪のスケッチを描く

人物/スウェーデン、ウプサラの大司教。
掲載文献/『Historia de gentibus septentrionalibus』(1555)

Olausmagnus2 詳細/北欧の地理、文化、民俗学的なものetc.をまとめた『Historia de gentibus septentrionalibus』の中で、空から降る雪の絵を描きました。
これは世界最初の雪の形のスケッチとも言われているようです。
ただ、ご覧の通り、けっして写実的なものではありません。
ただ、マグヌスは雪の結晶を肉眼で認識していたのではないかと思います。
というのは、雪についてこの本の中で
「北極に近づけば近づくほど、降る雪の量と質が変化するようである。それで、芸術家には知られていない沢山の形や姿のものが、なぜ、どのようにして、このようなやわらかい、小さなものに、このように突然刻みつけられるのか、理由をたずねるよりも、驚きの方が先に立ってしまう。つまりたった一昼夜のうちに十五か二〇、時にはもっと多くの変わった雪の形が見られるのだ。」 (『北方民族文化誌』より)と書いているのです。
結晶は肉眼で充分見えるので、様々な形をみつけていたのだろうと思います。

翻訳本/『北方民族文化誌』上下巻。谷口幸男訳(渓水社)。雪の絵は上巻に。
表記/『Historia de gentibus septentrionalibus』は英語では『History of the Nordic Peoples』

ネット閲覧/「Copyright-free Scandinavian Archive Prints~」 というサイトのhttp://www.avrosys.nu/prints/prints24-olausmagnus.htm で雪のスケッチを含む、この本の木版画多数閲覧可能。
        

2)1611 ヨハネス・ケプラー(Johannes Kepler)。雪が六角形であることを初めて認識。

人物/ドイツの数学者、天文学者。
掲載文献/小論文「Strena seu de nive sexangula」(1611)。

詳細/雪の結晶が六方対称であることを始めて認識。記述のみでスケッチはなし。

翻訳/「新年の贈り物あるいは六角形の雪について」榎本恵美子訳が『知の考古学』第11号に掲載。
表記/「Strena seu de nive sexangula」は英語では「A New Years' Gift, or the Six-Cornered Snowflake」
『The Six-Cornered Snowflake』として、Colin Hardieが1966年英語翻訳本を出しています。

ネット閲覧/「Strena seu de nive sexangula」は、「The Latin Library」
http://www.thelatinlibrary.com/ の
http://www.thelatinlibrary.com/kepler/strena.html で原文を閲覧できます。
Kepler's Discavery 」 というサイト(英語)のOn the Six-Cornered Snowflake もわかりやすそうです。

※雪の研究家でない私が、自分なりに調べて書いています。できる限りの文献をあたっています
    が、加筆修正もありえます。ご了承ください。転載もご遠慮ください。

【雪の結晶を観察した人たちシリーズ】INDEXはこちら
雪の結晶全般はこちら

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emi (秋田恵美)

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。
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