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2008年5月13日 (火)

ガガーリン81 来日その9 早稲田大学でのガガーリン

カテゴリー「ガガーリン」シリーズ。あちこち飛んでいますが、ガガーリン59 来日その8の続きです。
1962年5月に来日したガガーリンは5月23日(水)、早稲田大学で講演を行いました。概要は新聞各紙で報道されていますが、詳しい内容を早稲田大学の図書館で知ることができます。

資料1/早稲田学報(1962年7月発行 723号)
ガガーリンの講演内容の要旨(日本語訳)が掲載されています。ボリュームはB5サイズで4ページ分。ガガーリンの生の言葉を翻訳したものは少ないので、貴重だと思います。タイトルは<宇宙旅行の準備を!>

「宇宙飛行士に近い条件をもつ戦闘機の飛行士から選考しようということであった」とガガーリン自身が宇宙飛行士の候補となるまでやその後訓練のこと、1961年4月12日の人類初の有人宇宙飛行のこと他を語っています。
発射された直後の様子はこんな風に。
「飛行の最初の段階で宇宙船は表面にある装置を保護してくれる特別なカバーがあるが、大気圏を通るとはずしたので急に地球や空が見えた。私は前にも理論的には空の中はまっ黒であるということは覚悟していたが、地上の人間としては青空になれているのでいくらか痛快な感じだった。そして地表の湖、海岸線、森林、あるいは島々、シベリアの未開発の沃土もはっきりとわかった。地球は上から見ると風船か地球儀みたいなもので、私たちの予想できなかった一定の光輪---太陽光線が大気の中に入り分散するためにできたもの---がかこんでいる」
ガガーリンは無重力状態についてや、その後1961年8月にソ連が行ったチトフの宇宙飛行についても述べ、最後は宇宙開発の将来について触れています。抜粋でご紹介。
「私は今後も宇宙飛行はしたいが、そのときには日本の飛行士に会うか、あるいは一人の乗組員になって一緒に飛ぶことになればさらにうれしい」
「宇宙空間は未だに完全に研究されてはいない」
「いわば宇宙は人間を待っているのである。みなさんも早速準備をして下さい」

※青文字は引用部分。

この原稿(要約して翻訳した方のお名前の記載無し)には、「地球は青かった」の一文がでてこないのですが、同時期の早稲田大学新聞をみると、「地球は青かった」はやはり名フレーズとして語っていたのかなと思います。

資料2/早稲田大学新聞(1962年5月28日)
見出しは”地球は青かった”ガガーリン少佐 学園で講演 
本文から抜粋してみます。
「中谷科外講演部長、大浜総長のあいさつにつづいてガガーリンが演壇に立ち、宇宙飛行の技術に関する簡単な説明と少佐自身が飛行中に体験したことなどについてロシア語で話した」
「新聞などをつうじて知っている「地球は青かった」という言葉を当人から聞いて歓声をあげるものもいた」


講演のあとに聴衆による”都の西北”の合唱、総長から記念品贈呈があったと記されています。

資料3/早稲田大学百年史 第五巻
<外国名士の来学>という写真で綴るページがあり、その中に<ソ連宇宙飛行士ガガーリンの来学>としてガガーリンの写真が掲載されています。(ちなみに同じページにはインド首相ネール、ロバート・ケネディ、スカルノ大統領、カラヤンなどの来学時の写真が掲載されています)。
また<十章 国際交流の進展>ではこの1962年のガガーリンの来学について記されています。

「この日、ガガーリンは来日以来初めて軍服を脱ぎ、ブルーの背広で会場に姿を現すと、会場を埋めた約一万四千の学生から一斉に拍手が沸き起こった。ガガーリンは「宇宙旅行の準備を!」という題で講演した」他当時の様子が綴られています。

資料4/早稲田大学新聞(1962年5月21日)
「ガガーリン、最初の人の栄光と悲惨」という記事があります。
「空は暗かった。地球は青かった」と、地球の引力を脱して人類初の貴重な体験をしながら、その頭の中の思想が、国家という枠組から脱し切れていない。一国を越えての偉業が、結局国家の威信というきわめて地球的な世俗的なものにより強固に結びつけられてしまったのが残念というように書かれています。

※早稲田大学新聞は学生新聞の一つで少し政治色があるようですね。それでもガガーリン来日時に学内でこのような新聞を学生が目にできる環境だったということですね。

ガガーリンは5月25日に京都大学も訪ねています。その時の詳細も京大の図書館には資料がみつかるのかしらと思いました。

ガガーリンINDEXはこちら

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emi (秋田恵美)

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。
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