夏の終わりに聴きたいsou voce
夏真っ盛り。甲子園も北京オリンピックも真っ盛り。
応援しているチームのグラウンド通いをしはじめて11ヶ月。
クーラーの効いた室内にいるのもしあわせですが、
外に出て、夏の強い日差しと熱気を一身に浴びていると、
細胞の奥まで「夏」がしみこむ醍醐味を感じます。
時折吹く風に心地よさを感じたり、
日陰や木陰の有難さを感じたり。
八王子の夕暮れの空↑
猛暑続きですが、それでも私のエリアではもうヒグラシが鳴き、
空には入道雲と一緒に夏の終わりを感じさせるうろこ雲も。
そして、夏至の頃よりもどんどん日が短くなっていることも、時が進んでいるのを実感させます。
朝4時40分の空も1ヶ月前に比べて、少し暗くなっています。
そこで、今日は、夏の終わりの夕暮れ時にぴったりな音楽のご紹介。
それは、映画『オルフェ orfeu』のサントラ盤2曲目、TONI GARRIDOの「sou voce」。
10年近く前の曲になります。
当時東京ではJ-WAVEでかなり流れていた記憶があるのでご存知の方も多いでしょうし、
懐かしいーと思われる方もいらっしゃるでしょう。
オルフェ(サントラ) サントラ エイトールTP ワーナーミュージック・ジャパン 2000-03-23 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
トニーのメロウな声とギターがたまりません。
ギターの弦を左手の指が押さえる時のキュキュという音も入っていて、
なんだか、すぐ隣でギターを弾いて歌ってくれているような臨場感があります。
海に行くような間柄で、夏の終わりの人気が少なくなった浜辺で、
ふとギターを取り出されて、この曲を隣で弾き語り。
そんな演出をされて、キュンとハートを掴まれない女性がいるだろうか!!と思えるほどの楽曲です。
私が購入しているのは輸入盤。
アマゾン(上記)では2曲目、「君がすべて」となっているのが「sou voce」です。
さて、この映画『オルフェ』で、トニーは、詩人でありミュージシャン。
その詩と音楽で人々や自然までも虜にするオルフェを演じています。
この映画のモチーフはギリシャ神話のオルフェウス。竪琴の名手です。
オルフェウスは死んだ妻エウリディケを取り戻すために冥界にいきます。
幾多の立ち向かう怪物たちもその竪琴の美しい調べによってなごませ、
冥界の王ハデスに会うオルフェウス。
地上に戻るまでは決して後ろを振り向かないという約束で
エウリディケを連れてこの世に戻ることを許されます。
しかし、地上への暗く長い道中の最後で、
妻が後ろにいるか不安に駆られ、オルフェウスは振り向いてしまいます。
そして、ハデスとの約束を破ってしまったため、エウリディケは再び冥界に引き戻されてしまうのです。
失意のオルフェウスはその後、哀れな最期を遂げてしまうという話です。
そしてそのオルフェウスの竪琴は、その死を哀れんだ神によって空にあげられ、こと座となっているのです。
夏~秋は宵空にこと座を見ることができます。
夏の大三角を作るベガがその目印。
どうぞ、この「sou voce」を聴きながら、
こと座を見上げてみてはいかがでしょうか。
そこにオルフェウスの竪琴を思い浮かべたり、
「オルフェ」のトニーのギターを思い浮かべたりしながら。
« アスクルのささやかな幸せWクリップ | トップページ | 鶴に願いを »
「 星と楽しむ音楽」カテゴリの記事
- 幻の名曲の名前がわかりました。一風堂の「NEVER MIND」(2017.08.16)
- きらきら星 と なんて素敵な世界なんでしょう!!(その2)(2016.04.24)
- きらきら星 と なんて素敵な世界なんでしょう!!(その1)(2016.04.24)
- 春の雨や曇りの日に聴きたくなる音楽(2016.03.14)
- 可憐で力強い名曲 西村由紀江の「野ばら」(2016.02.07)
コメント