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2010年7月29日 (木)

グリム童話の「ねずみと鳥とソーセージ」。衝撃的です。

久しぶりの更新となります。

とんでもない衝撃作に出会ってしまいました。私にとって早くも今年一番の問題作衝撃作かも。

それはグリム童話の『ねずみと鳥とソーセージ』という作品。

講談社からルビーブックスというシリーズが出ていることをこの間知りました。
要所要所の英単語や語句の下に日本語の意味を記している(たとえばlay the tableの下に
食事の用意をするというようにルビ訳がついている)からルビーブックスなのでしょう。
辞書がなくてもそのルビをたよりにすらすらと英語を読めるというありがたい本です。

学生時代、英語の予習をしなければならない時、辞書で単語を調べるのがかったるい。
誰かかわりに調べて意味を書いといてくれたらいいのに、って思ったことはありませんか。
そんな風に思った人がこのシリーズをつくったのかも。

さて、ルビーブックスのラインナップ。『不思議の国のアリス』『くまのプーさん』etc.
さまざまなテキストがありますが、私が手に取ったのは『グリム童話/Grimm's Fairy Tales』。

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グリム兄弟

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この本の中の『ねずみと鳥とソーセージ/THE MOUSE, THE BIRD, AND THE SAUSAGE』というタイトルのお話の挿絵にハートを奪われました。lovely

ねずみと鳥とソーセージが一緒にいる絵なんですが、
ソーセージに顔があって、にまーと笑っていて、ゆるキャラ系でいいんですよ!

①ねずみと鳥とソーセージがなごんでいるような絵。
②金子みすゞの「わたしと小鳥とすずと」を想わせるようなタイトル。

となると、どんな話と思われますか?
この3人がのどかに暮らしましたっていう話なのかなと想像して読むと・・・・

以下ネタバレです。

まず、この3人(人って言っていいのかわからないけれど)は一緒に仲良く暮らしているのですが、
おかしかったのがソーセージの役目。
調理担当なんですが、その仕事の仕方は鍋の中を泳いでいい味を出すこと。
おまぬけ顔のソーセージがお鍋の中でしゃぶしゃぶしている姿を想像しておかしくなりました。

ちなみに小鳥の仕事は森に飛んで行って薪を取ってくること。
ねずみの仕事は水を汲んできて火を起こし、テーブルの準備をすることです。

だけど、ある日、小鳥が自分の仕事は重労働だからいやだと言い出し、3人は役割を替えることになります。

小鳥は水を汲む仕事に。ねずみは料理担当。ソーセージは森に薪を取りにいく仕事に。

そして、小鳥の代わりに森に行ったソーセージは、なんと・・・犬に食われて死んでしまうのです。
それを知って嘆き悲しみながらもねずみと小鳥は料理の支度をします。

ねずみはソーセージの代わりに鍋に飛び込み泳いで味付けをしようとして・・・溺れて死んでしまいます。
ねずみの代わりに井戸に水を汲みに行った小鳥は・・・溺れて死んでしまいます。

こうして3人みんな死んでしまいました、というお話なのです。

シュールですよね。ブラックですよね。グリムは実は残酷だとは有名ですが、救いがない。
強いて教訓を読み取るとすれば、それぞれ特性があるからむやみに役割は替えてはいけない、ということでしょうか。
悪い魔女が成敗されるのならともかく、
さして落ち度や罪もなく平凡につつましく仲良く暮らしてきたねずみと小鳥とソーセージにこの仕打ち。
あっけらかんと容赦なく襲う過酷な運命。
これがわずか数ページで展開されているのです。

ゆるきゃラのソーセージがとっても哀れ・・・。

何年か前に、ギャグで「昔昔あるところにおじいさんとおばあさんがいました。今はもういません」というのがありましたが、それにつぐ非情感、無常観を感じる作品です。

興味持たれた方はぜひルビーブックス『グリム童話』のp90をご覧ください。
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この絵を描いたE.H. Wehnert について調べました。Edward Henry Wehnertはイギリス人(1813-1868)。
名前の読み方はウェーネルトでしょうか。
E.H. Wehnertが挿絵を描いたグリム童話『Household stories collected by the Brothers Grimm / Newly translated, with two hundred and forty illustrations by Edward H. Wehnert』はロンドンで1853年に出版されているようです。
日本だと江戸時代、ペリーが黒船で来航した年ですから驚きですね!

最近でもペーパーバックで出版されているようですね。

Household Stories Collected by the Brothers Grimm, Tr., with Illustr. by E.H. Wehnert
Household Stories Collected by the Brothers Grimm, Tr., with Illustr. by E.H. Wehnert Jacob Ludwig Carl Grimm


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Google Booksで『Household Stories Collected by the Brothers Grimm, Tr., with Illustr. by EH Wehnert』を
閲覧できます(2010.7.29現在)


こちらのページです。「前表紙」と書かれたところの三角形をクリックして「The Little Mouse the Little Bird… 」119を選択してクリックしてみてください。

『THE LITTLE MOUSE, THE LITTLE BIRD, AND THE SAUSAGE』の絵と本文を見ることができます。
ありがたや。ぜひ、おまぬけなソーセージの顔を見てあげてください!!!

Sausagesausage ところでこのお話、日本語訳のタイトルはまちまちのようですね。
『ねずみと小鳥とソーセージ』が一般的ですが、『はつかねずみと小鳥と腸づめの話』『ネズミと鳥と焼きソーセージ』と訳されているものも。
ドイツ語の原題は『Von dem Mäuschen, Vögelchen und der Bratwurst』。
ソーセージにあたる部分はブラートブルスト。
となると焼きソーセージと訳すのが一番近いのかもしれませんね。
おいしいソーセージを召し上がりながらこのお話を読んでみてください。

2010年7月 8日 (木)

枕草子で雪がでてくる箇所

雪の結晶について追っている中で、平安時代の文学でどんな風に雪が登場するのかを知りたくなりました。とくに清少納言が雪についてどう取り上げているのかを。

私がページを追ってみつけた箇所を挙げてみます。

続きを読む "枕草子で雪がでてくる箇所" »

2010年7月 3日 (土)

思いがけないところでフランネルフラワーに・・・

フランネルフラワーシリーズ(11)

Flannelflower2010 ブランクがあいてしまいましたが、シリーズ11です。

4年前の
2006年6月に切花に出会い2007年5月に鉢を手に入れて以来、フランネルフラワーとずっと一緒に暮らしています。

といっても、鉢が冬越えをできたのは一冬のみ。二冬目はだめでした。
でも幸い、最近はフランネルフラワーがかなり出回るようになりました。育てているフランネルがもし、冬が越せなくても、また来年、新しい鉢を手に入れられます。こう思えるおかげで、力みやストレスなく今の鉢を楽しめることができます。

というわけで、今私のところのベランダにいるのは何代目かのフランネルです。
試行錯誤ではありますが、私が思うのはやはり、
1)ブルーベリー用の土
2)日光を好む

です。今いるフランネルはラムズイヤーと一緒にブルーベリー用の土に植えたのですが、すくすく育ち、がんがん花をつけています。ラムズイヤーもブルーベリー用の土が合ったのか史上最大に元気に花を咲かせています。

さてさて、小惑星イトカワを探査というミッション遂行して燃え尽きた「はやぶさ」。そのカプセルが堕ちたのがアボリジニの聖地だったことから、
アボリジニに関することを調べていたのですが、なんと、思いがけずその中でフランネルフラワーに出会ったのです!!

考えてみたら、フランネルフラワーに出会った当時、オーストラリア原産と聞いたような。
2006年6月4日のブログでも「オーストラリア自生の花」と自分で書いています。

とはいえ、オーストラリア=アボリジニとは連想していませんでした。

フランネルフラワーは『アボリジニの世界』という本の中に出てくるのですが、問題です。
フランネルフラワーはなんの動物の何と思われていたのでしょうか。

答えを出す前にそのエピソードをご紹介しましょう。
(『アボリジニの世界』ロバート・ローラー著(p489~494)にでてきます。

賢者のウッルンナの話です。

私の要約で紹介します。(以下の青字の文章は厳密な引用文ではありません)


ウッルンナは魔法で兄弟二人を白鳥に変えて、3人(一人と二羽)で旅をしました。
途中、ワシタカがこの白鳥をみつけ、身体に大きなかぎ爪を食い込ませてさらってしまいました。ワシタカは岩場に白鳥を落として
襲いかかります。翼に残っていた最後の羽を引き剥がそうとした時、ワシタカは自分が精霊たちにメッセージを届けるように言われたことを思い出しました。そして、白鳥を置き去りにして自分の国へ戻りました。
遠く離れた場所で死にかけている白鳥。二羽の上に黒い羽が降ってきて、瀕死の二羽を暖めました。それは頭上の木の高いところにいる山カラスの大群が、自分たちの敵であるワシタカの思い通りにさせないために白鳥を助けようと思ってのしわざでした。

黒い羽は白鳥の身体を覆い、二羽の白鳥は二羽の黒鳥となりました。

ワシタカが引き抜いた白鳥の白い羽は、落ちた場所に根を下ろし、「フランネル・フラワー」と世間で呼ばれる柔らかな白い花となって芽吹きました。

助けられた白鳥はどうなったのでしょう。白鳥はウッルンナの元へ戻って叫びました。ウッルンナは兄弟の声だとわかったけれど上を見上げても見えるのは白鳥ではなくて黒い鳥でした。ウッルンナは賢者としての力を失ってしまっていたので、兄弟を人間の姿に戻すことはできませんでした。


ウッルンナの兄弟はブラックスワンになってしまうわけですが、ブラックスワンはオーストラリア固有の種だそうです。この話を読むと

フランネルフラワーは「白鳥」の「白い羽」なのですね!
うぶげが陽光に光る花びらはたしかに白鳥の羽のよう。
まさかアボリジニの本の中で出会うなんて!!!

さて、調べてみたら、『オーストラリア ニュージーランド花の旅』柳宗民著
にもフランネルフラワーが登場していました。シドニーそばのノースポイントあたりでみられる植物のページで
点々と、マーガレットのような白い花が咲くのを見かける。フランネル・フラワーである。近寄って見ると、まさに名の通り、白いソフトなフランネルを思わせる花である。ヨーロッパ・アルプスの名花、エーデルワイスに似た感触で、ドライフラワーにしやすいために、街の花屋でもこの切り花が売られているのをよく見かける。
(p7)と紹介されています。

Flannelwelcom フランネルフラワーはアボリジニの花だった。なんだかうれしいです。

最近はおしゃれな美容室、ギャラリーetc,の入り口にもフランネルフラワーをみかけるようになりましたね。→

フランネルフラワーの過去の記事は、右のカテゴリー「フランネルフラワー」からご覧ください。

2010年7月 1日 (木)

ワールドカップ日本代表にジ~ン

パラグアイ戦も最後までみました。

W杯の日本代表には感動しました。すっごくいいチームで、誇りに思えました!!

川島をはじめ、守備がとにかくよかったですよね。
決して、強いチームじゃない。なのに、あれだけ本番で失点が少ないというのは、試合中の集中力が神がかっていたのかなと。
パラグアイ戦も延長までもつれこんでも失点がない。序盤からよくしのぎましたよね。延長戦含めて長時間の試合でのあの集中力は世界のどの国よりもトップなのでは。

一人一人の顔つきが鳥肌立つぐらいかっこよかった。カメルーン戦で本田が得点を決めたあと、吼えるようによろこびを伝えるシーンは何度みても熱くなります。フリーキックを決めた遠藤も、みんなみんな。

そして、チームワークがよさそうというのがいろんな場面でわかりますね。

PKというのは酷ですよね。「誰が凄かった」ではなくて、「誰でだめだった」というのが浮き彫りになってしまう。PKでは両チームの誰か必ず一人がその重荷を背負うことになってしまうわけで・・・。まるでロシアンルーレット。

失敗した選手が後ろに戻る時に、中澤やみんながいたわるように列にひきいれる場面が印象的でした。そして勝負が決まったあとも、必ず誰かが肩を抱いたり、背中をさすったり・・・

テレビ朝日のスポーツニュースで、パラグアイの選手が駒野のところに駆け寄って何か声をかけた様子が映りました。その映像を流しながら、<駒野の脇で彼を励ましていた選手(阿部?)がパラグライの選手に言葉を返した。口元の動きから「サンキュー」と言ったようだ>ということがナレーションで語られました。

確かにサンキューに見えます。
敵チームであった駒野を励まそうとしたパラグライの選手にも、その気持ちに「サンキュー」と答えた選手にも、そのシーンを見逃さなかったテレビカメラにもうれしくなりました。

PKは酷だったけれど、日本代表のチームワークのよさが世界にも伝わったでしょう。

成功した人が素直に喜びをあらわせる雰囲気があるか。仲間が一緒に喜びあえているか。
ミスした人もいかにカバーするか。ねぎらっていたわるか。
主力ではなく、サポート側にまわった人たちがいかに主力がやりやすくなるよう応援できるか。
主力がそんなサポート側の気持ちをどこまで察して、感謝を持って行動できるか。
成功した時に一つになるのは簡単だけど、失敗した時にいかに一つになるか。

岡田監督のコメントもよかったですね。誰かを責めるのではなく、自分がいたらなかったと語る姿。上に立つものは誰にも責任転化しない。

私たちの日常生活でも必要な「チームワーク」「リーダーシップ」について考えさせられました。

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emi (秋田恵美)

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。
    コンタクト: メールアドレスはhoshibiyorihappy*yahoo.co.jp このyahooの前の*を@に変えてご連絡下さいませ
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