雪の結晶をたくさん撮ることができました
今日は天気予報通り、関東南部でも朝からみぞれまじり→雪に。
水分が多いのかなかなか積もる気配のない雪でしたが、
お昼すぎぐらいから結晶の形も見られるようになりました。
携帯の接写機能で撮影した雪の結晶をお披露目します。
もちろん、顕微鏡できちんと撮影されたもの(ベントレーやケネス・リブレクトの写真集のような)ほど精緻には写っていませんが、
関東南部のような温暖なところでも、また、顕微鏡他の装備がなくても、
雪の結晶が見ることができて写真に納めることができることをお伝えできたら。
私の撮影方法は、ベランダでセーターを広げる。
落ちてきた雪を肉眼で眺めて、結晶になっているものをすかさず写メ。
午前中はみぞれまじりで、かき氷を削ったような雪のかけらが
固まって降りてきました。結晶の姿はほとんどなし。
お昼すぎに初めて撮れた雪の結晶の形(No.1)
14時ぐらいから、雪がかたまりではなく、単独飛行で舞い降りるようになりました。
お昼ごろよりも小さな粒ではありますが、舞い降りる雪の7割は結晶という確率で降ってきました。
(No.2)
(No.3)
今回の撮影には強い味方が。
それは、とても感性が合う仕事仲間からいただいた雪めがねくん。
(↓雪めがねくんはクリックで拡大します)
私の生息エリアでは雪が降らないため、
毎日ずっとカバンにストラップとしてぶらさがっていました。
今日が初仕事。いい仕事をしてくれました。
雪めがねくんで覗くと、結晶のディテールがとてもよくわかります。
まるで3D。
スワロフスキーのスノークリスタルのオーナメントのような立体感が
よくわかるんです。
セーターに落ちたひとひらに雪めがねくんを当てて、
それを携帯でルーペ撮影。
そんな簡単な作業でこんな風に結晶画像が撮れるのがうれしいです。
(No.4)ダイヤモンドのジュエリーみたい!
(No.5)透き通っています。
(No.6)
(No.7)
二つの雪の結晶が重なって12本の矢が伸びていますね。
(No.8)
変形の3本の矢のもの。
写真集で見ていた形を自分の目でみることができて感激。
(No.9)
どことなく、YとGを組み合わせた
野球の読売ジャイアンツのロゴっぽくないですか。
(No.10)
(No.11)シンプルながらとても感激した一つ。
なぜなら、江戸時代の殿様、土井利位侯がまったく同じフォルムの雪華を描いているからです!
(No.12)不鮮明ですがもみじの葉のような角度で先端が5つに分かれています。
典型的な型の1つです。
今回、シダの葉のような樹枝状六花を撮ることができませんでした。
降ってくることはあったのですが、あまりに細い葉は舞い降りた途端にとけてしまって。
(No.13)かろうじて撮れたものです。
(No.14)
(No.15)
雪の結晶は花のようでもあり、星のようでもあり。
15時30分ぐらいから、ふたたび雪が固まりで降ってくるようになりました。
単独飛行よりも、ランデブー飛行で絡み合ってスカイダイビングするもの多数。
特に樹枝状のものは絡み合っているので撮影が難しかったです。
(No.16)
「立った、立った、クララが立ったわ!」と叫びたくなる結晶でした。
大きな結晶の上に小さな結晶が立った形で降りてきたのです。
シンクロナイズドスイミングかサーカスの曲芸みたい~。
ものさしを当ててみると毛糸の一鎖が約2ミリ。
そこから、各結晶が2~3ミリであることがわかります。
わずか2~3ミリの小ささの中で繰り広げられる天然のアートですね。
最初は、「肉眼で結晶の形が見える。
結晶がたくさん降ってくる~」と感激していたのに、
2時間もずっと見てると、「あら、また同じ形だ!」とありがたみが減ってくるのが人間の不遜なところですね。
それでもせっかく私の元に舞い降りる美しい六花。「私が見ないと誰がみる。
すぐにとけて水になってしまうだけ」ともったいない気がして、室内に入る気になりませんでした。
それに、樹枝状や、私が<六角サザエさん>と呼んでいる結晶が見られなかったことも原因。
ふと、先人もそうだったのかなと思いました。
たとえば土井利位侯。いろんな雪の結晶を観察しても、それでも観察を続けてのは、
まだ、どうしても自分の目でみたい結晶が具体的に存在していたのからかも、と。
彼が雪の結晶を観察しはじめたきっかけの一つがオランダのマルチネットの本の中の結晶図と言われています。
「そこに描かれているのにまだ自分が見ていないものがある、それを生で見たい」という気持ちが、
観察の継続になり、その結果、100種以上の姿を自らの筆で描き残すことになったのかもって思いました。
明日は、私が今日撮った結晶と先人による雪華を並べてご紹介します。
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