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2011年4月 7日 (木)

ガガーリン85 もうすぐ人類初の有人宇宙飛行から50年

ガガーリンに関して、ひさしぶりの更新です
2011年4月12日はガガーリンが1961年4月12日に人類初の有人宇宙飛行を成し遂げてから50年目。

新聞によると、それにちなみ「ガガーリン」名付けられたソユーズ宇宙船が
5日、カザフスタンのバイコヌール基地から打ち上げられたそうですね。5
0周年の12日には宇宙ステーションで記念行事が予定されているとか。

50周年にちなんだサイト
50 летие первого полета человека в Космос/50th anniversary of the first human's flight into space」があります。(ttp://www.gagarin-polet50.ru/)
Поехали! (パイエハリ、出発だの意味)」をクリックしてメニューページへ。
ロシア語のサイトですが、英語バージョンもあります。

おすすめは、ボストークに乗船しているガガーリンと地上のコロリョフ他との交信記録のページ。
ロシア語バージョンは「Как прошел полет?」をクリックしてご覧ください。
英語訳バージョンは「abour fight」をクリックして「How was flight?」をご覧ください
(ttp://www.gagarin-polet50.ru/en/about-flight.html)。

ガガーリンのコールサインはКедр(ケードル)。
英語ではceder。杉のことです。
кедр(ケードルです。英語ではシダー。杉のことです。
地上のコロリョフ他のコールサインはЗаря(ザリャー)。
夜明けのことです。ですので英語訳バージョンではdawnとなっていますね。

交信記録は宇宙へ出発する前からはじまっています。
スタンバイしたガガーリンが出発するのが9時7分ごろ。
ロシア語版の9時7分のところで、Поехали!が赤字になています。
英語バージョンではGo!が赤字になっています。
この「出発だ!」がロシアでは一番有名なガガーリンの言葉の一つ(名言のように)となっています。

交信記録の何か所かを抜粋してみましょう。(青字は引用部分)

はじめて地球について語るのは9時10分。
вижу Землю(ビージューゼムリュー)。英語版ではI see the Earth となっています。

ガガーリンが宇宙に旅立った第一声が「地球は青かった」だと思ってこられた方もいらっしゃるかもしれませんが、
違うことがおわかりになりますね。

ガガーリンが「地球&青」について語るのは9時27分です。
ロシア語では
Вижу горизонт Земли.Но звезд на небе не видно. Видна земная поверхность.
Земная поверхность видна в иллюминаторе. Небо черное.
И по краю Земли, по краю горизонта такой красивый голубой ореол, который темнеет по удалении от Земли.

英語では
I see the horizon of the Earth. The sky is black.
But stars in the sky aren’t visible. The terrestrial surface is visible.
The terrestrial surface is visible through the window.
And on the edge of the earth and that of the horizon
there’s such a beautiful blue aura which is darkening after the removal from the Earth.


訳してみますと(英語があるので私がつたない日本語訳を添えることもないのですが)
地球の地平線(水平線)が見えます。
しかし、空に星は見えません。地表が見えます。
地表がのぞき窓から見えます。空は黒いです。
一方、地球のふち、つまり地平線の際は非常に美しい青い光の輪になっています。
この光の輪は地球から離れるにつれ、暗くなっていきます。

10時6分も美しい地球の様子についての記述です。
ロシア語では
Вижу горизонт Земли. Очень такой красивый ореол. Сначала радуга от самой поверхности Земли и вниз. Очень красиво.

英語では
I see the horizon of the Earth. There’s such a beautiful aura.
At first There’s a rainbow coming off the surface of the Earth and downwards.

うまく訳せないのですが
私は地球の地平線を眺めています。とても美しい光の環です。最初、地表の際から虹が現れ、下へと移動します。
ということでしょうか。

交信記録を見ると、ガガーリンがしゃべってばかりのことに驚かれるかもしれません。
宇宙の様子を映すカメラを持っていないため、
ガガーリンが地上へと実況する必要があったわけですし、
またガガーリンが語る言葉のトーン、脈拍他でガガーリンの体調を地上スタッフはモニタリングもおこなっていたのですね。

ボストーク乗船中に「地球は青かった」と語ったわけではないことに拍子抜けする方もいらっしゃるかもしれませんが、
9:27のようにもっとこまやかに、宇宙から眺める地球の美しさをガガーリンが言葉にしていることが、
地球を包む大気が水色のオーラのようにみえる様子を語っていることが素晴らしいと思いませんか。

交信記録の前後を見ておわかりなるように、ガガーリンはよどみなく語りっぱなし。
「いかに表現しよう」と躊躇している時間はありません。ガガーリンは卓越した実況能力も持っていたと感じます。

ガガーリンの交信記録については、右サイドの「ガガーリン記事一覧」からガガーリン4、6もご参照ください。

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emi

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。月に魅せられ、毎日、月撮り。月の満ち欠けカレンダー(グリーティングライフ社)のコラムも担当。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。   コンタクト:各記事のコメント欄をご利用くださいませ。コメントは私の承認後、ブログ内に反映される仕様にしています。公表を希望されない方はその旨をコメント内に明記くださいますようお願いいたします。
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