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2011年12月30日 (金)

プラネタリウム番組『Snowflake~雪は天からの手紙~』 好評上映中です。

原案協力という形で参加させていただいたプラネタリウム番組
『S
nowflake~雪は天からの手紙~』が北海道にある「銀河の森天文台」
(ttp://rikubetsu.jp/tenmon/)にておかげさまで好評上映中です。

この番組は長い間コニカミノルタプラネタリウムで制作に携われた後、
独立された広橋勝さん(スターライトスタジオ)による制作です。

広橋さんはサイエンス×アート×抒情が融合した作品が定評の方で、私も広橋さんの番組のファンです。

『S
nowflake~雪は天からの手紙~』も、雪の結晶が空の上でどんな風にうまれ、あのような姿になるのか。
なぜ六角形なのかというサイエンスと、
雪の結晶の美しい造形をドームの中で見せるというアートと、
その雪華がドームを美しく舞うという抒情性が融合されたプログラムになっています。
科学的な説明も美しいビジュアルでとてもわかりやすく仕上げられています。

雪の結晶を語るには欠かせない(と私が思っている ^o^ )土井利位の描いた雪華も、
プラネタリウムの万華鏡映像で多くのファンを持つ馬場ふさこさんが素敵に魅せてくださっています。
丸いドームの中を雪華がまるで手をつないで踊っているように動いていく様子はまるで
「雪華のガーランド」!!。
(ガーランドって花々をハワイのレイのように鎖状につないでお部屋を飾ったりする花飾り)。

プラネタリウムの丸いドームだからこそできる映像マジックがあります。
それは「吸い込まれる感覚」。
こればかりはどんなにCGが発達してもスクリーンが大型になっても、
映画館の平面スクリーンではできないことなのです。

雪が白い空から降ってくる時、たたずんで空を見上げていると、
いつしか、雪が舞ってくるのではなくて、
自分がす~っと上に吸い込まれていくような感覚になることってありますよね。

波打ち際で足を水に濡らして寄せては返す波を見ていると、
波が引く時、波が引いているのではなくて、
自分がずずずっと後ろに下がっていくように錯覚する時と同じくらい
心地よく不思議な、あの空に吸い込まれていく感覚。

プラネタリウムのドームではあの感覚が味わえるのです。
ドームの空から自分の元へ雪華が舞い降りてくる感覚も、降ってくる雪の中に吸い込まれていきそうになる感覚も。

温暖な地で暮らしていて雪になかなか出会えない方も、
極寒の地で生活しているからこそ、雪なんて楽しんで眺めるどころではない方も、
凍える心配のないプラネタリウムのドームで雪の結晶のおごそかな美にどうぞ触れてみてくださいますように。

坂本真綾さんのナレーションも、雪のキラキラ感や凛とした空気感を感じさせる音楽も素敵ですが、
何よりも美しい雪の結晶をビジュアル化してドームに映し出すビジュアルを制作された方々の力がすごいなと思います。

言葉で「雪の結晶が華のように舞う」と表現するのはキーボード入力で5秒でできてしまうけれど、
それを実際に映像化するのはどれだけの技術と労力とセンスがいることか・・・。

【雪の結晶 その他】INDEXはこちら
雪の結晶全般はこちら

2011年12月29日 (木)

全日本フィギュア(その3)

女子フリーとEXについてです。

続きを読む "全日本フィギュア(その3)" »

お正月の集まりで樋口一葉版「家政婦は見た」はいかがでしょう

とても大人気(おとなげ)ないのですが、面白い本をみつけてしまい、
自分でも作ってみました。

 

じゃん。
Osatsugei_kaseifu_mita2
5千円札でつくる「家政婦は見た」です。

「おとなのおりがみ」という本をみてつくりました。
「家政婦は見た」は難易度1。一番簡単です。

簡単に折り方をご説明しますと

Kaseifu_mita
↑5千円札を樋口一葉の顔が半分覗くような感じで山折り&谷折り
(横からみたらZの形になるように)。

Kaseifu_mita2
↑その後、樋口一葉の顔の周りを裏側に少しずつ折っていきます。

まず身体の部分を裏に折り、
その後、顔の輪郭に沿って赤線のように
折り込んでいけばできあがりです。

仮面ライダーもあります。
Osatsugei_kamenrider
お札の模様がうまく「目」になるよう計算されていますね~。
難易度2。こちらもどなたでもつくれるでしょう。

「カネゴン」もあったんですよね。
Osatsugei_kanegon2
難易度2でしたけど、私は途中からお手上げ。
↑未完成のカネゴン。

カメレオンもつくれます。
Osatsugei_chamaeleon
カメレオンも難易度2。

こうしてみるとあらためてお札の青いグラデーションの模様ってきれいなんだなと思います。

飲み会などで、さささとお披露目してみてはいかがでしょう。
ただし、小さいな子供たちがいる集まりでは、
お金で遊んじゃいけない。大切にしましょうって
いいきかせないといけませんが。

↓2011.12.29現在、アマゾンでは品切れのようですがこの本を見てつくりました。

 

 

おとなのおりがみ

 


私がみつけたヘンテコ可愛いものたち
Photo

左)スパイダーマン指人形はこちら
中左)ナナフシモドキはこちら
中右)アヒルの形の雲はこちら
右)江戸時代の書物に描かれた象鼻蝉はこちら

2011年12月27日 (火)

全日本フィギュア(その2)

女子フリーでは
浅田真央の演技後の宙をしばらく見上げ、目を閉じてほっとしたように一息つく穏やかな笑顔と、
村上佳菜子の演技後の、緊張がとけたのとミスのためか一瞬涙ぐんでしまいそうだったあとに吹っ切れたようにみせた明るい笑顔、
2人の表情に感動しました。

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2011年12月25日 (日)

2011全日本フィギュア(その1)

テレビで全日本フィギュアを観ました。

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2011年12月22日 (木)

ガガーリン98 「地球は青かった」の元となった新聞記事(ロシア語)をネットでご覧になれるサイト

ありがたい世の中です。ロシアの古い新聞がネットで閲覧できます。

СТАРЫЕ ГАЗЕТЫ(スターリエ・ガジエーテゥイ/昔の新聞の意味)』
(ttp://oldgazette.ru/)いうサイトです。

ここで1961年4月12日のイズベスチヤの新聞も見ることができるのです。
宇宙飛行士ガガーリンの「地球は青かった」の原文
(この記事を原文としているのはあくまで私の考えです)も見られます。

まず。
メインページを開きます。
左側の上から17番目に「ИЗВЕСТИЯ」(イズベスチヤ)があります(2011.12.22現在)。

イズベスチヤをクリックして下にページを送ると「1961」があります。


№88(13634) от 12 апреля 1961г. - среда
№90(13636) от 14 апреля 1961г. - пятница
№91(13637) от 15 апреля 1961г. - суббота


の3つが表示されています。

一番上のNo88をクリック→「Страница 2」の茶色い文字の上から5つめ
РЕПОРТАЖ С МЕСТА ПРИЗЕМЛЕНИЯ 」をクリック。
(直接のURLはttp://www.oldgazette.ru/izvestie/12041961/text2.html)

「РЕПОРТАЖ С МЕСТА ПРИЗЕМЛЕНИЯ」の記事が開いたら、
設定にもよりますが下から13行めぐらいに
небо очень и очень темное, а Земля голубоватая. 」の文字がご覧いただけるでしょう。

訳すと
「空はとてもとても暗かった。一方地球は青みかがっていた」となります。

この文章を探す簡単な方法は
небо очень и очень темное, а Земля голубоватая」をグーグルで検索。
Старые газеты : "Известия", 12 апреля 1961г. (стр.2)」がヒットする(今日現在は上から2番目に出てきます)」ので、
そのキャッシュをクリック。該当箇所が色で記されます。

イズベスチヤのこの記事に関してはガガーリン10もご覧ください。

『家政婦のミタ』最終回もじ~ん。

最終回みました。ネタバレ含みます。

続きを読む "『家政婦のミタ』最終回もじ~ん。" »

2011年12月17日 (土)

土井利位の雪華をペーパークラフトで。紋切り型の楽しみ。

冬になると雪の結晶の切り絵を作ってみたいと思う方もいらっしゃるのでは。

切り絵のいろんな本がでていますが、
異色のおすすめは、江戸時代の殿様、土井利位(どいとしつら)がスケッチした雪華etc.を切り抜く紋切り型。

発売はエクスプランテ社。ガジェットブックスシリーズかたち【紋切り型】雪之巻です。

約15センチ四方の袋の中に、雪の
うんちくが書かれたカード、雪の結晶がつくれる型紙が23種分。
そして切り抜くための和紙折り紙が100枚セットされています。
折り紙の色は黒、紺、青、水色、ペパーミントグリーン、
白、グレー。
寒色系がおしゃれ。
Monkirigata

雪に魅せられたお殿さまがいた。
「紋切り型」でつくる日本の雪


顕微鏡をのぞきながら描いた美しい結晶図に当時の人々はビックリ! 
江戸で大流行の「雪華文様」が、紙を折って型紙通りに切り抜くだけでつくれます。

とパッケージに書かれています。

Monkirigata4_2
↑右側の「ゆき」は普通の折り紙で作りました

Monkirisekka
↑中央の「なだれ雪輪」も思ったよりむずかしくないです。
和紙の折り紙が薄いので、はさみでも割と楽にカットできます

雪のうんちくが書かれたカードはわずかな8枚なのに濃い中身です。
取り上げられているのが、
【ウプサラのマグヌス、マルチネット、土井利位の雪華図説、
北越雪譜、ベントレー、中谷宇吉郎など】。
これで「<雪の結晶通>の人がこの紋切り型を作ったな」と思うあなたも<雪の結晶通>。

雪にまつわる言葉も紹介されています。
また江戸時代からおこなわれていたという「紋切り遊び」についても触れられています。

さて、紋切り型の中身についてご紹介しましょう。

23種の内訳(私の主観による分類)

土井利位の雪華から14種。
雪にちなんだ家紋から4種。
雪の結晶がモチーフにはなっていないけれど雪の結晶に見える家紋から4種。
その他1種。

の土井雪華14種を下にご紹介します。
この紋切り型のセットでは、土井利位が描いたこの雪華がこの図案になりました、
という対応表はありませんが、
私の手元にある土井雪華一覧と紋切型を比べ合わせてみましょう。

画像の順番は
上/この紋切型の元となった土井利位の筆による雪華(『雪華図説』より)
中/『新撰伊呂波引紋帳大全』(明治18年刊行か?)より
    利位の雪華を元に江戸時代「雪華文様」が広まり、
    紋帳にまで登場するデザインとなりました。
下/このエクスプランテ社の紋切り型。

(注)それぞれの名前はこの紋切型で紹介されている名前です。
ちなみに土井利位は自分の描いた各雪華に名前をつけていません。
土井利位雪華に添えたアルファベットと数字は古河歴史博物館発行の図録『雪の華』に記載されている土井利位雪華の分類表の番号です



①土井利位雪華C7
Sdoi_c7n
花形雪
Snow_hanagatayuki_moncho

Snow_hanagatayuki_2


②土井利位雪華D4
Sdoi_d4n
初雪
Snow_hatsuyuki_moncho

Snow_hatsuyuki


③土井利位雪華D5
Sdoi_d5n
矢雪
Snow_yayuki_moncho

Snow_yayuki


④土井利位雪華J5
Sdoi_j5n
つらら雪
Snow_tsurarayuki_moncho

Snow_tsurarayuki


⑤土井利位雪華E2
Sdoi_e2n
ゆき
Snow_yuki_moncho

Snow_yuki


⑥土井利位雪華A7       
Sdoi_a7n
こもり雪
Snow_komoriyuki_moncho

Snow_komoriyuki


⑦土井利位雪華A1
Sdoi_a1n
山風雪
Snow_yamakazeyuki_moncho_2

Snow_yamakazeyuki


⑧土井利位雪華B6
Sdoi_b6n
山谷雪
Snow_sannyayuki_moncho

Snow_sannyayuki


⑨土井利位雪華D2
Sdoi_d2n
なだれ雪輪
Snow_nadareyukiwa_moncho

Snow_nadareyukiwa


⑩土井利位雪華G9
Sdoi_g9n
山雪
Snow_yamayuki_moncho

Snow_yamayuki


⑪土井利位雪華G5
Sdoi_g5n
吹雪
Snow_fubuki_moncho

Snow_fubuki


⑫土井利位雪華E9
Sdoi_e9n
厳敷ゆき(がんじきゆき)
Snow_ganjikiyuki_moncho

Snow_ganjikiyuki


⑬土井利位雪華B9
Sdoi_b9n
雪形釜敷(ゆきがたかましき)
Snow_yukigatakamasiki_moncho

Snow_yukigatakamashiki


⑭土井利位雪華E3
Sdoi_e3n

Monkiri_iroha_nashi

Snow_doitoshitsura_2

いかがですか。「日本の雪」を切り絵で。
クリスマスの演出にもいかがでしょう。

セットの中の和紙の折り紙、いいです。
懐紙のような薄さです。
そのため、普通の折り紙で作るよりも切りやすいです。

アマゾンでのお取扱いは↓こちら。まだ在庫あり(2011.1216現在)
↓一度紹介したものがリンク切れになりましたので、
 再度リンクいたしました。


美しい江戸の雪花文様 紋切り型 雪之巻 色紙100枚付き

またリンク切れになってしまうかもしれません。

【雪の結晶とアート】INDEXはこちら
雪の結晶全般はこちら

2011年12月15日 (木)

『家政婦のミタ』は再生のドラマ

なんとなくTVをつけて見始めた時はロボットの家政婦さんと家族のSFチックなホームコメディだと思い込んでいました。

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2011年12月11日 (日)

2011年12月10日の皆既月食。赤い月が幻想的~。

Lunar_eclipse_2012blog_2

甥が撮影した月食写真です

好天に恵まれなかった方には申し訳ありませんが、昨日は見事な皆既月食が楽しめました。

絶好のシチュエーションでしたね。
土曜の夜遅く。風もなく、雲もほとんどなく。
明るい星々が輝く冬のダイヤモンドの中での天体ショー。
冬の満月だから空の高いところ。とても神々しく幻想的でした。

欠け始めは「陰」の部分がまっ黒にみえていたのに、「
欠け」の面積が増えていくにつれ、陰の部分が少しずつ明るく、
月の模様までもが見えてくるのが不思議ですね。

そして23時06分~23時58分頃、月が地球の本影の中にすっぽりおさまった皆既月食。

夜空の中で、<満月が真っ暗になって夜空にとけて見えなくなる>のではなく、
暗く赤い色となって浮かび上がる姿がとても幻想的でした。

赤銅色の満月は普通の白い満月より立体感があって、球体であることが感じられました。
双眼鏡で覗くよりも肉眼の方が、月の縁に赤い色を感じました。

冬の満月&真夜中の時間帯のため、空の高いところに位置しているから、
一番小さく、遠くに感じるはずの満月なのに、
赤い満月となってからは近く感じられました。
飛行船が飛ぶくらいの高さ、すぐ頭の上に「在る」ようにみえました。

夜空仰ぐと、常夜灯の豆電球みたいな暗く赤い球が私たちを見下ろしている。
その様子がなんだかうれしくて、思わず皆既月食のあいだ、たくさん散歩をしてしまいました。

零時をまわって、ふたたび、左下から月の明るさが少しずつ戻ってきました。
赤い月に慣れてしまった眼には三日月ならぬ「二日月」ぐらいの明るさでもなんとまぶしいことか。

少しずつ太りはじめる月。
赤くみえていた影の部分も模様も、月が太るにつれ、ただの黒い「欠け」の姿に戻ってしまいました。

最後まで黒く残っていたのは右下の部分。
私が、「野球をする人」と呼んでいる部分(詳細は2009年1月5日のブログを)です。

1時20分ごろ、肉眼では普通の満月に戻りました。
あの幻想的な眺めがひと月に1回ぐらいあってもいいのにな~。
--------------------------------------------------------------
影をみて、今、ここに自分が存在していると実感することはありませんか。
夏、眼がくらむほどの真っ白な砂浜。足元に落ちている自分の影を見た時とか。

38万キロほど離れた月を弧の形で暗くしていく地球の影をみて、
地球が宇宙に確かに実在するんだ、地球は丸いんだと実感しました。

ところで、スライド上映のイベントで、自分が投影機とスクリーンの間に入ってしまったがために、
スクリーンに影が映ったのをみてよろこぶ同級生っていませんでした?
わざと何度も頭を出したりかがんだり、ピースサインやキツネをしてみせたり。

もし地球の直径の4分の1ぐらいの巨大鉄塔をV字型に建てたら、
月にピースサインを描くこともできるのかな~なんて思いました。

冬の天文ショーの時はいつもほかほかのココアが飲みたくなるのに、今回は飲みたくなって開けたのはサイダー。
真冬の真夜中のサイダー、おいしかったです。

ペイントで描いてみました。
20111210kaikigesshoku

冬のダイヤモンドの中に浮かぶ赤い月。星の位置は厳密に描けていません。

青い線のところはぎょしゃ座の星と月と牡牛座のアルデバランとオリオン座のベテルギウス、
Tの字の配置が綺麗でした。

市街地の大通りを歩いているとヘッドライトで目がかすんで、
パッと空を見上げた時、オリオン座すら目にとまらなくて、
赤い月しかみえないけれど、
街灯で濃い黄金色にライトアップされる銀杏並木と赤褐色の満月の組み合わせが美しかったです。


江戸時代の百科事典『和漢三才図会』より
Wakansansaizue_gessyoku_2

近代デジタルライブラリーで閲覧できます。
ttp://kindai.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/898160/1
[第1冊]内容:上之巻 巻第1−3 天部~

718ページ中の24ページ目です。

2011年12月 8日 (木)

冬になると、とりわけ曇り空の日に聴きたくなる名曲、シベリウスの樅の木


Winter_russia_2
冬になると聴きたくなる曲というと、クリスマスのイメージの華やかな曲も多いですが、
どんよりした曇りの日は陰鬱な曲も聴きたくなります。

ラフマニノフのピアノ協奏曲第二番と並んで、
冬になるとコートを取り出すみたいに、冬になると取り出すのがシベリウスの樅の木。

2007年1月21日のブログでもご紹介させていただいた曲です。

雪のおおわれた北の大地。冬でも枯れない針葉樹が白い雪をかぶって、
日差しを浴びてキラキラ。なんて風景ではありません。
端的に言えば、暗い、メランコリックな曲です。
聴いて広がるのは、どんよりとした曇り空。
低い位置で雲の奥に弱々しく姿を見せている太陽。
雪がすべての音を吸い取ったような静けさ。

でも、この曲、波打つピアノの調べがダイナミック。激しいです。
そして時折やわらかなタッチで現れる甘い調べ。

今は冬だけど、華やぎがあった夏を思い出しているような、
それこそ人生の終盤に、若い情熱多かりし頃を思い出しているような、
そんなドラマ(主観ですが)を感じさせる曲。
最後は息を整えるように静かに終わります。

【圧倒的な厳しさ。その奥に本当はほとばしっている情熱、甘さ】
厳寒の森の中の焚火。雪の下の苺。

樅の木にも、ラフマニノフのピアノ協奏曲第二番にも、
北欧やロシアの人が風土からおのずと魂に刻み込まれてきた精神性を感じます。

最近アマゾンのmp3を活用しています。1曲から購入できること、試聴(わずかな時間ですが)ができるのも便利。

『樅の木』も舘野泉さんの演奏の曲が購入できます。

↓AMAZON mp3

 

 


曲名:シベリウス『樹』の組曲から『樅の木』
演奏:
舘野泉
収録アルバム:『EMIレコーディングス・セルフ・セレクション』
曲の長さ:3分05秒


舘野さんご自身が1970年代の音源の中からセレクションされたアルバム『EMIレコーディングス・セルフ・セレクション』の収録曲です。

 

 

 

冒頭の写真は私がロシアで撮ったもの。
数字が示すように96年の大晦日の風景です。
年の瀬のあわただしさと無縁の小高い丘。
ロシア人女性が一人たたずんで景色を眺めていました。

随分前のことなのに、この時の静けさ、凛とした空気感を今でも思い出せます。

2011年12月 6日 (火)

家政婦のミタ、おもしろいですね。不思議なドラマ

家政婦のミタ。おもしろいですね。
このあいだの、感情をまったくみせなかったミタさんが、
一気に自分の過去を涙をこらえながら、眼を見開いて語る場面、鳥肌がたちました。

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2011年12月 4日 (日)

キャラメルボックスの「流星ワゴン」(重松清原作)、父親の息子を想う気持ちにじ~ん

演劇集団キャラメルボックスの「流星ワゴン」を観に行きました。

先日「飛ぶ教室」を観た時にいただいた「流星ワゴン」のチラシの中で、
主宰の成井豊さんが重松清さんの作品の中で一番泣いたのが「流星ワゴン」であると、そして、

この小説のテーマはずばり、「再生」。
今、この国に必要なのは、「もう一度やり直そう」という意思だと思います。
2011年の締めくくりに、私たちキャラメルボックスは「再生」の物語をお届けします。
とメッセージを書かれていて、それに惹かれたからです。

早速原作『流星ワゴン』を読んでみました。
何か所も何か所も泣かされました
電車の中で読んでいる時、涙をこらえるのが大変でした!

主人公は、家庭は崩壊、会社ではリストラ、反目してきた郷里の父親が闘病で死の淵という状況で、
もう死んでもいいかなと思っている38歳の永田一雄。
彼が、交通事故で死んでしまった橋本親子のワゴンに乗るところから物語ははじまります。

車オデッセイで、自分の過去の大切な場面に戻され、その場面を体験しなおすという物語。

一雄の父→一雄。
一雄→息子の広樹。
橋本さん→息子健太。
父親が息子を想う気持ちに胸打たれました。

キャラメルボックスの芝居は、私が原作で少し抵抗があった美代子の場面をうまく扱ってくれていて、
いいなと思った部分をより濃く素敵な作品に仕上げてくれるだろうと期待していました。
その通りでした。

原作を観ていない方はキャラメルボックスから入るのがいいかも。
原作を読んで私と同じように感じた方にもぜひキャラメルボックス版「流星ワゴン」おすすめです。

以下、原作のストーリーのネタバレ含みます。

続きを読む "キャラメルボックスの「流星ワゴン」(重松清原作)、父親の息子を想う気持ちにじ~ん" »

2011年12月 1日 (木)

雪の結晶と楽しみたい音楽3曲(歓び、おごそか、はかなさ)

もうすぐクリスマス。

チラチラ、キラキラ、舞い降りる雪の結晶にぴったりの3曲をご紹介します。

Snowflake1102111436
今年の2月にセーターの上に舞い降りた
雪の結晶を撮影。この冬もどんな雪の結晶に
会えるか楽しみです。
 

①【歓び】
「シュプール ウインターバージョン05」デパペペ

(SPUR Winter Version '05/DEPAPEPE)
収録/アルバム『デパフユ』

軽やかで軽いギターの音色が、北欧の楽器カンテレの響きみたいにきこえます。
冬の白い森、たからかにリンリンと鈴を鳴らしてそりが走る。そんなキラキラ感、疾走感、ときめきのある曲。
私自身は演劇集団キャラメルボックスの『飛ぶ教室』のエンディング楽曲で使われていたことで知った曲です。

↓試聴できます。

 

 

デパフユ~晴れ時どき雪~ デパフユ~晴れ時どき雪~
DEPAPEPE

SME Records 2008-11-26
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シングルはこちら。

 

 

シュプール WINTER VIRSION'05 シュプール WINTER VIRSION'05
DEPAPEPE

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②【おごそか】
「ダイヤモンドダスト」広橋真紀子

アルバム『snow』より。

 

 

アイソトニック・サウンド Snow〜雪 アイソトニック・サウンド Snow〜雪
広橋真紀子

Della Inc. 1997-11-10
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リリカルの一言!ゆっくり奏でられる音がおごそかで浄められる気がします。
ダイヤモンドダストやパウダースノウのきらきら感にあふれています。
ピュアな気持ちになりたい時、1時間でも2時間でも部屋でリピートしてしまう音楽です。
試聴はこのアルバムのレコード会社デラさんのサイト)ttp://www.della.co.jp/)でできます。
1曲目「Frozen Fantasy」もおすすめ。

③【はかなさ】
「ドリームライト」シルヴァン・グレイ
(Dreamlight/Sylvan Grey)
収録アルバム『Recurring Dream: Music for the Kantele』

シルヴァン・グレイのカンテレの曲です。
雪の結晶をモチーフにした音楽ではありませんが、イメージがぴったりの曲。
「ドリームライト」は雪の結晶の持つはかなさやせつなさが重なります。
美しく咲いて、すぐに溶ける潔さ。日本人にとって雪の結晶は冬の桜のような存在ですね。
アルペジオのような美しい調べと、低音が少しずつ下がってゆく心地よさ。
3分ほどの小曲ですが名曲です。ピピッと来た方はぜひぜひ試聴してみてください。

 

 

Recurring Dream Recurring Dream
Sylvan Grey

Fortuna Records 1991-10-16
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↓アマゾンのMP3で「Dreamlight」を試聴、購入できます。

 



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emi

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。月に魅せられ、毎日、月撮り。月の満ち欠けカレンダー(グリーティングライフ社)のコラムも担当。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。   コンタクト:各記事のコメント欄をご利用くださいませ。コメントは私の承認後、ブログ内に反映される仕様にしています。公表を希望されない方はその旨をコメント内に明記くださいますようお願いいたします。
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