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2011年12月 6日 (火)

家政婦のミタ、おもしろいですね。不思議なドラマ

家政婦のミタ。おもしろいですね。このあいだの、感情をまったくみせなかったミタさんが、一気に自分の過去を涙をこらえながら、眼を見開いて語る場面、鳥肌がたちました。

このドラマをみていると、豪華キャストが何十人も出ていて華やか、とか海外ロケ敢行・壮大なスケールで、などよりも、やはりドラマは脚本がいのちだと実感します。

◇笑顔と声が天性の「陽」である松嶋菜々子を笑わせない、声を押し殺させるという着眼がすごいですね。1~2回の頃はミタさんはロボットなのかと思いました。すらりとしたスタイルだからこそぴったりの役。

◇ミタさんの予測不可能なリアクションがいいです。
今まで「型破り」な主人公が登場するドラマはいくつもみてきましたが、はるか上をいっています。
阿須田家の子供たちが泣いて訴えた時もやさしく応えるのではなく「それはあなたが考えることです」「時間ですので失礼します」と容赦なくシャットダウン。
「Aさんにこう話すわけにはいかないからこう話しておいて」とミタさんに指示したら、ミタさんがAさんに「BさんはAさんにこう話すわけにはいかないからこう話しておいて、と言ってました」と伝えてしまうところもびっくり。
業務命令であれば、お父さんの会社に行って浮気していることを暴露。「私を殺して」と言われれば包丁を持って追い詰めるetc.。
予測できない行動が面白いです。

◇お父さんのキャラが衝撃的。
奥さんを亡くし、4人の子供を育てるけなげなサラリーマンと思ってドラマをみていたら、実は… 妻は自殺、その原因は自分の浮気。しかも4人の子供には父性としての愛情が持てず、結婚生活が重荷だったとカミングアウト。
それがわかった時、阿須田家の子供たちは「お父さんに裏切られた」とショックを受けますが、視聴者の私たちも最初けなげなお父さんと思っていた分、同じようにショックを受ける、そんな脚本の持っていきかたがうまいですよね。

◇ぶっきらぼうキャラなのに信頼を得ていくミタさんが新鮮。
ミタさんをみていると人を引き付ける、信頼されるってなんだろうと考えさせられます。
正反対のキャラクターとして「うららちゃん」がいますね。「みんなの味方だよ、私が解決するよ」と陽気にどやどや家族の中に割り込んできます。でも、すべ裏目、失敗ばかり。
一方ミタさんは、冷たくみんなを突き放す、常識では考えられない行動で事態は最悪に、と思えるのに、結果的には事態は好転。その過程を説得力持って描かれているのが面白いです。
ミタさんに反発している子供たちが1人1人、ミタさんを慕う側にまわるところ、お父さんに反発しながらも子供たちがお父さんを受け入れていこうとする葛藤と過程が丁寧に描かれていて、これこそドラマの醍醐味と思いました。

◇ミタさんのスーパー家政婦ぶり。
予測不可能な行動だけではなく、きちんと家政婦の本分を200%おこなえているのがポイントですよね。
好みのハンバーグを調理できる。汚れた靴をきれいにするetc.。阿須田家1人1人の嗜好&望みを把握してたんたんと仕事する。ルービックキューブの競争にも勝ったり。そのありえなさぶりがこのドラマのシュールさ、ナンセンスさを出しています。

◇いつしかみんな心が通う。
結にもうざったいといわれるうららちゃんだけど、中盤から阿須田家の子供たちが、うららちゃんをうまく受け入れていく場面もいいですね。頑固なおじいちゃんも、ミタさんが娘さんの振りをして語る荒療治が奏して、折れていくところの描き方も見事でした。「なり」を語尾につけることで自分から歩み寄る姿勢を端的に示すのもうまい演出ですよね。

◇子供たちもいいですね。誰の演技も素晴らしい。男兄弟二人の顔立ちが似ているのも、女姉妹の顔立ちが似ているのもいいです。末っ子の希衣が兄弟みんなの会話についていけなくて、言葉の意味をときどき質問しているのも、年齢差がうまく実感できます。希衣が大きなおにいさんおねえさんの会話に一生懸命ついていく様子、となりのトトロのメイを彷彿させます。

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殺人が起きるわけでも歴史的超大作でもなく、「一家族」の日常の物語にすぎないのにこんなにどきどきはらはらさせられるとは。 明日も楽しみです。

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emi (秋田恵美)

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。
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