星の王子さまの気分。群生しているなんて。
↑コバンソウとラベンダーとドクダミ乱舞
星の王子さまは自分の星で一本の花の世話をしていました。
気位が高くて、手がかかる花。自分は唯一無二の存在だと自負していた花を。
ところが、地球に不時着した星の王子さまは、この花が地球でたくさん咲いていることを知ります。
王子さまは、たいへんさびしい気もちになりました。(略)
ぼくは、この世に、たった一つという、めずらしい花を持ってるつもりだった。
ところが、じつは、あたりまえのバラの花を、一つ持ってるきりだった。
『星の王子さま』(サン=テグジュペリ作 内藤濯訳/岩波書店愛蔵版)p87~88より。
まさにそんな気分です。
6年間毎日2回バスで通っている道を昨日、歩いてみました。
初めてのことではなくて、時々散歩がてら50分ぐらいかけて歩いている道です。
この時期はハマアオイや矢車草やバラが綺麗。
その眺めはバスの車窓から見て知っていました。
歩道の幅が広い場所が続くところがあって、そこはちょっとした花壇になっていて、
地元の方達が折々いろんな花を植え替えて通行人の目を楽しませてくれています。
その花壇が続くエリアを歩いていた時のこと。
なんということでしょう。
あれが群生しているではありませんか!!!
あれとは2012年5月17日にご紹介したコバンソウです。
6年前に出会ったっきり会えず苦節6年探し求めていたあのコバンソウ。
食堂のおばさんとの出会いで、やっと手に入れることができた、コバンソウが、わさわさ風に揺れて群生していたのです。
私が毎日バスで通る道端に。
フレンチラベンダーやドクダミと織り交ざって畳3畳ぐらいの面積にわたって。
バスからは矢車草の青はみえても、あの茶色いコバンソウは見えなかったのですね。
青い鳥は身近なところにいるといいますが、まさにそう。
私がバスに乗りながら、
「コバンソウいったいどこにいったら会えるんだろう。隣の県まで行かないとだめかな~」
とあれこれ考えていた時に、ヤツラは私がバスで通過する脇で咲いていたのですね。
不思議です。
今まで何度も散歩していた道でしたが、
季節が違ったのか、いつも反対側を歩いていたのか
(反対側にはスーパーがあるので散歩の際はスーパー側を歩くことが多かったような)。
それにしてもやっと手に入れた貴重なコバンソウが、
まるで雑草のように(雑草なんですが)、
増やしましたというよりも「誰も手かけてくれないから勝手に増えています」という風情で
ドクダミたちと乱舞しているのを見るとさみしい気持ちがします。
めずらしいコバンソウを持っているつもりだった。
ところがじつは、あたりまえの雑草を、
一つ持っているきりだった・・・と。
とはいえ、50分歩いた沿線で、コバンソウがあったのはその畳3畳の一角だけでした。
やはり、まだ、どこにでもいるというわけではようですね。
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コメント
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アメブロで、他ブログの更新情報が流れなくなって
がっかりの今日この頃ですが^^コバンソウが沢山生えているところ、見つけられたのですね☆
きっとemiさんは、都会に住んでらっしゃるから
あまり見かけられないのかな?と思ってました。
ところで、スカイツリーの音楽を担当された
畑中正人さん、emiさんご存知ですか?
日々の天候によって、1600種類程の曲が
流れると聞いて驚きました。
投稿: おんぽたんぽ | 2012年6月 6日 (水) 06:28
コバンソウ。友達も自分の家のまわりにないな~と思っていたら、ある一角に繁栄していたそうです。
スカイツリーの音楽の畑中正人さんは存じ上げないのですが、1600もの曲ってどんな感じなのでしょうね。
投稿: emi | 2012年6月 7日 (木) 00:59