キーツの絵本「ゆきのひ」。淡く輝く雪原や雪の結晶が素敵
素敵な絵本を手に入れました。
エズラ=ジャック=キーツ(Ezra Jack Keats)の「ゆきのひ(The Snow day)」。
ゆきのひ (偕成社の新訳えほん―キーツの絵本)
雪の日にあそぶピーターのお話。
絵は2つのタッチで描かれています。
赤いレインコートやオレンジ色の太陽やetc.は、
まるで紙を切って貼り付けたようにぺったり(水彩画のぼかしのような感じがなく)したタッチ。
ピーターは黒人の男の子なのですが、ピーターの着ている洋服の柄もモダンで素敵。
雪原や雪の結晶は、淡くぼかした水彩画タッチ。
白を基調にオパールのようにいろんな色が現れ、とてもリリカルで美しいです。
遠藤てるよさんの絵を思わせるやわらかなふんわりした色合いです。
雪の結晶は表紙をめくった見開き、
目を覚ましたピーターの窓辺、友達と積った雪の中をでかける場面に登場。
すきとおるようなピンク色、ブルー、深緑、すみれ色などの雪の結晶がちりばめられた絵にうっとりです。
さて、雪の結晶をみると土井利位侯が描いた雪華と比べたくなる私。
↑土井利位の雪華のEの3、Gの3、Iの4、Tの3、Uの2あたりと似た結晶が絵本に登場。
(この雪の結晶番号は古河歴史博物館の図録「雪の華」に基づいています)
江戸時代、土井利位侯が観た雪とキーツが「典型的」と思って描いた雪の結晶が同じような形。
それは当たり前の自然の法則なのでしょうけれど、面白いと思いませんか。
この絵本には、雪の上に大の字にねそべり、手足を上下にばたばたして、
天使を描く場面があります。
雪が降ったら私もそれをやってみたくなりました。
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