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2013年6月23日 (日)

星のささやき---その22.星のささやきに関する日本語文献一覧

「星のささやき」現象について書かれた日本語文献を時系列でまとめてみました。

注)○→「星のささやき」という言葉がどんぴしゃで出てくるもの
  △→「星のささやき」という言葉は明記されていないけれども、
     星のささやき現象について書かれているもの。
  ×→「星のささやき」の言葉にも現象にも触れていないもの。
     触れていて当たり前と思うのですが出てこない本。
注)すべてのシベリアに関する文献に眼を通したわけではありません。
  文献以外(テレビのドキュメンタリー番組、天気予報の情報コーナーなど)は確かめられていません。
注)丸数字のあとは出版年・月(テレビ番組は放映年・月)です。

1970年9月
『永遠のシベリア―探検家チェルスキー夫妻の生涯』アルダン・セミョノフ著。加藤九祚訳(新時代社)
呼吸のときの水蒸気が霜にかわり、
 白い粒となって胸にふりかかった。(私による略)
 さらさらという細かかな音がきこえた。
 これは 空気の凍っていく音である。
p79 
 詳細はその7を。

1975年1月
『寒極シベリア』岡田安彦著(世紀社)
呼吸もさらさら音をたてている。p179
”凍った呼吸”またはヤクート人たちが”星のささやき”
 呼んでいるサラサラというかすかな音が聞こえた。
 p181 
オブルチェフは”凍った呼吸”のサラサラという音を聞いて、
 ウェルホヤンスクを今まで”マローズの王様”
 としていることに疑念をいだいた。
p182
私メモ/上記該当部分は三か所ともロシア語文献からの岡田安彦訳。
 詳細はその9を。

-①1985年12月
TBSドキュメンタリー番組『シベリア大紀行 ―おろしや国酔夢譚の世界を行く―』
一面の大河 シベリアの大樹林 
 ヤクート語でいう極寒 星のささやき 
 凍りついて河となる。

私メモ/ナレーションより。
 星のささやきという言葉はどんぴしゃで出てきますが、
 きちんとした定義で使われているわけではありません。

-②1986年
『マイナス50℃の世界‐寒極の生活』米原万里著(現代書館)
×

-③1987年
『シベリア大紀行』TBS特別取材班[著](河出書房新社)
×

-④1987年
『シベリア追跡』椎名誠著(小学館)
×

以上の詳細はその21を。


1988年9月
『シベリア夢幻━零下59度のツンドラを行く』椎名誠著(情報センター出版局)
氷の国の静かな人々 
 息を吐くとすぐ凍って地面に落ちる音が聞こえるんだ―と
 シベリアの少年は言った。
p37
マローズがやってきた夜、戸外に出て何かうたうと、
 うたが瞬間的に凍って地面に落ちていく音がきこえる―と、
 この国にきてから誰かに聞いた。p39  
 詳細はその21を。

1995年8月『宙の名前』林完次著(光琳社書店)
星のささやき。
 東シベリヤのヤクートでは、厳冬期、氷点下50度に下がることがあります。
 大気中の水分は結晶となって霧氷が発生しますが、
 人の吐く息さえも凍ってしまいます。
 そのときかすかな音がするそうです。
 これを星のささやきといっています。
p76 
 関連記事はその1

1999年5月
『地球の歩き方46 1999~2000 ロシア ウクライナ、ベラルーシ、コーカサスの国々編』 (ダイヤモンドビッグ社)
夜になると、さらに気温が下がる。
 深夜、戸外に出ると、ササ、ササ、というかすかな音が聞こえる。
 大気の中の、目に見えないほどの氷の結晶がくっつきあって、
 地上に降りてくるのだ。
 地元の人たちは優雅にもこれを
 「星の囁き」と名付けている。
p212 
 関連記事はその1

2001年11月
『シベリアの旅』コリン・サブロン著。鈴木主税・小田切勝子訳(共同通信社)
○ オイミャコンというその町では、マイナス72.1度を記録している。
 そこまで低い気温でなくても、鋼鉄は割れ、タイヤは破裂し、
 カラマツの木に斧が触れると火花が飛び散る。
 寒暖計が下がると、息は凍って結晶になり、
 土地の人が「星のささやき」と呼ぶ音をたてて地面にちりんと落ちる。
p396 
私メモ/ 原書は『IN SIBERIA』Colin Thubron著。
原書の詳細はその19を。

星のささやきシリーズINDEXはこちら

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emi

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。月に魅せられ、毎日、月撮り。月の満ち欠けカレンダー(グリーティングライフ社)のコラムも担当。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。   コンタクト:各記事のコメント欄をご利用くださいませ。コメントは私の承認後、ブログ内に反映される仕様にしています。公表を希望されない方はその旨をコメント内に明記くださいますようお願いいたします。
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