猫好き必見! 猫好きへのプレゼントに最適。国芳の猫本に国民的キャラクターも!!
江戸時代の浮世絵師、国芳が猫好きで猫を登場させた作品をいくつも発表しています。
猫以外でも金魚が擬人化されたりと、ユニークな作品が多い国芳は私も結構好き。
昨日、『ねこと国芳』という本をみつけました。
ねこと国芳
これがマイヒット!!!
重い画集とは違ってコンパクトなA5サイズ。そしておしゃれ。
英語と日本語で書かれ、何より、国芳が猫を描いた浮世絵がいっぱい紹介されているのです。
登場する猫は決して、ゆるキャラのようなラブリーさを狙ってはおらず、
写実的で、どちらかというとリアルすぎて、少しぶきみだったりするのですが、
それがかえって愛らしいです。
どれもいとおしくなる猫ちゃんたちばかりなのですが、私が特に気に入ったのは。
「於竹大日如来の由来(おたけだいにちにょらいのゆらい)」p35
女性の着物の裾の中に猫がもぐっています。
「譬諭草をしへ早引 輪(たとえぐさおしえはやびき わ)」p41
猫が寝ている様子がかわいいです~。
「うろたへた小猫盆画へ屎をたれ(うろたえたこねこ ぼんがへくそをたれ)」p64
板の上に砂で描く「盆画」にちょこんと座って、子猫がうんちをしちゃっている様子が描かれています。
猫といえば砂を掘ってトイレする習性がありますよね。あたりまえかもしれませんが、
江戸時代の猫も、砂→手でホリホリ→トイレの本能があったんだなって感心してしまいます。
最高にしびれたのが
「艶曲揃(えんぎょくぞろい)」p54
本を読む女性の背中に猫が乗っている絵です。
私もよく背中の上に猫がのってくるのを経験しているので、
江戸時代の猫も同じか~習性って面白いな~と思いました。
でもしびれたのはほかにも理由が。
この絵に描かれた猫がなんと、なんと、なんと、あの国民的キャラクターに似ているのです。
それは。
天才バカボンのパパ!!!
この本の著者、金子信久氏もこう書いていらっしゃいます。
国芳の猫としては珍しい顔立ちで、余計な話ではあるが、赤塚不二夫の『天才バカボン』が
連想されてならない。
国芳というと「荷宝蔵壁のむだ書(にたからぐらかべのむだがき)」が衝撃だったわという方も
いらっしゃることでしょう。
チョークで書き殴ったような現代のヘタウマそのものの絵。
中にはニャロメそっくりの動物もいて、びっくりの作品ですよね。
国芳の作品に赤塚不二夫のキャラクターと似ているものが2つもあるということは。
3つの理由を考えてみました。
1 赤塚不二夫が国芳が好きで、知らずに影響を受けた。
2 赤塚不二夫は国芳の生まれ変わりで、前世の記憶が残っていた
3 赤塚不二夫が江戸時代にタイムトリップして国芳として活動した。
150年後の日本人が「あれ?!」って発見すればいいな~という遊び心で、
時代の流れを壊さない程度に大好きなキャラクターを盛りこんだ。
私は、結構3もありうるな~と思うのです。
少し前に、江戸時代の浮世絵にスカイツリーそっくりのものが描かれている!と話題になりましたよね。
あの作品も実は国芳。国芳は現代からタイムスリップした人だったのかも。
スカイツリーのデザインが発表されたのが2006年。赤塚不二夫が亡くなったのが2008年。
スカイツリーのデザインを知ったあと、江戸時代にワープなんてことがあったら・・・。
ただ、2004年には意識不明のまま植物状態とのことなので、
スカイツリーのデザインを知ることはなかったのかしら。
と、話は脱線しましたが、『ねこと国芳』。
バカボンパパ猫をはじめ、国芳の猫への愛情が伝わる絵の数々が楽しめる本です。
ぜひお手を取ってみてください。
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現在、原宿にある浮世絵太田記念美術館で「笑う浮世絵-戯画と国芳-」が開催されています。
太田記念美術館のサイトでも現在、
国芳の「道外 とうもろこし 石橋の所作事」の絵が紹介されていますが、最高!
歌舞伎の連獅子などで、頭を振る毛振りがありますよね。
それをとうもろこしが、とうもろこしのひげを振る形でおこなっている浮世絵なんです。
笑えます
国芳の猫は11月7日 11月14日も
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