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2013年11月 2日 (土)

猫好き必見! 猫好きへのプレゼントに最適。国芳の猫本に国民的キャラクターも!!

江戸時代の浮世絵師、国芳が猫好きで猫を登場させた作品をいくつも発表しています。
猫以外でも金魚が擬人化されたりと、ユニークな作品が多い国芳は私も結構好き。

昨日、『ねこと国芳』という本をみつけました。

ねこと国芳

 



これがマイヒット!!!

重い画集とは違ってコンパクトなA5サイズ。そしておしゃれ。
英語と日本語で書かれ、何より、国芳が猫を描いた浮世絵がいっぱい紹介されているのです。

登場する猫は決して、ゆるキャラのようなラブリーさを狙ってはおらず、
写実的で、どちらかというとリアルすぎて、少しぶきみだったりするのですが、
それがかえって愛らしいです。

どれもいとおしくなる猫ちゃんたちばかりなのですが、私が特に気に入ったのは。

「於竹大日如来の由来(おたけだいにちにょらいのゆらい)」p35
女性の着物の裾の中に猫がもぐっています。

「譬諭草をしへ早引 輪(たとえぐさおしえはやびき わ)」p41
猫が寝ている様子がかわいいです~。

「うろたへた小猫盆画へ屎をたれ(うろたえたこねこ ぼんがへくそをたれ)」p64
板の上に砂で描く「盆画」にちょこんと座って、子猫がうんちをしちゃっている様子が描かれています。

猫といえば砂を掘ってトイレする習性がありますよね。あたりまえかもしれませんが、
江戸時代の猫も、砂→手でホリホリ→トイレの本能があったんだなって感心してしまいます。

最高にしびれたのが
「艶曲揃(えんぎょくぞろい)」p54
本を読む女性の背中に猫が乗っている絵です。
私もよく背中の上に猫がのってくるのを経験しているので、
江戸時代の猫も同じか~習性って面白いな~と思いました。
でもしびれたのはほかにも理由が。
この絵に描かれた猫がなんと、なんと、なんと、あの国民的キャラクターに似ているのです。
それは。


天才バカボンのパパ!!!
この本の著者、金子信久氏もこう書いていらっしゃいます。
国芳の猫としては珍しい顔立ちで、余計な話ではあるが、赤塚不二夫の『天才バカボン』が
連想されてならない。


国芳というと「荷宝蔵壁のむだ書(にたからぐらかべのむだがき)」が衝撃だったわという方も
いらっしゃることでしょう。
チョークで書き殴ったような現代のヘタウマそのものの絵。
中にはニャロメそっくりの動物もいて、びっくりの作品ですよね。


国芳の作品に赤塚不二夫のキャラクターと似ているものが2つもあるということは。
3つの理由を考えてみました。
1 赤塚不二夫が国芳が好きで、知らずに影響を受けた。
2 赤塚不二夫は国芳の生まれ変わりで、前世の記憶が残っていた
3 赤塚不二夫が江戸時代にタイムトリップして国芳として活動した。
  150年後の日本人が「あれ?!」って発見すればいいな~という遊び心で、
  時代の流れを壊さない程度に大好きなキャラクターを盛りこんだ。
  

私は、結構3もありうるな~と思うのです。
少し前に、江戸時代の浮世絵にスカイツリーそっくりのものが描かれている!と話題になりましたよね。
あの作品も実は国芳。国芳は現代からタイムスリップした人だったのかも。

スカイツリーのデザインが発表されたのが2006年。赤塚不二夫が亡くなったのが2008年。
スカイツリーのデザインを知ったあと、江戸時代にワープなんてことがあったら・・・。
ただ、2004年には意識不明のまま植物状態とのことなので、
スカイツリーのデザインを知ることはなかったのかしら。

と、話は脱線しましたが、『ねこと国芳』。
バカボンパパ猫をはじめ、国芳の猫への愛情が伝わる絵の数々が楽しめる本です。

ぜひお手を取ってみてください。
--------
現在、原宿にある浮世絵太田記念美術館で「笑う浮世絵-戯画と国芳-」が開催されています。
太田記念美術館のサイトでも現在、
国芳の「道外 とうもろこし 石橋の所作事」の絵が紹介されていますが、最高!
歌舞伎の連獅子などで、頭を振る毛振りがありますよね。
それをとうもろこしが、とうもろこしのひげを振る形でおこなっている浮世絵なんです。
笑えます
国芳の猫は11月7日 11月14日

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emi

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。月に魅せられ、毎日、月撮り。月の満ち欠けカレンダー(グリーティングライフ社)のコラムも担当。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。   コンタクト:各記事のコメント欄をご利用くださいませ。コメントは私の承認後、ブログ内に反映される仕様にしています。公表を希望されない方はその旨をコメント内に明記くださいますようお願いいたします。
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