グランプリシリーズの印象を
もうすぐ全日本ですね。
グランプリシリーズをみた日本の男子の印象を。
<男子シングル>
羽生結弦がぬきん出ていますね。
羽生はシリーズ2戦ともチャンと直接対決になったことがために優勝を逃しましたが、
チャンと戦うことで体力、精神力限界で戦う強さをさらに身につけたのでしょう。
グランプリシリーズファイナルのフリー。
チャンがミスがあっても高得点だった(もし知っていたらプレッシャーになったと思うのですが)にも関わらず、
素晴らしい演技を見せ、見事優勝。素晴らしかったです。
町田樹も凄いですね。年々躍進して、今年さらに一皮むけた印象です。
ショートの「エデンの東」は名プログラム名演技。
ロシア大会では、アウエイ&コンディション万全でない中、フリーで地元ロシアの選手を破っての
逆転優勝はあっぱれでした。
ファイナルでは自らがつくったEXプログラム「百夜行」もよかったでした。
「これを表現したい!」という確固たる意思と情熱を身体中から感じます。
高橋大輔は万全ではない中でのNHKのショート、渾身の演技に感動しました。
リンクサイドでモロゾフが涙するところにも、高橋大輔が陰でどんな大変な状況を
克服してきたのかがうかがえました。
織田信成はNHK杯のショートでは点が抑えられてしまったように感じましたが、
ファイナルに出場できてよかったでした。
ジャンプの着氷がやわらかくて、足の裏にスケートの刃ではなく、肉球
がついているのではと思うほど。
軽やかでコミカルさも持つファンタジックなスケートが似合う選手ですね。
そして小塚、無良も続いています。
世界でもトップレベルの選手が多い中で3人しかソチに行けない。厳しい戦いですね。
枠は今年の3月、つまり先シーズンの戦績で決まってしまうものですが、
五輪シーズンは直前のグランプリファイナルでの結果を見て
特別に1枠増やすということがあってもいいですよね。
羽生の優勝で日本にもう1枠で計4枠。女子はロシア勢4人の出場のため1枠増やしてロシア女子3枠とか。
<女子シングル>
浅田真央がぬきん出ていますね。
優美なショートと、激しくダイナミックなフリー。特にフリーの最後のステップが圧巻。
一蹴りののびが大きいということでしょうか。一足のステップでものすごい距離を移動しながら
複雑なシークエンスをこなしている、あの迫力。
何があっても攻めのプログラムを続けるところに今季に向けて厳しい練習を重ね実力をつけてきた自信がうかがえます。
そして本人がまだまだ完成度をあげられる、と「上」を目指している様子がいいですね。
もちろん「五輪での金」が目指す頂点なのでしょうけれど、
彼女が目指しているのは「評価」や他人との対決ではなく、
自分が掲げている「完成度」へどのくらい到達できるかという戦いなのでしょう。
ファイナルのショートではトリプルアクセルが回転不足をとられましたが、本人自らきっぱりと、
回転不足ではないと思うと言い切ったのもいいと思いました。
鈴木明子も魅力あるプログラムを今シーズンもみせていますね。
自らのスケート人生を現わしたともいわれているショートの「愛の賛歌」。
起転結のような曲調。転のところは、拒食症で苦しんだりスケートを諦めかけた時期でしょうか。
結のメロディーのところにダブルアクセルが用意されているのですが、これが鳥肌もの。
立ち直って再びスケートを始める決意のような物を感じます。
ただの(というと失礼ですが)ダブルアクセルがこんなに効果的に演出できるなんてすごいと思います。
その後の結のパートは、高らかにスケートへの愛を溢れさせながらスケートを滑る。
身体中から喜びがあふれているようでとても素敵です。
3番手は順当にいけば村上佳菜子でしょう。
ロシア大会のショートではアクシデントが重なり、またロシア勢が多いロシア大会だったためか
点数が抑えられた感がありましたが、フリーでは開き直った演技をするとの発言。
そして本当にその通りの素晴らしい演技ができるところに勝負強さ、日ごろ練習をつづけきて、
ちょっとのことでは折れない強さを身に着けたことを感じました。
宮原知子もソチの切符をとってもおかしくない選手。
特に「戦場のメリークリスマス」~「ラストエンペラー」の音楽を使ったショートプログラムは名プログラム。
左手、右手が必ずアシンメトリーで美しいポジションを保ち、
ジャンプの直前直後も無防備にならない密度の濃いプログラムが魅力です。
今井遥。万全のコンディションでないのがもったいないですが、
ふわっと腕を伸ばすはんなりとしたスケートは健在。
西野、本郷も楽しみです。
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