雪輪(その4)雪輪をあしらった浮世絵(1) 鈴木春信
雪輪(その3)に続き、雪輪が描かれているアート、今度は浮世絵をご紹介します。
こちらも『雪華図説』(天保3年/1832年)出版以前のものを中心に。
(雪持ち柳、雪持ち笹ほか雪持ちがモチーフになっているものは省きます)
まずは鈴木春信の作品をいくつかご紹介します。
鈴木春信は江戸時代中期の浮世絵師。
春信は生年1725年頃、没年1770年と言われていますので、明らかに『雪華図説』が世に出る以前。
『雪華図説』の影響を受けない人物。
いろんなバリエーションで雪輪を描いています。
発表年不明の作品もあるため、以下、年代順にはなっていません。
五常 智/鈴木春信
江戸時代 18世紀 東京国立博物館所蔵
画像提供:東京国立博物館(ttp://www.tnm.jp/)
閲覧できるサイト
東京国立博物館内の直接のURLは
ttp://webarchives.tnm.jp/imgsearch/show/C0073451
私メモ/女性の帯が雪輪になっています。
見立牧童/鈴木春信
江戸時代 18世紀 東京国立博物館所蔵
画像提供:東京国立博物館(ttp://www.tnm.jp/)
閲覧できるサイト
東京国立博物館内の直接のURLは
ttp://webarchives.tnm.jp/imgsearch/show/C0070137
私メモ/こちらも帯が雪輪ですね。
詠歌三美人/鈴木春信
江戸時代 18世紀 東京国立博物館所蔵
画像提供:東京国立博物館(ttp://www.tnm.jp/)
閲覧できるサイト
東京国立博物館内の直接のURLは
ttp://webarchives.tnm.jp/imgsearch/show/C0068697
私メモ/左手前の女性の赤い着物の柄が雪輪です。
雪輪の輪郭の中に鹿の子絞りが描かれています。
浮世美人花見立 丁子屋内ちょう山/鈴木春信
江戸時代 18世紀 東京国立博物館所蔵
画像提供:東京国立博物館(ttp://www.tnm.jp/)
直接のURLはttp://webarchives.tnm.jp/imgsearch/show/C0009508
私メモ/雪輪は真ん中がくりぬかれたドーナツ状になっています。
無外題(私メモ/京下り~の文字あり/鈴木春信
江戸時代 18世紀 メトロポリタン美術館所蔵
閲覧できるサイト
メトロポリタン美術館(ttp://www.metmuseum.org/)
直接のURLはttp://metmuseum.org/Collections/search-the-collections/56687
私メモ/壁に雪輪が。
メトロポリタン美術館での作品タイトルはWindow Opening Toward the Sea
浮世七福神 寿老/鈴木春信
江戸時代 18世紀 シカゴ美術館所蔵
閲覧できるサイト
シカゴ美術館(ttp://www.artic.edu/)
直接のURLはの
ttp://www.artic.edu/aic/collections/artwork/6741?search_no=26&index=192
私メモ/ユーモラスな絵です。左側に炬燵と思われるものがあり、その炬燵布団の柄が雪輪です。
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上記の雪輪は私が各美術館画集やデジタルアーカイブなどをあちこち散歩して発掘した作品です。
この他、福田博美氏の「鈴木春信の浮世絵に見る服飾描写」
(文化学園大学紀要 服装学・造形学研究 第44集)にも紹介されているものがあります。
pdfファイルで見ることができます。
ttp://dspace.bunka.ac.jp/dspace/bitstream/10457/1998/1/001031444_05.pdf
(2014.3.12追記)
堀口茉純 文・絵の『UKIYOE17』(中経出版2013)では16人の浮世絵師を年代順に紹介しています。
(17の残りの一人は絵師ではなくプロデューサー的存在の蔦屋重三郎です)
的確で人となりがとてもわかりやすかったので要約してご紹介します。青字は引用部分。
鈴木春信(絵師4番目に登場p58~69)
浮世絵の歴史は鈴木春信以前(私メモ/春信以前の”紅摺絵”では多くて5色)と以降に分けられる。
春信は極彩色を施した”錦絵”の創始者。革命的色彩感覚で一躍時の人となった。
華奢な体つきの美少女ばかり描いた。
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