ソチ五輪、フィギュアスケート女子シングル
何が起きたのか。まだ頭が真白で目が冴えて眠れません。
【エドムンズ】
あまりに長い手足。ポパイの恋人、オリーブのよう。
腕も細くて針金のよう。それなのにスタミナ抜群。
やわらかな曲線がない身体つきは不思議。
同じポジションをしても、「優美」とは違うジャコメッティのような造形美が生まれます。
アートオブノイズとか、少しシュールな近未来的な音楽を使ったプログラムでの演技がみてみたいです。
【キムヨナ】
ミスしてはいけないというショートで見事な演技。
スピン他、リプニツカヤのような独創的なポジション、
脅威の柔軟性を見せるというわけではないけれど、うまくまとめましたね。
音楽は特定の女性を演じるドラマ性があるようなものでも、
重厚な曲というわけではないけれど、抽象的な清々しい音楽に合わせた素晴らしいプログラム。
「あげひばり」の頃のキムヨナが戻ってきたように感じる演技でした。
【村上佳菜子】
冒頭の3-3も飛距離があり見事。その他の動きもキレも素晴らしかったです。
せつなく疾走感あふれる音楽で、魂のほとばしりが感じられます。
1回転になってしまったこととそのために、
村上佳菜子のはちきれんばかりの笑顔がみられなかったことが残念。
【鈴木明子】
真紅が氷上に映えるあでやかで華やかなコスチューム。
だけど、肩や腕、脚を見れば鍛え抜かれた筋肉が。
優雅な白鳥が水面下で足を必死にもがいているように、
フィギュアスケートが見た目では想像できないハードなものであることがうかがいしれます。
ジャンプは完璧ではありませんでしたが、ダブルアクセル以降の
スケートに対するひたむきな愛があふれたような演技は本当に素晴らしかったです。
【リプニツカヤ】
まさかのジャンプ転倒。
今シーズン、めずらしく失敗続きだったのはロシア選手権でしたでしょうか。
それ以外の大会ではほとんどミスをしない印象だったのでびっくり。
それでも魅力的なプログラム。彼女しかできないスピンほか、
今の彼女が持つ、繊細だけど、透明なガラスのように鋭い、そんな魅力がつまったプログラム。
【コストナー】
リプのあとの滑走。花がたくさん投げ込まれ、少し片づけ待ち。
また盛り上がった空気が残る中で滑るのは大変だったと思うのですが、素晴らしかったです。
競技であるのに、ピリピリとした空気を一切感じさせず、ひたすらおごそかになめらかに。
す~~と伸びるスケートは水彩画の絵の具が水に落ちてひろがっていくよう。
演技後、 本人も感極まる。そんな演技をみられたことがしあわせ。
【ソトニコワ】
勝負強いですね。素晴らしい演技。キレキレ。本人も感極まるのがわかります。
全身全霊これでもかと体を大きく動かす魅力的な振付。
ダブルアクセルに入るまでの振付もいいですし、最後の独創的なスピンも素晴らしかったです。
つねに笑顔ですが、ステップシークエンスの最中に、笑顔のまま少し下唇を嚙むような場面も印象的。
少し挑発するようなコケティッシュな女性を演じた名プログラムでした。
とテレビで演技をみながら書いていて、最終滑走の浅田真央になりました。
A)やった!!トリプルアクセルも成功。神演技。鳥肌が立ちました。ちゃんと評価されて首位発進でよかった。
B)私は浅田真央の方が上だと思ったのですが・・・。でも、これでメダルはほぼ確実、。
あとはフリーで逆転してくれるのみ。彼女がキスアンドクライで笑顔で終われる、結果になりますようjに。
私が4分後に書くのはこのAかBのどちらかと思っていました。
それなのにまさかの結果でした。悲痛すぎます。
【浅田真央】まったく想像もしていない結果でした。
トリプルアクセルの転倒だけではなく、コンビネーションにならないという致命的なことが。
あまりにせつなすぎます。 点数が想像以上におさえられています。
今シーズン、トリプルアクセルがうまくいかないことがあっても他では挽回していたのに。
何が起きたのでしょうか。
前回の悔しさをばねにして、4年間がんばってきて、
ジャンプの修正をして、母親の死も乗り越えてそれでも真面目にがんばってきた浅田真央にこの仕打ち。
フィギュアスケートの神様は何を考えているのでしょうか。
他の選手ももちろん努力や苦しい日々を過ごしてきたわけですが、
それでも浅田真央の努力が報われてほしい、
この4年間の努力に神様が、よくやったねとご褒美をくれるはず、と思っていたのに。
私一人がパラレルワールドへ行ってしまったのでしょうか。
この世界の隣にあるというとてもよく似た世界へ。
<浅田真央が首位発進>が本当の世界で、日本中は歓喜に沸いているところ。
私はちょっと隣の悪夢なパラレルワールドに迷い込んでしまっただけと思いたいです。
フリーではせめていろんなプレッシャーから解放されて、のびのびと悔いのない滑りをしてほしいです。
そしてできれば、競技ということを自らが忘れ、ゾーンにはいり、
神聖さに浸るような至福のひとときを彼女がすごしてもらえたら。
最後は浅田真央らしい笑顔がみたいです。
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