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2014年3月 6日 (木)

ソチ五輪の開会式


ソチ五輪が終わりましたが、
開会式、閉会式ではロシアの伝説、工芸、自然、建築、バレエ、音楽、アートが満載。
また、床に映像を映し、空間を使う立体的な演出が素晴らしく、圧倒されました。

五輪競技では、なぜこんなふうに跳べるんだろう!速いんだろう!
と人間の「身体能力」の究極に眼をみはるのですが、
競技ではない開会式閉会式でも、
なんで人間がこんなこと思いつくんだろうという人間の「想像力&創造力」に驚かされました。

思いつくだけならまだしも、それを実際に形にできるところが凄いですよね。
会場という限定された空間で、編集して組み合わせることのできないLIVEという制限の中で、
秒単位で映像も大勢の人間も機械も精密に動かさなければ実現できない「総合芸術」。
それをスタッフすべてが一糸乱れず動いて創りだす。
人間の可能性の凄さに圧倒されました。

勝手にで印象に残った場面ベスト10を挙げます。
ガガーリンや宇宙に関する場面はこちらで挙げたのでそれ以外を。

【1位】五輪の輪。
ロシアの威信をかけたセレモニーでこんなトラブルが起きるとは。
5つの雪の結晶が近づいて五輪になるはずが、1個開かずに4輪に。
失敗した担当者の身を勝手に案じてしまいました。

【2位】ロシアの寺院のネギ坊主がふわふわ浮かぶシーン。
「よくぞこれを形にしてくれた!! 
人間の創造力、Ура!(ウラー!/ロシア語の万歳の意味)」と叫びたくなりました。
2色のキャンディーを合わせてひねったようなネギ坊主は聖ワシリー寺院を代表とするロシアの教会にみられるものですね。
オレンジ、黄色、青、カラフルな人形やコスチュームはロシアの民芸品Дымково(ディムカバ)のよう。
サーカスのようなアクロバティックな動き、輪になって踊る人々。中世のお祭りのよう。
床もディムカバのお皿のような柄が映し出されていて、おとぎの国に迷い込んだみたいな楽しさでした。
こんなビジュアルが実際に形にできるなんて!
ネギ坊主が空中に浮かんで、聞こえてくるのはロシアの鐘の音。
ずっと見ていたい。遊園地にアトラクションとしてあってもいいのにと思うほど魅せられました。

【3位】選手入場のシーン。
SF映画かと思いました。
宇宙から地表を俯瞰で見る画像→ギリシャ付近が映ったあと、中央に白い光の帯が現れます。
そこに選手たちの姿。最初の上からの映像ではどうなっているのかわかりませんでした。

次の映像で、白い帯と思ったのは、会場の地下からの白いスロープで、
そこを選手たちがのぼってきて姿を現す仕組みであることがわかりました。
映画「未知との遭遇」で宇宙船から宇宙人が降りてくる場面や宇宙に行った地球人が降りてくる場面がよぎりました。
とてもSF的な登場シーンがツボでした。

【4位】波と船。
同じ床が映像や照明で別世界に変わる。映像技術の魔法にしびれたのがこの場面です。
カラフルなロシアのおとぎ話が一転モノクロの世界に。
水墨画のような黒い波。本当に水が波だっているかのような迫力。
そこに右側から船がやってきます。甲板にいる乗組員たちは、船の進行にあわせて一緒に動きます。
プロジェクションマッピングみたいな技術なのでしょうか。
本当に船が存在して波の上を滑っているように見えました。圧巻でした。

【5位】マスコットキャラクターのおっさん顔。
ホッキョクグマをモチーフにしているそうですが、可愛くなく老け顔なのが逆にかわいいです~。

【6位】ロシアの大陸。
冒頭、ロシアの大陸が空中を浮かびながらやってくるシーンが幻想的でした。
特に白馬のと白樺の大陸は、東山魁夷の絵を見ているようでした。

【7位】白いトロイカ。

まるで夢の中のようでした。スローモーションのようにゆっくりと馬の脚が動く様子も。
雪のように白い馬が、オレンジの太陽の輪を曳いているのがロシアの民話の世界を見ているようでした。

【8位】鳩の場面。
光るフリンジみたいなものを持って回るだけであんな美しさを創りだせるとどうやって思いついたのでしょうか。
幻想的で、どこか日本的でもありました。
フリンジを上の方で回転させたり、低い位置で回転させる動きが、羽根を羽ばたかせる鳥に見えました。
最後に全員で鳩の形を作るところ、鳥肌が立ちました。
Opening_of_xxii_winter_olympic_game
画像クレジット:www.kremlin.ru

【9位】 リュボーフィちゃん(Любовь/ロシア語で愛の意味)が青い球の上にのって赤い風船を持つ場面。
暗い観客席のあちこちでフラッシュなのかメダルの明かりかが光る様子はまるでプラネタリウムの星。
その中に浮かぶリュボーフィちゃん、青い球、赤い風船がファンタジックでした。
昔大好きだったフィリップジャンティカンパニーのパフォーマンスを思い出しました。
Opening_of_xxii_winter_olympic_ga_2
画像クレジット:www.kremlin.ru

【10位】ロシアンアバンギャルドの場面もしびれました。
赤と黒。帝政ロシアの優雅さをおもわせるロシアバレエもロシアの神髄ですが、
こういう無骨で鉄の塊といった世界もロシア~ソビエトならではのもの。
音楽の「Время, вперёд!(ブレーミヤ・フピリョート!/時よ前進!)の勇ましさにもしびれました。

おまけ。
20140306sochi
↑マトリョーシカをタップする競技が面白くて、
雪の日にマイお宝マトリョーシカを雪の上に置いて撮ってみました。

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emi

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。月に魅せられ、毎日、月撮り。月の満ち欠けカレンダー(グリーティングライフ社)のコラムも担当。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。   コンタクト:各記事のコメント欄をご利用くださいませ。コメントは私の承認後、ブログ内に反映される仕様にしています。公表を希望されない方はその旨をコメント内に明記くださいますようお願いいたします。
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