関井一夫さんの万華鏡展が横浜高島屋で開催されています(No.5)
横浜高島屋で2014年4月9日から開催されている関井一夫さんの万華鏡展に行ってきました。
今回も美しい万華鏡の世界を堪能させていただきました。
場内は撮影禁止ですが、ご厚意で撮らせていただき、
またその画像をブログでご紹介することも承諾いただきましたので、詳しくレポさせていただきます。
(関井一夫さま、高島屋美術画廊さま、ありがとうございます)
週刊文春4月17日号にも関井一夫さんの万華鏡はカラーグラビアで掲載されています。
その写真の精密さと比べると、私の写真は繊細な色やフォルムが再現しきれていないのですが、
少しでもお伝えできましたら。
「バイオレットブルー」。
紫~青~スカイブルー。寒色系のグラデーションが美しいです。
「クラシックピンク」。
グレイッシュなピンク色に、モーブ。アイボリー。
そのはんなりした色合いに金色に輝くオブジェクトが華やかさをかもしだしています。
雅びな調べが聞こえてきそうで、うっとりしました。
「クリスタルグリーン」。
オブジェクトに細い棒状のものがいっぱい使われています。
無数の線が交差して作り出す造形はとても繊細で見飽きません。
「紅薔薇万華鏡」。
万華鏡というとカラフルにいろんな色が入っているイメージですが、
こちらはとことん赤が基調となっています。
金色のひゅるんとしたフォルムのオブジェクトが次々に繰り広げる形も美しいです。
赤いオブジェクトが幾重にも重なってひろがる様子は、
真紅のバラの花束を上から眺めているようなゴージャスさがあります。
花がモチーフのシリーズから2つの作品をご紹介。
梅。
梅の万華鏡には5弁の愛らしい梅の花がみえかくれしていますね。
コスモス。
緑の葉と白とピンクの花が揺れる満開のコスモス畑のよう。
オリハルコン。
琥珀やトパーズのようなオレンジ系に
スカイブルーや鮮やかなグリーンがアクセントになっていて美しいです。
こちらは遊。
オブジェクトにプニプニしていそうなラピスラズリ色のものが使われています。
このプニプニが、ゆらゆらと動くので、万華鏡の中でも常に手前にアクセントのある動きを見せています。
こちらは麒麟。
関井さんの万華鏡の特徴は、万華鏡本体が工芸品となっているところです。
金工作家としてさまざまな金属でオブジェを作っていらしたからこその外観ですね。
このかっこいい麒麟は1枚の金属をたたいて立体的なフォルムを生み出す
鎚金(ついきん)の技術で作られているそうです。
万華鏡の真鍮の筒の部分にエッチングがほどこされています。
それぞれの万華鏡のテーマにあわせて柄も変わっています。
麒麟は、もくもくした雲が描かれていますね。
中を覗くと・・・
圧巻です。
黒をバックに赤、飛翔する麒麟を思わせるひゅるんとした金属などが作り出すその世界は、
アラビアの絨毯のようなラビリンス感があります。
麒麟の筒の部分を、ガラス容器から抜き取る時の感覚は刀を鞘から抜き出す時の感覚に近いと思います。
タイムスリップして織田信長にこの万華鏡を見せたら、一目ぼれして手元に置いて楽しむだろうって思いました。
こちらはリスの万華鏡。
うるっとした瞳と実を持った手や足の指の様子も愛くるしいです。
中は覗いてびっくり。本物の木の実も使われているのです。
小さな木の実たちの表面のゴツゴツした質感、模様も楽しめます。
こちらはアルテミス。
昨秋の日本橋高島屋の美術画廊でおこなわれた万華鏡展の時にもアルテミスがありましたが、
本体も中のミラーもオブジェクトも違うものです。
前回は筒の奥に丸く花が広がっていました。
その様子は漆黒の宇宙の果てで咲いている不思議な花のようでもありました。
今回はミラーの製法が違うため、
筒の内壁にも画像が映っています。
6方向に画像が広がるというものではなく、丸状に広がっているようにみえます。
まるでミレナリオ、もしくは教会のステンドグラスのよう。
別世界に吸い込まれていきます。
アルテミスは古代のような近未来のような、
神聖なたたずまいを感じます。
猫ちゃんシリーズには
あらたな猫ちゃんも登場。
黒猫ちゃんも同じように見えて、
オブジェクトが一つ一つ違っているので、一つとして同じ万華鏡はないそうです。
今回の展覧会のタイトルは「美しき万華鏡と鍛金の世界」。
万華鏡だけではなく、金属工芸の香炉、ペーパーナイフ、オブジェ等もありました。
関井一夫さんの耽美で妖艶な世界も楽しめます。
こちらは「王女の仮面」。
おでこや眉が黒く見えるところは塗りつぶされているのではなく、エッチングで細かな模様が描かれています。
長い睫があるのもおわかりいただけますか。
「美しき万華鏡と鍛金の世界 関井一夫展」は
横浜高島屋7階美術画廊にて、4月15日(火)までです。
(最終日は16時まで)。
お買い求めになったお客様が万華鏡を持ち帰られ、すでに会場内にはない作品もありました。
上記にご紹介した万華鏡もすでになくなっている場合もあるかもしれません。どうぞご了承ください。
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