雪輪の魅力についてシリーズ番外編/美しい雪持蘭模様の小袖
2014年1月11日の雪輪の魅力について(その2)雪輪があしらわれた装束(着物)の補足です。
土井利位侯の「雪華図説」に魅せられたことから、
「日本人にとっての雪の結晶」を科学的なこと、文学的なこと、アート的なこと、他角度から調べています。
その一環で、着物、帯などの装束にあわられる雪模様を追ってきました。
土井利位が雪華図説を発表する以前の雪のデザインというと、「雪輪」「雪持ち」が主流。
その雪持ちモチーフの小袖でとても美しいものをみつけました。
(雪持ちというのは植物に雪がかぶった様を描いたもので、
直線的-----ではなく∩∩∩というように丸みを帯びた白い雪の輪郭が
リズミカルなアクセントとなっているデザインです)
国立歴史民俗博物館所蔵の「雪持蘭模様小袖」(江戸中期)です。
濃い赤地に白が映えます。色合いは少ないのですが、雪持ち蘭の配置が絶妙。
蘭といっても花を大きく描くのではなくて、茎の柔らかなカーブがモチーフ。
白い雪が積ったいくつもの茎が、まるで新体操のリボンのように、ひゅるんひゅるんと飛び交っています。
非常に完成されたデザインだと思います。
イギリスのウイリアム・モリス(天保5年生まれ)のテキスタイル、美しいですよね。
21世紀の今も壁紙、洋服の生地としてその柄が使われていますが、
この雪持ち蘭も同じくらい普遍的な美しさ、完成度を感じます。
リバティがこの雪持蘭をモチーフにしたファブリックを発表してくれたらいいのに!
リバティ 小袖フューチャーシリーズがあったらいいのに!と思います。
「雪持蘭模様小袖」は歴博のサイトで閲覧可能。
国立歴史民俗博物館(ttps://www.rekihaku.ac.jp/)→展示→企画展示→これまでの企画展示→
1999年度展示 江戸モード大図鑑
リンク切れになるかもしれませんが直接のURLは
ttps://www.rekihaku.ac.jp/exhibitions/project/old/991005/index.htmlです。
同ページにある「蝙蝠(こうもり)模様小袖」も必見。
パンクすぎます!
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