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2014年11月30日 (日)

月面Xが撮れました!

月面Xが撮れました!!

月はクレーターや崖や谷があって、地表はでこぼこ。
そのため、太陽光に照らされた明るい面と暗い面の境目は光と影のコントラストがさまざまな造形を作り出します。

月面X(Luner X)もその一つ。
欠けて見える際に「×」印が浮かび上がって見えるというものです。

その存在を知りながら、どのくらいの月齢の時に見えるのか特に気に留めていませんでした。

昨日、雨上がりの空を見上げると上弦の月が出ていました。
月の入りまで何度か撮って、今朝PCでその画像を見ていたら。

「月面X」が写っていました。
ヽ(^。^)ノ
 
うれし~~~~~。

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↑画像はクリックで拡大します。
(クリックだけだと画像が切れる場合は、画像の上でマウスを右クリック。
「リンクを新しいタブで開く」を選択してください)

11月29日19時30分頃。月齢6.9。輝面率50%。
草野球をする人の左手のグローブを左に辿ったあたりにバツ印が見えます。

アップで。
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影の部分に白く×が浮かびあがっています。

近くのクレーターを記してみましょう。

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月面Xは、上弦の月以外ではどんな風に見えるのでしょうか。

こちらは2014年10月15日(旧暦閏9月22日)の月齢20.5、輝面率60%の月です。
Xを赤で↓
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隣接するクレーターのヘリがX字状に盛り上がっているのがわかります。
盛り上がっているからこそ、X字部分だけ照らされて十字のように浮かび上がってみえるのですね。

3つのクレーターはプールバッハとラカーユ(ラカイユ)とブランキヌスです。
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さて、昨夜は18時19分~23時すぎまで何回か月を撮りました。
月面Xの変遷をみてみましょう。

●18時19分。輝面率49%。画像はクリックで拡大します。
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Xはすでに見えていますね。
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●21時7分。輝面率50%。画像はクリックで拡大します。
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Xは健在。
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●22時18分。輝面率51%。Xがかなり崩れています。
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●23時3分。月の入り30分前。西の空低いところで色が黄色みを帯びた月です。
形も大気の影響でゆらゆら。
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かろうじてXの名残が見えました。
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月面Xが見られる時間に天気が回復してラッキーでした。
こちらは19時26分頃の月。影の部分も写って、半球具合がわかります。
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月の入り20分前の23時13分頃。
建物と木々の向こうに大きな半球が沈んでいきました。
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※月齢他の表示はアストロアーツさんのステラナビゲーター10を参考にしています。

(2014.11.30夜追記)
昨日の月面X。今日はどう見えているのでしょうか。
残念ながら天気がどんどん悪くなり、月を見られたのは16時10分が最後。
夕暮れの空の中なので鮮明ではありませんが、こちらです。

2014年11月30日。月齢7.8。
1日で随分月が太りました。
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Xの位置はこちらです
141130_1610se_78th_60_41a_q1009_3_2

月面Xが見られる時は満月の50%の輝面率前後。
30日の月は満月の60%。10%分太ったために、
月面Xも、欠け際の境目にはおらず、すっかり目立たなくなっています。

赤い×が月面Xの位置です↓
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2014年11月29日 (土)

鼻の尖ったお月様。月齢4.9。輝面比27%の六日月。

11月27日はひさびさに晴れて昼間から月日和。
旧暦10月6日の「六日月」を撮ることができました。

12時すぎ。月齢4.6。輝面率25%。
真昼間でも南東の空にはっきり見えました。
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16時すぎ。南の空。月齢4.8。輝面率26%。
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銀杏の上の六日月。
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さて、月というと、花王さんのマークをはじめ、三日月型で鼻が尖った顔の絵をみかけることはありませんか。
私が描いてみますと、こんなかんじの↓ 

Photo_2
 



27日の月は、まさに鼻があるように見えました。

19時すぎの月です。どうでしょう?

ほんの少しですが中央あたりがツンと尖っているように見えませんか。

アップでご覧いただきましょう。
(↓クリックで拡大します)
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推測です。
・黄色の部分(月の海やクレーター)が暗く見えること
・赤いところは逆に盛り上がって明るく見えること

のために、
20141129moon
なだらかな弧ではなく、中央が少し尖って見えるかしらと思います。

鼻のあたりに地名を記入してみました。
141127_1907sww_49th_27_23a_q1006__3
アルタイの崖やテオフィルスの影がくっきりヽ(^。^)ノ

はっきりではありませんが、地球照も撮れました。
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影の部分がよく見えるように少し明るさ調整してみます。
141127_1911sww_49th_27_22a_q1006__2

こちらは2014年9月29日、旧暦閏9月6日の六日月です。
月齢5.1。輝面率25%。
やはり鼻が尖っていますね。
Moon20140929_1843sw_51th_189a_108_3

12月ですと26日(旧暦11月5日)が月齢4.4で輝面率25%前後。
鼻の尖った月が見られそうです。

2014年11月24日 (月)

シダーローズ第二弾 もうすぐ落ち頃、拾い頃

シダーローズってご存知ですか。

シダー(ヒマラヤ杉)の松ぼっくり(松笠)です。

杉なのに松ぼっくり?と思われるかもしれませんが、マツ科なので松ぼっくりという言い方でいいようです。


20131207christmas__wreath1
こちらがシダーローズ。

バラの花のようですよね。だらこそ「シダーの薔薇」の意味で「シダーローズ」と呼ばれています。

去年、このシダーローズを朝の散歩道でたくさんみつけて、拾って、クリスマスリースをつくりました。

(詳細は2013.12.7のブログに)
20141124ceder_rose12

こんなバラの形のものが、地面のあちこちに落ちている様子はとてもラブリー。
けれども、ヒマラヤ杉の枝のあちこちにこのバラが成っている様子はさらにラブリーですよね。
と思いきや。

木の上でなっている時は楕円形のボックリ(以下球果と記します)なんです。
その先端部分が分かれて落ちると、バラのように見えるというわけです。

どんな風に球果が成長するのか観察したい!と思い10月にこのスポットに出かけてみました。
(あとになってわかったことですが球果は1年以上かけて成長するらしいので一年中観察すべきでした)

■2014年10月14日、台風19号が通り過ぎた後、訪ねてみると。

薄い緑色で硬いものが落ちていました。 葉っぱつきで。
20141124cedar_rose02_141014

ヒマラヤ杉は2種類のものをつけます。
ひとつは雌株がつける球果。
この先端部分だけがぽろっと落ちてシダーローズになるのですね。

もう一つは雄株がつける雄花。
こちらは穂のようにふさふさしていて、11月頃に地面に落ちると毛虫みたいに見えるもの。


「球果拾った!」と喜んだのですが、↑は球果ではなくて、毛虫になる前の雄花なのかもしれません。

20141124cedar_rose01_141014
長さは約2.5㎝。
去年採ったシダーローズを並べてみると。
このくらいの大きさの差があります。

■2014年11月3日

20141124ceder_rose04_141103
あきらかに雄花だとわかるものがいっぱい。
球果は目視できず。

20141124ceder_rose05_141103
雄花のアップ

20141124ceder_rose06_141123
これがヒマラヤ杉の全体像です。

■2014年11月23、24日

20141124ceder_rose10_141124short
こちらが球果。成長していますね~。
こんがり焼けたミルフィーユみたいな色合い。

(赤ちゃん時代を撮ってみたかった(>_<) )

20141124ceder_rose11_141124
上を向いてたくさん成っています。

よく見ると(画像の中央左)、球果でも雄花でもない剣のようなものがあります。

拡大。
この剣のようなものは球果の芯のようです。
20141124ceder_rose11_141124up

球果は先端がぽろっと落ちます。
それがシダーローズになります。
その下の笠は花びらのようにハラハラと落ちます。
そしてこの芯のようなものだけ木に残るようです。

こちらは地面に落ちた雄花。
うじゃうじゃ毛虫みたいで一瞬ぎょっとします。
20141124ceder_rose08_141123

アップで。
20141124ceder_rose09_141123

地域によって違うのかもしれませんが、雄花が地面に落ちる方が、シダーローズが落ちるよりも早い気がします。
シダーローズはこれから落ち頃、拾い頃かも。

クリスマスリースを作るのにナイスなタイミングですね。

◆ヒマラヤ杉シリーズINDEXはこちら

2014年11月16日 (日)

フラワーフェアリーズ(その4) フラワーフェアリーズがとりもつ素敵なご縁

お花屋さんの花々、ショーケースの中のおいしそうなケーキ、朝焼けの空の雲・・・

うっとりとする景色のすぐそばには妖精がいるように感じます。

妖精といえばシシリー・メアリー・バーカーのフラワーフェアリーズが子供の頃から大好きです。

この「フラワーフェアリーズ」が縁で
ネットを通じて出会わせていただいたのが
フラワーコーディネートをされていて、Fiore Spazio 主宰である谷津翆さんです。

谷津さんの

ブログ「Fiore Spazio 花便り」(ttp://laurism.exblog.jp/)を
クリックすると、花園を訪ねた気分になります。

色鉛筆の基本12色ではない、ニュアンスのある色合いでまとめられるアレンジメントの数々がとても素敵なんです。

濃い赤紫、オレンジ色、茜色などのこっくりとした配色のアレンジメント。

乳白色、グレイッシュピンク、褐色がかった色のバラをまとめられた作品etc.

どの作品も目がハート

その谷津さんが田園都市線溝の口駅近くにある「フィオーレの森」で
「Flower Fairies展」を開催されることを知り、訪ねました。

溝の口は下車することも何度もありましたが、
「フィオーレの森」についてはまったく知りませんでした。

駅から歩いて5分ほどなのに別世界の素敵な空間でした。
20141116fiore01_3
↑レストラン、礼拝堂、マンションもあり、ウエディングもできるようです

外国に来たみたい。

そして、ネット上だけではなく、初めてお会いする谷津さん。
とても素敵な方でした。
お花のこと、フラワーフェアリーズのことetc.いろんなお話をさせていただきました。

場内のお写真を撮らせていただきましたので雰囲気が伝わればと少しご紹介します。

こちらは花が彩るギャラリーを外から。
窓枠に見える星の形も素敵です。
20141116fiore02yatsusan_2
色とりどりの花々がフラワーフェアリーズとともに飾られていました。

奥のショーケースに飾られた緑は、
窓があってそのむこうに森が広がっているように見えました。
20141116fiore04yatsumidorisan

赤い実とその影。北欧のテキスタイルみたい。
20141116fiore07yatsumidorisan

私はラムズイヤー、フランネルフラワー、コキア・ダイヤモンドダストのように
シルバーがかったグリーン色の植物が好きなのですが、
谷津さんのセレクションによるシルバー系も素敵でした。
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こちらはフラワーフェアリーズでも描かれているジニア。
シックなオレンジ~グリーンのグラデーションにうっとり。
20141116fiore03yatsumidorisan_3

フィオーレの森の中のあちこちにもフラワーフェアリーズがいるそうで、
谷津さんがご案内してくださいました。

敷地内に「椿径」という小径があるのです。
その道をくねくね登ります。
溝の口にいながら、軽井沢のトレイル気分!!

フラワーフェアリーズがお出迎え。
20141116fiore09yatsumidorisan_3

20141116fiore08yatsumidorisan_2

木々の間で揺れるフラワーフェアリーズが木漏れ日を反射させます。
窓辺に飾るサンキャッチャーのように。
20141116fiore17_2

そしてフラワーフェアリーズのそばで、
落ち葉も一緒に風に揺れていたのです。

クモの糸にひっかかったのでしょうか。
ぶらーんと宙吊り落ち葉が

妖精たちと一緒にクルクルまわっていました。

谷津さんに丸いどんぐりが森の中にあることを教えていただきました。
20141116fiore10
アフロヘア―のかつらのよう。

見上げると。
まだ落ちる前のアフロヘア―どんぐりを発見。
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正体はクヌギでしょうか。

小径には鳥のための巣箱や、
20141116fiore13

エサを置くかわいらしい台も。
20141116fiore14

丘の上には礼拝堂もありました。
20141116fiore18
礼拝堂の中は撮影禁止。
ドームの天井には天の川と28宿の星々がありました。

八角形。それぞれの壁面にスリットのようにステンドグラスがあります。
外の太陽光がステンドグラスの色を床に落としていて美しかったです。

起伏があるフィオーレの森の空間。
駅が近いにもかかわらず外部の余計なものが目にはいらないのです。
ここだけ本当に別世界。
井戸もあるそうです。

青い巣箱の隣にはしめ縄を張られた木も。
20141116fiore16
一角には以前からあったというお稲荷さんもありました。

「星のサロン」のパティシエのミチヨさんからもお話をうかがいましたが、
森や大地の息吹を大切にして、この空間を創られ、整え、
さらに豊かにされていらっしゃることが感じられます。

こちらが「フィオーレの森」さんHP内でのMAPです。(2014.11.16現在)
ttp://www.bosco-del-fiore.net/shop3.html

椿館脇から椿径を登り礼拝堂、マンションいたるまで、
まったく外部のものが目に入らず、フィオーレの森の景色だけが広がる
という起伏を活かしたロケーションがお見事!!

久本公園くらいまで下ってくると、駅前のビルが見えて、
ああ軽井沢ではなくて溝の口なんだとあらためて気づきます。

ロイヤルプリンスギャラリーのあたりにいた黒猫ちゃん。
20141116fiore20

散策してギャラリーに戻ると、黒猫のしっぽもありました!
20141116fiore21yatsumidorisan

もちろん、しっぽではなくて植物。
初めて見ました!!

谷津翆さんがアレンジメントしてくださった花束です。
20141116fiore22yatsumidorisan
私の大好きなシルバーグリーン系にこっくりしたワインカラー。
華やかだけどシックで秋の深い色合いの花束にうっとり~~~~。

えのきだけのように見えるシルバーグリーン系のブローニア
も大好きなのでうれしいです。
20141116fiore23yatsumidorisan
昨年シダ―ローズでクリスマスリース作りにチャレンジした時に
このブローニアの存在を知ったのです。
詳細は2013年12月7日のブログに。

帰宅後。
ロシアのウサギ(置物)も素敵な色合いの花々にうっとり。
20141116fiore24yatsumidorisan
フラワーフェアリーズが花の間を飛び回っているのが見えているかも。

秋晴れの一日、素敵な出会いにうれしくなる一日でした。

フラワーフェアリーズシリーズ その1 その2 その3 その4 その5 番外編(コバンソウ) その6

2014年11月13日 (木)

今日は青空 月日和

今日は夜中から晴れて月日和でした。

こちらは2時13分頃の月。
実際にはもう少し時計まわりに回転した傾きになっていました。
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月齢19.8。輝面率68%。

久しぶりに雲の少ない空となり、オリオン座、シリウスも輝いていました。

こちらは朝5時15分頃の月。
3時間分月が右回りに回転していますね。
「草野球をする人」は帽子がわずかに見えるのみ。
141113_0515sws_199th_67_66a_qu092_2

こちらは朝8時24分頃の西の空の月。
赤く色づいた桜の葉とともに。
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青空の中のソーダ色が美しいです。
夜の空ではグレーに沈む「海」の部分が青く浮かび上がっています。

富士山もよく見えました。
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今日撮影した場所の月の入りは11時13分頃です。
それでは何時ぐらいまで月は見えるでしょうか。

こちらは10時43分頃。柿とともに。
141113_1043wn_202th_65_53a_qu0921_5

わかりづらいと思いますので、画像編集で色調整をしてみました。
141113_1043wn_202th_65_53a_qu0921_6
かすかなシルエットがおわかりになりますか。
高度は約5.3A。夜中の2時には輝面比68%でしたが、
8時間経つ間に輝面比65%に。3%ほっそりしています。

こちらは10時52分。
電信柱と花の間に見えますが、ほとんど透き通ってシャボン玉の最後のよう。
141113_1052wn_202th_65_36a_qu0921_2
このあたりに月が出ているはず!
とわかっている人でなければ気づけないほどのかすかな存在です。

画像編集で月のシルエットをあぶり出してみました。
141113_1052wn_202th_65_36a_qu0921_3

私が見られた最後は11時でした。
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雲よりも淡い白さ。
丸いカーブがみえます。

こちらも画像編集でわかりやすくしてみました。
141113_1100wn_202th_65_21a_qu0921_4
これでもよく見えないですよね。

第2ヒントを。黄色いラインで。
141113_1100wn_202th_65_21a_qu0921_5

今日は、月の入りの13分前まで見ることができました。
この時の高度はおよそ2.1A。

夜中から月の入りまで見届けられるとうれしくなります。

月の出から月の入りまで見届けてみたいです。
早くチャンスが来ないかな~。

2014年11月 9日 (日)

満月なのに丸くない

11月7日(金)は満月でした。

新聞やカレンダーでそれをチェックして、夜23時頃空を見上げ、
「あれ、今日は満月のはずなのに、まんまるに見えない。
昨日残業後の帰り道に見た月の方が丸かった」

そんな疑問を持った方はいらっしゃいませんか。
これは7日22時20分すぎの月。
(実際には模様は時計回りにもう少し回転して見えます)

141107_2224ses_146th_99_602a_qu0915
丸いことは丸いのですが、
こころなしか矢印のあたりがほっそりしているように感じませんか。

そして、こちらが7日の朝5時5分の月。
地平線に沈む前。西の空低いところにいるので黄色味を帯びています。
141107_0505wn_139th_100_106a_qu09_4
こちらの月の方がまんまるに見えませんか。

国立天文台天文情報センター暦計算室(ttp://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/)→
今月のこよみ→2014年11月
を見ていただくと、
望(満月)7日7時23分と書かれています。

この時刻が入った日が「満月の日」に設定されるのです。

ですのでもし満月の時刻が5日の0時1分でしたら、
実際には5日の23時の月より、4日23時の月の方が望月に近いのに、
「満月の日」は5日なってしまうのです。

刻々と満ち欠けしている月の状態を
人間の都合で24時間ごとに「1日」として区切ってしまうことによる「無理」が
あらわれているのですね。

アストロアーツさんのステラナビゲーターでは細かなデータがみられます。
撮影場所を指定した上で輝面率を調べてみます。

一番上の画像、7日22時20分過ぎの月。
輝面率は99%となっています。やはり気のせいではなく欠けていたのです。

2番目の7日の朝5時5分の月は輝面率は100%。
厳密には満月の瞬間ではないので、100%に限りなく近い99.8%ぐらいでしょうけれど。

そして6日の22時30分頃のこちらの月も100%。
141106_2228sse_136th_100_65a_qu0914
肉眼でも
6日22時30分、7日朝5時5分の2つは丸く、
7日の22時20分すぎの月は少し欠けて見えました。

わずかな差に気づく人間の眼はすごいなと思います。
20141109mangetsu_2
手製で表を作ってみました。

100%となっているのは、ステラナビゲーターで輝面比1.00と表示される時間帯です。
お住まいの位置によって若干変わりますが、
私の撮影場所では6日の15時52分から7日の20時19分頃までが輝面比1.00.

7日の遅い時間は満月に見えなくてあたりまえなのです。

鮮明な画像ではないのですが、
7日の夜明け前3時頃(100%)の月と22時20分すぎの月(99%)を比べてみましょう。
同じようなむきにして並べてみますと。
141107_0256ws_138th_100_36a_qu0914_

141107_2224ses_146th_99_602a_qu09_2

3時ごろの月(上)はヘリにクレーターがみられずのっぺりしています。
のっぺりは満月の特徴ですね。
一方22時20分すぎの月(下は、ヘリにクレーターが見られます。
太陽が真正面におらず少しずれている(満月ではない)ことがわかります。
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ちなみに月齢は月の形と直結はしていません。

上でご紹介した月もステラナビゲーターで月齢を見てみると。

6日22時30分頃。輝面率 100% 月齢 13.6
7日3時頃。輝面率100% 月齢  13.8

5時5分。輝面率100% 月齢  13.9
22時20分すぎ。輝面率99% 月齢 14.6

となっています。

国立天文台暦計算室(正午月齢を表示)では7日の満月の日の月齢は14.2となっています。
先月の皆既月食で注目された10月8日の満月の日の月齢表示が13.9だったことで、
「13.9なのに満月?」って思われた方もいるかもしれません。
月齢15=満月ではなく、幅があるのです。

つまりカレンダーで今日は満月、となっていても、
見頃は夜ではなくて、明け方の可能性もありますし、
当日の夜に眺めるよりは前日の23時すぎの月の方が満月に近いということがあるのです。

満月をご覧になりたい方は、満月の時刻までチェックしてみてくださいね。

2014年11月 8日 (土)

グランプリフィイナル中国大会、男子フリー。誰のせいもしない、アクシデントのせいにしない。

フィギュアスケートグランプリシリーズ、中国大会。こんなドラマが起きようとは。

続きを読む "グランプリフィイナル中国大会、男子フリー。誰のせいもしない、アクシデントのせいにしない。" »

2014年11月 6日 (木)

関井一夫さんの万華鏡展が日本橋高島屋で開催されています

日本橋高島屋で2014年11月5日(水)から開催されている関井一夫さんの万華鏡展に行ってきました。

眼福です。

場内は撮影禁止ですが、今回もご厚意で撮らせていただき、
またその画像をブログでご紹介することも承諾いただきましたので、
詳しくレポさせていただきます。
(関井一夫さま、高島屋美術画廊さま、ありがとうございます)

関井さんの万華鏡の魅力は、金工作家だからこその外観の工芸品としての美しさ。
と、金属やさまざまな素材を取り入れ、ミラーの工夫他のアイデアを凝らしたオブジェクトの美しさですね。

こちらは「アルテミス」。
凛とした女性は古代のような近未来のような不思議な存在感を放っています。
20141105sekiikazuo_kaleidoscope01_2

ボディ部分のロケットのようにも見えるフォルムが
近未来感を醸し出しているのかもしれません。

覗くと。
20141105sekiikazuo_kaleidoscope02
闇に浮かぶ神戸のミレナリオのよう。

無限に広がるラビリンス感に引き込まれす。
20141105sekiikazuo_kaleidoscope03

こちらは不思議に国のアリスをモチーフにした万華鏡。
赤いハート、王冠、鍵などのモチーフがオブジェクトに使われていてとてもキュート。
20141105sekiikazuo_kaleidoscope04_2
↑赤いハートと白がちょうど並びました。

まるで裁判の場面でアリスを取り囲む大勢のハートのトランプ兵隊!!!

20141105sekiikazuo_kaleidoscope05
少し回すと雰囲気が変わります。

こちらは「月見兎」。
20141105sekiikazuo_kaleidoscope07us

何かに反応したかのように少し立ち上がった兎の姿が愛らしいです。
20141105sekiikazuo_kaleidoscope06us

覗くと。
しろうさぎが満月で跳ねているよう。
白やキラキラした金色、瑠璃色が鮮やかです。
20141105sekiikazuo_kaleidoscope09us

20141105sekiikazuo_kaleidoscope10us

うさぎのしっぽもかわいいです。
20141105sekiikazuo_kaleidoscope08_2

こちらはリスシリーズ。外観を撮るのを忘れてしまいました。

オブジェクトは「リス」にぴったり。いろんな木の実が入っているのです。

二重構造になっていて木の実の部分はドライタイプ。
子供の頃の民芸品の万華鏡のようにカシャカシャッと動きます。
奥がオイルタイプ部分ではカラフルなオブジェクトがゆったりと動きます。

素朴な昔ながらの万華鏡のカシャカシャ感と優雅さ2つが楽しめるのです。
また、茶系で地味色の木の実が美しい造形を作り出すというのも素朴さと優雅の二重構造でもありますね。
20141105sekiikazuo_kaleidoscope11_2
↑中央の木の実が薔薇のようです

覗き口からの様子。
20141105sekiikazuo_kaleidoscope13ri
森の中に足を踏み入れたような感覚になります。

前回の万華鏡展でもそうでしたが、
作品が売約済になっていてもあきらめなくて大丈夫なんですね。
新たに自分のための「リス」ちゃんを作っていただいている方もいました。

動物の形の万華鏡では蟾蜍(ひきがえる)もいました!
蟾蜍も中国では月と縁の深い動物ですね。
20141105sekiikazuo_kaleidoscope14ka

こちらのひきがえるは少しアヴァンギャルド。
カエルの卵にも見える玉はパールのように輝いて美しいです。
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もう1匹のカエルちゃんは葉っぱのような緑色が軽やか。
20141105sekiikazuo_kaleidoscope16ka

カワセミは
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闇に浮かぶ鮮やかな青のような
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クールビューティーな雰囲気。
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アデリーペンギンは、氷のように白く透き通ったオブジェクトが涼しげです。
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今回も猫ちゃんが作られていました。

きちんとお座りしています。
首の透明なところにオブジェクトがおさめられています。
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ラブリーなピンク系。
20141105sekiikazuo_kaleidoscope21_2

猫の形のオブジェクトが入っているので、
こんな風に小猫たちがいっぱい顔を出す時もあります。
20141105sekiikazuo_kaleidoscope22_2

「メメント・モリ」は一味違うテイストでした。

オブジェクトの「満開」を味わうのではなく、「すきま」を味わうといいましょうか。
一面の黒の中にオブジェクトが描くフォルムが幾何学模様にように並びます。
20141105sekiikazuo_kaleidoscope22m

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お洒落なテキスタイルのよう。
少し回すだけで次々配置が変わるところに、万華鏡の魅力を堪能できます。

20141105sekiikazuo_kaleidoscope27m
↑この画像だとわかりづらいかもしれませんが、デジカメで覗き口から撮ってみると。
黒、白を基調にいろんな色がアクセントに使われていることがわかります。

今、季節は秋なのに、いえ、「秋だからこそ」なのかすごくうれしい気持ちになったのが「桜」。
春に桜シリーズを拝見した時は、バイオレットや桜色がメインの、夜桜のような万華鏡にうっとりしました。
今回は青空の下で桜が咲いているような、水色と桜色がメインの万華鏡に特に心が動きました。
20141105sekiikazuo_kaleidoscope33sa
この画像では「水色」具合がわかりづらいかもしれませんが、
水色と桜色の組み合わせが、青空の下での花見のように美しかったです。

「桃源境」もとい「桜源境」な世界。

お花見って幸せな思い出がセットになっていますよね。
子供の頃、祖父母や父母と一緒に。
大人になって友達や仕事仲間と。
さらに大人になって、子供や孫と。

誰もが美しい桜とそれをともにした人達の顔を思い出すことでしょう。

人生を終える最期。
最期のお花見気分で、この万華鏡を眺めながら、
今までの人生のいろんな花見とまわりの人々のことを思い出せたら幸せなエンディングかもって思いました。

桜の万華鏡の外観です。
桜の形をしたオブジェクトと水色のモチーフがみられます。
この水色と桜が「晴れた青空に満開の桜」の光景を創り出しているのですね。
20141105sekiikazuo_kaleidoscope40_2

こちらは夜桜に見える作品。
20141105sekiikazuo_kaleidoscope38sa

中心部の外側は黒地に桜色がふんわり。闇に花吹雪が舞うよう。
はんなりした和の情緒を感じます。
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こちらは「紅の華」。
赤系がメイン。
いろんな色が使われていないと変化が少ないように思えますが、
色の濃淡、フォルムがさまざまな形を作り出して見飽きません。
ゴージャス感があります。
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ほとんどの画像はガラケーで撮っています。
ですので色の細やかさは再現しきれていません。

デジカメだと全体が写らないのですが色はかなり再現できます。
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↑こちらは淡いパープルとゴールド系の2色使いがクラシカルな雰囲気の「ゴールデンパープル」。

画廊の空間とともに撮ってみました。
20141105sekiikazuo_kaleidoscope36

椅子がある日常的な空間。
でも万華鏡の筒の奥では別世界が広がっているのですね。

万華鏡 関井一夫展は日本橋高島屋6階美術彫刻コーナーにおいて
11月18日(火)まで。
(最終日は~16時)
詳細は高島屋さんHPでお確かめください。

過去の作品展はこちらに。

関井一夫さん万華鏡INDEXはこちら

2014年11月 5日 (水)

今日は「後の月」アゲイン

今日は旧暦の閏9月13日。
つまり旧暦9月13日の「後の月」の後にもう一度「後の月」が楽しめるのです。

ですが、私のところは今のところどん曇り。月が空にある気配すら見えません。

もう少ししたらまた空を見て月を探してみようと思います。

二度目の「後の月」はなかなかないこと。
1843年(天保14年)以来という珍しさ!

古河藩の土井利位侯が雪の結晶を顕微鏡で観察して「雪華図説」「続雪華図説」を著し、
江戸人に雪華ブームが起きたころ、以来のことです。

ぜひ、晴天に恵まれた地域の方は月を愛でてみてくださいね。

(2014.11.6追記)

私のところでは天候不良で171年ぶりの「二度目の後の月」は見られませんでした。残念。

さて天保時代というと、鷹見泉石(土井利位の雪の結晶観察のブレーンであり古河藩家老)や
作家の曲亭馬琴(滝沢馬琴)が熱心に日記を書いていた頃。

この二度目の後の月についてはどう記述しているのだろうと調べてみたところ。

鷹見泉石の日記によると江戸の町は「」だったようです。
(『鷹見泉石日記 第6巻』古河歴史博物館編/吉川弘文館 2003 p237より)

ただ、業務についての記述ばかりで、月のことには筆が及んでいません。

曲亭馬琴日記ではちょうど天保14年閏9月13日の記載はありません。

ところで、旧暦8月15日の「中秋の名月」と旧暦9月13日「後の月(のちのつき)」に関して、
芋名月、栗名月という言葉を耳にされる方も多いと思います。
その名の由来に関しては

中秋の名月は里芋などを供えるから芋名月。
後の月は栗や豆などを供えるから栗名月、豆名月。

とされていますが、江戸時代、お供えものは中秋の名月だから芋、
後の月だから栗や豆とは限らなかったようです。

曲亭馬琴家族は、年中行事マニアかというほど、丁寧にいろんな行事を祝っているのですが、
馬琴の片腕となって馬琴亡き後、日記を書き続けた滝沢路(たきざわみち/馬琴の息子の嫁)が月見行事について詳細に記しています。

それを読むと

中秋の名月でお供えしたり食べたもの。

月見だんご、きなこだんご、あずきだんご、いも、栗、枝豆、きぬかつぎいも、柿。

後の月でお供えしたり食べたもの。

あずきだんご、栗、枝豆、さといも、きぬjかつぎ、柿。

など。

どちらにも、芋も栗も豆も登場しています。

2014年11月 1日 (土)

カテゴリー〔色 うっとり〕の 【空】【花火】のINDEX

カテゴリー〔色 うっとり〕の中で 【空】【花火】のINDEXです    2020.5.11更新

※空に関しては星INDEXの〔空観察〕もぜひご覧いただけましたら。

【空】

大きな虹が出ました/5月20日に現われた虹と「虹」という漢字の由来

今日も虹/また虹が。

Ahirugumo_4_2宙をスイスイあひる雲/台風の後、アヒル雲と美しい夕焼けが



061011asayakeno1薔薇色の朝焼け、東雲色という感性/東雲色ってご存知ですか



20061121satogaeri天使の里帰り/朝、下界は一面の雲。空は朝焼け



夜中から夜明けの色/雷に染まる空、夜明けの空の色を色見本帳で

ブルーベリーヨーグルト色の雷の光/空に走る閃光の数々

Kaminari2稲妻を撮りました/念願。雷のぎざぎざを。



20070820yorumo薔薇色の夕焼けと遠いいなびかり/雲のシルエットが浮かびあがります



2012年9月19日の虹/9月20日の神奈川新聞にも

20140521rainbow2_22014年5月21日の虹/大きな過剰虹



20150603_1849niji2015年6月2日の虹/南の空に虹




20150909_1724rainbow_short2015年9月9日の虹/2時間以上架かっていました



20160101_1634short富士山と夕映え/2016年元日



201805212018年5月21日のハロ/太陽の周りの虹色暈



2020年4月21日の朝霧/高原に来たような

20200506_2226_1kaminari_602020年5月6日の雷/4時間以上続きました




【花火】

Noboru空の光りものその2 神奈川新聞花火大会/2006年8月1日の花火大会



2007cyou2007年神奈川新聞花火大会/センスのいい色づかいが最高



Magenda神宮外苑花火/スワロフスキービーズの輝き



200708hanabidama_2_2二子玉川花火/腹に心地よく響く大玉



東京湾大華火祭/星雲みたいな美しさにうっとり

2014201408231900tamagawa_hanabi2014多摩川花火大会/時間差で開くミラーボールが素敵

 

 

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emi

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。月に魅せられ、毎日、月撮り。月の満ち欠けカレンダー(グリーティングライフ社)のコラムも担当。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。   コンタクト:各記事のコメント欄をご利用くださいませ。コメントは私の承認後、ブログ内に反映される仕様にしています。公表を希望されない方はその旨をコメント内に明記くださいますようお願いいたします。
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