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2015年2月14日 (土)

雪の結晶を観察した人たち(その7)ロゼッティ・・・ の追加です。圧巻の雪の結晶スケッチ

ブログ「今日も星日和」は2006年2月22日に始めました。
ですのでもうすぐ丸9年になります。

この9年の間に2つの変化を感じています。

その一つは、リンクを張っていたところがリンク切れになってしまったところがあるということ。
もう一つは、ワールドワイドで古い資料のデジタル化が進み、
以前はネットで閲覧できなかったのに今は見られる資料が増えたこと。

ですので、今、少しずつ過去に書いたものを見直し、リンク切れを削除や再リンクなど修正をしている最中です。

さて、以前は見られなかった資料が見られる。
これは本当にありがたいことです。
海外の大きな図書館の貴重書室に大切に保管されているだろうお宝を、
渡航して、慣れない言語を使って図書館の入館や申請や許可を取ったりすることなく、
この日本で仕事から家に帰って、
部屋着に着替えてパソコンの前でくつろいだ姿で貴重資料を読むことができるのですから。
デジタル化万歳!です。

さて、先日、感動した一つが
イタリアのロゼッティの著書『La figura della neve』(1681年)。
(発音がロセッティかわからないのですが、小林禎作氏にならってロゼッティとします)

2008年に「雪の結晶を観察した人たち(その7)」でご紹介した人物です。
この時は彼の著書ネットで閲覧できるところがなく、国内でも資料を所蔵しているところをみつけられませんでした。

ロゼッティの描いた結晶図は転載した文献『scheekrystalle』(ヘルマン)、『氷と雪』(加納一郎)、
『雪』田口竜雄、『雪華図説考』(小林禎作)などで見ることができました。
それらの文献には10種類の結晶が描かれていました。

ですので、彼は10種だけを描いたと思っていたのですが、
先日、この本の全文を閲覧できるサイトを発見。
Museo Galileo Digital Library (ガリレオミュージアムデジタルライブラリー)

そして、ロゼッティのこの著書にはもっと多くの結晶が描かれていることがわかりました。
感動です。圧巻です。かなり精緻です!! 1600年代なのに!!!

ガリレオミュージアムデジタルライブラリーさんにコンタクトを取り、
このブログでの画像公開の許可を得ましたので、7点ご紹介します。
(画像はクリックで拡大します) (二次使用はご遠慮ください)

Rossetti1


Rossetti2_2
ヘルマンが自身の著書『scheekrystalle』で転載したのは↑の1から10番までの結晶です。


Rossetti3
1600年代の顕微鏡でここまで模様が見えたのですね。

Rossetti4

SやTは六方向に伸びる形が西洋の建築にあるリリーフみたい。
人は形を瞬時に捉えようとする時、身の回りの似ているものに投影して
記憶しようとするのかもしれませんね。
Rossetti5

かなり細かく柄を観察できていることがわかります。
素晴らしい顕微鏡ですね。
Rossetti6


Rossetti7

現代の雪の結晶写真集に照らし合わせても、特徴をつかんだ優れたスケッチであることがわかります。
画像:source:Museo Galileo Digital Library (ttp://www.museogalileo.it/)

圧巻の7画像をご紹介しました。
ただ、文献はイタリア語。私はちゃんと解読できていません。
ロゼッティが他者の描いたものを転載しているという可能性もあるわけです。

ですので、現段階では、上記の結晶は、
ロゼッティが『La figura della neve』の中で描いた
のではなく、あくまでで、ロゼッティの著書『La figura della neve』に出てくる雪の結晶
という言い方にさせていただきます。

【雪の結晶を観察した人たちシリーズ】INDEXはこちら
雪の結晶INDEX(全般)はこちら

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雪の結晶」カテゴリの記事

コメント

emiさん

お久しぶりです☆

何だか無性にemiさんのブログが拝見したくなって
こちらに来ました。^^

雪の結晶って、一体何種類あるんだろう。。。と
ずっと思ってて(emiさんのブログに きっと答えが書いてあるでしょうね。^^)

ヘルマンさんの表を見て、驚きました!!!(1~30まで番号を振ってある表)
実際はもっとあるのでしょうか。

そして、アルファベットが付いてるもっと詳細な結晶を拝見し、感動。。。
涙がぐっと込み上げてくる程。

こんなにも繊細で幾何学的で、よくぞ創られた!!!

と、神様に拍手したくなりました。^^

いつも世界の美しい部分を探求し、ここでシェアして下さって
どうもありがとうございます☆

おんぽたんぽさん。この結晶図、圧巻ですよね!わかりづらくてすみません。この記事内の結晶図は全部ロゼッティの著書に出ているもので、たぶんロゼッティ本人が描いたスケッチだと思います。

ヘルマンは後の時代に、この中の10種だけを自分の本に転載したのです。そして日本の研究家もこのヘルマンの本からの転載で10種だけを紹介。

ですのですっかり私もロゼッティは10個だけ描いたんだと思い込んでいたのです。

私自身もこんなにたくさんの結晶図に出会えてうれしくなりました。それを分かち合えてうれしいです。

そして、関係ないのですがあさってがお誕生日ですよね!甥っ子さんの「マンマミーア」。最高です

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emi

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。月に魅せられ、毎日、月撮り。月の満ち欠けカレンダー(グリーティングライフ社)のコラムも担当。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。   コンタクト:各記事のコメント欄をご利用くださいませ。コメントは私の承認後、ブログ内に反映される仕様にしています。公表を希望されない方はその旨をコメント内に明記くださいますようお願いいたします。
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